マーケティング・ミックス・モデリング(MMM)は広告出稿や売上などのマーケティングに関連するデータを時系列で蓄積し、統計学を用いて分析する手法です。各マーケティング施策の有無に基づいてデータを比較することで、その施策の事業成果に対する貢献度を明らかにすることが可能です。
インフレの長期化をはじめとした世界的な景況の不安定が続く中、マーケティングにおける投資対効果(ROI)への関心が高まり続けています。しかし、クッキーレスの動きが加速する中で、特にデジタル広告の効果測定に関して、コンバージョン計測やアトリビューション分析の精度の低下が懸念されており、クッキーを用いることなく適切にROIを測定できる手法として、MMMが再注目されています。
ただし、MMMを駆使するためには活用方法の正しい理解が不可欠で、統計解析を専門としないマーケターが、自社のマーケティングの目的やMMMの各モデルの特徴を理解せずモデルを選定してしまうと、投資判断を誤ってしまうリスクがあります。
上記背景から、今回 Google Japanと博報堂DYグループはMMMの活用方法に関する共同調査を行い、マーケターが自社の事業実態に即してMMMを正しく実践的に活用するための方法をまとめたガイドブックを作成しました。
なお、博報堂DYグループは2014年から独自のMMMサービス「Analytics AaaS」を提供しており、この約10年に及ぶ実践ナレッジを本ガイドブックには取り入れているとのことです。
本ガイドブックのポイント
本ガイドブックでは、MMMを活用するマーケター及びモデル開発担当者のデータサイエンティストに向け、MMMでメディア効果を適切に推定するための重要なポイントとして、「現在再注目されている統計的因果推論を用いた、妥当なモデル構造を検討する方法」を紹介しています。方法としては、仮定した真のモデル構造から正解となるダミーデータを生成し、MMMによる推定値と比較することで、モデル構造がメディア効果の推定に与える影響を検討しました。
ポイントは下記3点です。
①メディア効果を適切に推定するには、妥当なモデル構造を採用する必要がある
②モデル構造はセールス方法によって類型化でき、オンライン型・ハイブリッド型・オフライン型の3類型がある
③特定したいメディア効果を識別するために因果グラフを利用してモデル構造を工夫することが有効である
【Marketing Mix Modeling(MMM)Guidebookをリリース】「Analytics AaaS」の提供による知見を踏まえ、マーケティングの投資対効果を最大化する方法を公開
https://www.hakuhodody-media.co.jp/aaas/news/mmmguidebook.htmlマーケティング・ミックス・モデリング(以下MMM)を実践的に活用する方法について、Google Japanと協働しまとめたガイドブックを公開いたします。博報堂DYグループが長年提供してきたMMMサービス「Analytics AaaS」の知見も活かし、MMMをマーケターが使いこなすために必要な知識や自社の事業実態に適したモデルの選定指針などについて提示しております。
出典元:株式会社博報堂DYメディアパートナーズ
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。
編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。