Z世代が待ちわびた“自由な夏”の『コト』と『モノ』と『バ』
各界隈のZ世代が2023年夏、最も楽しんだのは「花火大会・夏祭り」でした。
今年はマスクの解禁に加え行動制限も無く、各所で花火大会や夏祭りが復活し話題となりました。ふらっと気軽に立ち寄ることもできる上、日中に比べて夜は比較的涼しくもなるため、歴史的猛暑となった今夏でも花火大会・夏祭りであれば出向いたという人も多かったかと思われます。
■共通する界隈と需要の違い
続く2位以下は、界隈別で分かれる結果となりました。
JK界隈とダンサー界隈では「海・川・プール」、オタク界隈、地雷界隈、フレンチガーリー界隈では「ショッピング」が2位という結果に。
JK界隈とダンサー界隈の共通点に関してWE LABO研究員に聞いてみたところ、
・アクティブで外に出たがる子が多い
・いわゆる“陽キャ”が多くキャピキャピしている
・コミュニケーション能力が高めで友達が多い
・インスタ映えする場所に行きたがる子が多い
といったイメージが挙げられました。
活発的なイメージのある界隈は、やはり「海・川・プール」といった場所に出向いて遊んだり、インスタ映えのする写真を撮ったりなどする人が多かったようです。
対して、「ショッピング」が2位となったオタク界隈、地雷界隈、フレンチガーリー界隈は界隈それぞれの特色が挙げられます。
同界隈はファッションに関心があるのはもちろんですが、“推し”という存在への熱量が高い界隈でもあります。“推し”に会えるライブ・コンサートなど、様々なイベントが解禁され、それに合わせて洋服やグッズを買い揃えたりすることも増えたと予想されます。
また、「ショッピング」は実際にお店に出向くのはもちろんですが、ネット上で完結することもできてしまう為、家から出たくない人でもお買い物を楽しめます。インドア派が多いと思われる地雷界隈や、美容への関心が高く日焼けしたくない人が多いフレンチガーリー界隈での「ショッピング」の票数が多い結果となりました。
■界隈ごとに変化する“コト”需要
その他の記述で挙げられたものは、JK界隈では「部活」「勉強」、オタク界隈では「推しのライブ」「オタ活」、ダンサー界隈では「ダンスイベント」、地雷界隈では「引きこもり」、フレンチガーリー界隈では「ディズニランド・シー」「ライブ・コンサート」などといった、各界隈の特色が顕著に表れる結果となりました。
界隈ごとにそれぞれ違った夏の楽しみ方ができたようです。
【この夏何して楽しんだ?】というアンケートでも全体の2位になるほど「ショッピング」を楽しんだ人は多かったようです。
■「浴衣」は買うもの?借りるもの?
【この夏何を買いましたか?】というアンケートの結果として最も多かったのは「サンダル」で、次に続いたのが「浴衣」でした。
先ほどの【この夏は何をして楽しみましたか?】というアンケート結果からもわかるように、2023年の夏は花火大会や夏祭りを楽しむ人が特に多く、「浴衣」を新たに購入した人が多く見受けられました。
花火大会・夏祭り以外での使い道がそれほど無い為、今や購入するのではなくレンタルで着用する人も多いであろう「浴衣」。
しかし今年は、上下セパレートになっていることで“浴衣”としてだけではなく、“ワンピース”としても普段使いできる、実用性の高いデザインとなった2WAY浴衣が様々なブランドから発売され話題になりました。
低価格で手軽に購入でき、さらに普段使いもできるデザインともなると、購入に至った人が多いようです。
■“日焼け・紫外線対策”がこの夏のキーワードに
また気になる結果となったのが、「水着」をしのぎ全体の2位にランクインし、ダンサー界隈では1位ともなっている「サングラス」。
今年の夏は全国的に猛暑が続き、日焼け対策や紫外線対策として「サングラス」を購入する人が多かったことは容易に予想できますが、ダンサー界隈ではそれに加え“踊る際にサングラスを着用する”ということが流行しており、メタルフレームのサングラスや、太めのフチのスクエアサングラスなどを着用してダンスをしたり、写真を撮っている人が多く見受けられました。
もちろん、衣装としてだけではなく私服にも合わせられるため、既に持っていても新たに違う形のサングラスを買ったという人も多いようです。
全界隈で圧倒的1位を獲得したのは、やはり「ハンディファン」でした。
見た目も可愛らしく、首から下げて気軽に持ち歩ける為、重宝した人がかなり多かったようです。
続いて「汗拭きボディシート」も全界隈で2位となっており、バッグのスペースを取らず、出先で手軽に購入できることもあり、多くの人に重宝されていました。
全体の満足度としては、「まあ満喫できた」と回答した人が4割強を占め最も多く、次に「あまり満喫できていない」と回答した人がその半数ほどを占める結果となりました。
理由としては下記のような回答が多く挙げられました。
<満喫できた派>
・友達とたくさん遊べた
・好きな人とお祭りに行けた
・恋人ができた
・旅行に行けた
・ライブ・コンサートに行けた
・ダンスのイベントに出ることができた
<満喫できなかった派>
・受験生で勉強・塾が忙しかった
・課題で忙しかった
・部活が忙しかった
・バイトが忙しかった
・新型コロナにかかった
・風邪を引いた
・休みが短かった
・失恋した
全界隈を通して目立ったのが、学生の「勉強・部活で忙しい」という意見でした。
やはり夏休みと言いながら勉強に追われる学生は多く、あまり外に出かけられず、好きなことをできなかった人たちの満喫度が下がってしまっているようです。
一方、ライブやコンサート、フェスを始め、花火大会・夏祭りなどといった様々なイベントが解禁されたことで夏を謳歌できた人の割合も高く、満喫度の上昇にも貢献していると思われます。
また界隈別に見ていくと、ダンサー界隈の満喫度が最も高いことが分かります。夏はダンスイベントが多く開催され、それに向けての練習期間や界隈仲間との出会いもあることから、特に充実した時期になるようです。「とにかくダンスをした夏だった」という意見もあり、ダンサー界隈にとってかなり盛り上がった夏になったと思われます。
調査概要
■調査の方法 :WEGOが運営するInstagramを利用したアンケート方式で実施
■実施時期 :2023.8.21~2023.8.24
■調査の対象 :Z世代を中心としたJK・オタク・ダンサー・地雷・フレンチガーリー界隈
■対象者数 :上記Instagramのフォロワー約33万人
■調査内容 :「この夏何して楽しんだ?」「この夏何買った?」
「この夏重宝した冷感グッズは?」『この夏の満喫度は?』
■総有効回答数:35,287
出典元:株式会社ウィゴー
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
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