まず、スクリーニング設問にて「有職者でSGEを知っていて、かつ使用している(「普段からよく使用している」「たまに使用している」)と回答した人」に対し、さらにその使用用途を聞きました。
SGEを使用する用途
まず、スクリーニング設問にて「有職者でSGEを知っていて、かつ使用している(「普段からよく使用している」「たまに使用している」)と回答した人」に対し、さらにその使用用途を聞いたところ、全体の46.6%と、約半数が仕事で利用していることがわかりました。
職業別に結果を比較すると、仕事で使用する割合は「会社経営者・役員・団体役員」が最も高く、51.9%となっています。
ここからは、「SGEを仕事で使用すると回答した人」を対象とした本調査です。
SGEを使用した際、欲しい情報が得られていると思うか
SGEを使用した際、欲しい情報が得られていると思うか聞いたところ、最も肯定的な「とてもそう思う」の割合だけでも、31.7%という結果に。「まあそう思う」の59.7%を合わせると、91.4%と大多数がSGEの有用性を認めているということがわかりました。
日本での試験運用が始まった2023年8月から、半年以上が経った現在、SGEは多くのビジネスユーザーから“使える”機能として認識されていることがわかります。
SGEを使用した際、SGEの検索結果のみで完結する割合
次に、SGEを使用した際、SGEの検索結果のみで完結する割合を聞いたところ、全体の15.6%が、複数のサイトを行き来せずとも、SGEによって生成された検索結果で目的を達成していることがわかりました。
SGEを使用しながらも、追加検索をおこなったり、さらに詳しい情報を得るためソースサイトへアクセスしたりといったアクションを頻繁におこなう「1割以下」「2〜3割程度」の人は、全体の11.8%という結果に。
前掲した設問【SGEを使用した際、欲しい情報が得られていると思うか】の結果を踏まえても、現在継続的に仕事でSGEを使用している人は、「何度も追加検索をおこなわなくて良い」「サイトの中から欲しい情報を探しにいく必要が無い」という点において、SGEを高く評価している様子がうかがえます。
SGEが表示された際、SGEのみで完結すると思う検索ワードのジャンル
SGEが表示された際、どんなジャンルの検索ワードだとSGEのみで完結すると思うか、思いつく順に最大10個まで、自由記述にてお聞きしました。(※なお一つも思いつかない場合は「思いつかない」と回答)
回答されたものの中から一部抜粋して紹介します。
・「ことわざの意味を調べるとき」(女性、25歳)
・「慣用句の意味を調べるとき」(女性、25歳)
・「丸かバツかはっきり答えの出るもの」(男性、62歳)
・「社会問題全般に関する語句」(男性、64歳)
・「日常生活のマナー」(女性、25歳)
・「EVの現状と課題」(男性、63歳)
全体的に、言葉の意味や一般論、常識など、通常のGoogle検索でも十分な答えが得られそうなジャンルが集まりました。
SGEが、“一度の検索でユーザーが欲しい情報を即座に導き出す”というだけでなく、“その背後にある意図や文脈を理解した情報提供を目指している”ことを踏まえると、現状の使用実態にはまだまだ課題が多いと言えそうです。
SGEが表示された際、リスティング広告をクリックすることはあるか
2024年3月時点ではテスト中につき、端末によって表示のされ方がやや異なりますが、SGEを使うと「スナップショット(Snapshot)」(SGEが生成した回答のブロック)がトップページに表示されるようになり、これまでトップに来ていたオーガニック検索が下に追いやられるという状況がたびたび見られました。
ユーザーは「スナップショット(Snapshot)」からサイトにアクセスするようになり、現在出稿している広告からサイトにアクセスすることが減ってしまうのではないかという懸念が広がっています。
そんな「広告」について、SGEユーザーの実態を聞いたところ、全体の66.8%が、SGEを使用していても広告をクリックすることがある(「よくある」「たまにある」合算)と回答。「たまにある」程度でもその割合は約半数を占めています。
性年代別で結果を比較すると、男女ともに多少揺れはあるものの、年代が下がるにつれ広告クリックに積極的な傾向がみられました。
中でも、その積極性が最も目立ったのが20代の男性。「よくある」だけで31.4%、「たまにある」を含めると82.8%が、広告をクリックすることがあると回答しています。
結果、SGEを使用していても、一定数は変わらず広告をクリックすることがわかりました。
SGEの表示で、不足していると思う情報
次に、SGEの表示で、不足していると思う情報はあるか聞いたところ、54.1%が「詳細なソース情報」の不足を、42.9%が「比較情報(製品やサービス間など)」の不足を訴えていることがわかりました。
前者について、“ソースの表示”という意味では既に改善されており、元々日本で試験運用が始まった2023年8月時点では、「スナップショット(Snapshot)」上のテキストにソース表示がされない仕様でしたが、現在は、回答文の横にある矢印をクリックするとソースとなったサイトにアクセスできるように。
しかし、42.9%が「比較情報(製品やサービス間など)」の不足も訴えていることからわかるように、多くの人が気にしているのは“参照しているソース自体の少なさ”や“ソースの参照基準(表示ロジック)”の部分でしょう。
この不足感があるうちは、「何か新しいサービスを検討している」もしくは「何かを購入したい」段階にある(CVに近い段階にある)ユーザー、つまり一定程度の比較を必要としているユーザーがSGEのみで満足する可能性は低いと考えられます。
前掲した設問【SGEを使用した際、欲しい情報が得られていると思うか】では91.4%と大多数がSGEの有用性を認めているということがわかりました。
しかし、先ほどの【SGEが表示された際、SGEのみで完結すると思う検索ワードのジャンル(自由記述)】でも明らかになったように、現時点でSGEは「一般論と、関連するトピックが把握できれば良い場合」や「どのサイトでも類似した内容が掲載されていると予測される、事実や常識(ニュースや言葉の意味等)を即座に把握したい場合」などで重宝されているように見受けられます。
SGEの表示と従来のWEB検索で、使い分けをする基準
最後に、SGEの表示と従来のWEB検索で、使い分けをする基準を聞いたところ、「情報の詳細度(概要か、詳細な情報か)」がトップで49.2%、そこにわずか1.3ポイント差で「情報の新鮮度(最新の情報かどうか)」が続きました。
このことから特に、独自の見解や専門知識を入れず「“概要”で終わるサイト」は今後、SGEにとって変わられる未来も予想されます。
調査概要
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:全国の20歳以上69歳以下の男女のうち、仕事でSGEを使用している人(スクリーニング調査では:20歳〜69歳の男女に実施)
有効回答数:660名
調査実施日:2024年3月6日(水)~2024年3月11日(月)
出典元:株式会社ネオマーケティング
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
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