2023年2月最新版! 主要SNSの利用率・ユーザー特徴を調査

2023年2月最新版! 主要SNSの利用率・ユーザー特徴を調査

私たちの生活に欠かせない存在であるSNS。消費者の購買行動にも大きく関係する存在である一方、今や様々な特徴を持つSNSが続々と登場しており、SNSを適切にマーケティングへ活用するためには、それぞれの特徴やユーザー層を正しく把握することが重要です。そこで今回は、各SNSの利用率や利用者の性年代、購買行動などについて、消費者のオンライン行動ログデータを使って分析しました。


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国内外におけるZ世代の消費トレンド、Instagram、TikTok等SNSの利用実態など、2024年に反響の高かった16本のデジタル動向調査をピックアップし、白書として収録しました。(「Z世代トレンド・SNS動向編」ページ数|140P)

今や私たちの生活の一部となりつつあるSNS。エンタメ媒体やコミュニケーションツールとしての役割だけでなく、何かを購入しようとする際の情報収集ツールとしての役割も担い始めています。

こちらは、総務省が令和4年に発表した「情報通信に関する現状報告の概要」による、2021年時点での日本のSNSの利用状況を示したグラフです。

年齢階層別SNSの利用状況 | 総務省「通信利用動向調査」
調査時期:令和3年9月

2020年と2021年を比較すると、6-12歳以外の年代では全体的に増加傾向であり、13-49歳については約9割がSNSを利用している状況です。この点からも、SNSが我々の生活に年々普及しつつあることが分かります。

一方で、一口にSNSと言っても、各SNS間にはその特徴ユーザー層違いがあることが推測されます。そのため、SNSが持つ特徴やユーザー層を適切に把握することが、マーケティングにおけるSNSの利用には重要であると言えそうです。

そこで今回は最新のデータを用いて、主要なSNSの代表であるLINETwitterFacebookInstagramYouTubeTikTokの特徴やユーザー層・利用動向を調査してみました。

主要6大SNSの利用率

LINE、YouTubeの利用率が二強

まずは、主要6大SNSに関して、それぞれの利用率を調査してみます。なお調査には、毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えるヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」を用いています。

下のグラフは、冒頭で述べた主要6大SNSについて、それぞれの利用率を示したグラフです。以前マナミナでご紹介した総務省のデータに揃えて、20-60代のみに絞って集計しています。

最新版!総務省調査で見るSNS利用率 ~ 10代でTikTokが50%を超えるなど年代別にも注目

https://manamina.valuesccg.com/articles/1618

SNS利用率を総務省の資料を元に確認します。マーケティングする上でおさえておきたいSNSに関する基礎情報。なんとなく自分が使っているSNSが主流だと思いこんでいませんか。10代や20代が一番使っているSNSをデータで答えられますか。総務省が発表している情報通信白書などをもとに、2022年最新のSNS動向をまとめました。

総務省統計局による「人口推計」のデータ、ならびにDockpitのデータを用いて作成
期間:総務省統計局「人口推計」:2022年10月、Dockpit:2022年12月
デバイス: スマートフォン(各SNSのスマホアプリ)
※20-60代のみ

なお今回は、以下の様に各SNSの利用率を導出しています。

各SNSの利用人口については、ブラウザ版の利用者は含めておらず、あくまでもアプリ版のみの利用者に限定しています。
加えて今回は、総務省の調査のようなアンケート調査ではなく、スマホアプリの起動をSNS使用の基準とした調査であるため、先程ご紹介した総務省の発表とは若干の誤差が生じていることにご留意ください。

以上を踏まえて、グラフについて考察してみましょう。
最も利用率が高くなっているのはLINE(緑色:82.7%)でした。その次に利用率が高かったのがYouTube(赤色:75.8%)です。これら2つのSNSが、消費者の生活に最も浸透しているということがわかります。また、それ以降はTwitterが50.2%(水色)、Instagramが44.2%(桃色)、Facebookが26.7%(青色)、TikTokが18.8%(黄色)と続いています。

SNSごとのユーザー特徴とは?

LINEは20代割合が低め?SNSごとのユーザー年代を調査

次に、上記6つのSNSのユーザーについて、年代別の割合を調査してみます。
下のグラフは、Dockpitのデータに基づき、6つのSNSについて、ユーザーの割合を年代別で示したものです。

Dockpitの、LINE・Twitter・Facebook・Instagram・YouTube・TikTokのユーザー属性データより作成
期間:2022年12月
デバイス:スマートフォン

LINEに関しては、20-60代の割合がいずれも20%前後となっており、加えて70代以上のユーザーの割合が他のSNSと比較して最も多く全世代に広く普及している様子が推測されます。また、他のSNSよりも20代の利用率が比較的低くなっている点が特徴的です。

Twitterは、20-40代いずれの年代も20%超え、また後述のTikTokに次いで2番目に50代以上のユーザーの割合が低くなっており、比較的若年層に利用者が固まっている印象です。

Facebookについては、40-50代の割合が最も高くミドル層のビジネスマンからの支持が厚い様子が伺えます。また、他のSNSと比較して、20代の割合が最も低くなっている点も特徴的です。

Instagramは、Twitter同様、20-40代の利用者の割合がいずれも20%強となっており、比較的若年層に利用者が寄っている様子が伺えます。

TikTokに関しては、20代の利用者が27.5%と他の年代を大きく上回っている状況です。また、50代以上のユーザーの割合が最も低くなっており、若年層に局地的に支持を得ていると考えられます。

YouTubeについては、LINE同様、20-60代の割合が全て20%前後であり、広い世代に普及していることが推測されます。

これまで、各SNSユーザーの年齢属性に注目してその特徴を考察してきました。
次は、その生活スタイルに焦点を当てて、ユーザーの特徴を探ってみましょう。

TikTokは男女問わず利用されている

まずは、Dockpitに加え、Web行動データとアンケートデータを掛け合わせた分析ツール「story bank」を使用して、ユーザーの性別についてその特徴を調査してみます。

下のグラフは、各SNSのユーザーの性別割合をグラフで示したものです。

LINE・Twitter・Facebook・Instagram・YouTube・TikTokのユーザー性別割合(「Dockpit」画面キャプチャ)
期間:2022年12月
デバイス: スマートフォン

最も女性の割合が高かったのはInstagramで、56.6%でした。先述のユーザーの年齢層に関する情報も踏まえると、視覚的情報に特徴を持つInstagramのユーザーは、比較的若い世代の女性が中心となっていると考えられます。

また、最も男性の割合が多かったのはFacebookで、53.0%でした。

なお、「短尺動画」という新しいコンセプトで注目を集めるTikTokの利用者は、男女がおよそ半々となっており、男女関係なく利用されていることがわかります。同じく動画SNSのYouTubeも、同様の性別割合となっていました。

次に、以上を踏まえ、ユーザーの生活スタイルや人となりを調査してみたいと思います。
なお、今回はYouTubeを除く5つのSNSについて調査を行います。YouTubeユーザーの詳細については、こちらの記事をご覧ください。

【YouTube利用動向調査】男性は学び系・女性は熱量高く多様な動画を視聴 | ショート動画に代替されにくい“ながら見”コンテンツが若者に人気

https://manamina.valuesccg.com/articles/2029

利用率9割という圧倒的な浸透率を誇るYouTube。生活の中での位置づけや、実際の使われ方、よく見られるコンテンツとはどのようなものなのでしょうか。またそれらは、性年代で切ったときにどのような違いが出てくるのでしょうか。アンケートとWeb行動ログデータから、YouTubeの利用動向を調査しました。

Instagramユーザーの多くはママ層?

とりわけ目立ったユーザー特徴は、次の3点です。

1点目は、Instagramユーザーの子供の有無です。
こちらは、Instagramと、Instagramとユーザー年齢層の割合が同様であったTwitterについて、そのユーザーの子供の有無情報を示したグラフです。

Twitter・Instagramユーザーの子供有無(story bankを基に作成)
期間:2022年12月
デバイス: スマートフォン

先述の様に、Twitter同様、より若い層にユーザーが固まっているInstagramでしたが、Twitterと比較すると、子供を持つユーザーが多いという結果になりました。性別に関する情報も踏まえると、Instagramの特徴的なユーザー層の1つとして「幼い・若い子供をもつママさんユーザー」という層の存在が考えられそうです。

TikTokはテレビの代替か

2点目は、TikTokユーザーのメディア視聴傾向です。
下は、各SNSについて、そのユーザーの1日あたりの平均テレビ視聴時間を割合で示したグラフです。

LINE・Twitter・Facebook・Instagram・TikTokユーザーの平均テレビ視聴時間(story bankを基に作成)
期間:2022年12月
デバイス: スマートフォン

他のSNSよりも、TikTokは「見聞きしていない」「1時間未満」と回答したユーザーの割合が比較的高くなっています。先述したユーザーの年齢情報も踏まえると、TikTokの中心ユーザーは、テレビを視聴する習慣があまりない若年層ユーザーが中心となっていると考えられるのではないでしょうか。

Instagramユーザーは「新製品をよく購入する」

3点目は、Instagramユーザーの購買行動の傾向です。
下のグラフは、各SNSユーザーの買い物時の行動について、その傾向をネット利用者全体と比較したものです。

LINE・Twitter・Facebook・Instagram・TikTokユーザーの買い物傾向(story bankを基に作成)
期間:2022年12月
デバイス: スマートフォン

他のSNSと比較して、Instagramは「新製品をよく購入する」と回答したユーザーの割合が高くなっていることが分かります。この点から、Instagramは、トレンドや新情報に対して敏感であり、新しいものへの購買意欲が比較的高いユーザーが集まっていると推測できます。

主要SNSの新機能まとめ ~ 媒体同士で模倣が進むワケ|「2023年2月 コンテンツマーケティング最新動向」レポート

https://manamina.valuesccg.com/articles/2240

ヴァリューズのマーケターが、コンテンツマーケティングの今をお届けする本連載。今回は、各SNSの最新機能を解説します。本連載では、これまでもSNS間の機能差別化が薄まりつつあることを紹介してきましたが、最近その動きが勢いを増しているようです。各SNSの最新動向や、マーケターがとるべき対策をお届けします!

まとめ

今回は、各SNSごとの特徴や中心となるユーザー層を把握するために、主要なSNSの代表であるLINETwitterFacebookInstagramYouTubeTikTokについて、そのユーザー層の特徴や利用傾向を調査しました。

その結果、各SNSについて、以下のような特徴が見られました。

◆日本国内における利用率が最も高くなっているのはLINE(82.7%)

【ユーザーの年齢層について】
LINEの20代ユーザーの割合は16.2%と、他のSNSと比較すると低めの結果に。
TikTokは、20代のユーザー割合が他のSNSを大きく上回った
Facebookは、40-50代のミドル層が中心ユーザーと推測される。また20代ユーザーの割合は11.3%と、今回調査したSNSの中で最も低い結果となった。

【ユーザーのその他属性・生活スタイルについて】
◆最も女性のユーザー割合が多かったのはInstagram(56.6%)。また、子供を持つユーザーの割合が多いことから、比較的若い世代のママさんユーザーがInstagramの中心ユーザー層の1つとなっていることが推測される。
◆また、Instagramユーザーは「新製品をよく購入する」と回答した割合が他のSNSと比較して最も高くなった(24.1%)。
TikTokユーザーについて、TikTokをテレビの代替として使用している可能性が示唆される。

一口にSNSと言っても、そのユーザーの属性や特徴には、各SNSごとで大きく違いがあることが分かりました。マーケティングにおけるSNSの効果的な活用には、それぞれの特徴を正しく理解することが、やはり重要であると考えられます。

今回の調査にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えます。Dockpitには無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。

また、『story bank』は、Web行動データとアンケートデータを用いて、ターゲットユーザーにおける特定の Web 行動の前後の動きと属性を集計できるツールです。詳しくはこちらをご覧ください。

dockpit 資料請求はこちら

・令和4年 情報通信に関する現状報告の概要
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nb000000.html
・Consumer Trends: 2023
https://newconsumer.com/trends/consumer-trends-2023/

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ヴァリューズは、国内最大規模の消費者Web行動ログパネルを保有し、データマーケティング・メディア「マナミナ」にて消費トレンドの自主調査を発信してきました。今回、国内外におけるZ世代の消費トレンド、Instagram、TikTok等SNSの利用実態など、2024年に反響の高かった16本のデジタル動向調査をピックアップし、白書として収録しました。

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参考資料

この記事のライター

大学ではマーケティングを専攻。ヴァリューズにて内定者インターンに参加中です。

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