こんにちは、現役Z世代による“Z世代の行動データ”分析ラボ Gen-Z調査隊です!
私たちは、消費者の行動データをもとに、現役Z世代メンバーの視点から、“Z世代のリアル”を分析しています。
第19弾となる今回は、Gen-Z調査隊メンバーに加え、現役大学生のまりん(02年生まれ・音楽好き)も分析に参加し、ライティングを担当しています。
“Z世代”とは
“Z世代”は1990年代後半〜2010年頃に生まれた世代を指します。物心ついた頃にはインターネットが既に身近にあったため、“デジタルネイティブ”な世代とも呼ばれており、今後の経済を支える中心世代として注目を集めています。
対して、本記事でZ世代と比較していくのは、そのひとつ上の“ミレニアル世代”。1981年頃〜1990年代半ばに生まれ、インターネットの発達とともに育った世代です。
※本記事では、2024年5月時点で16〜26歳のモニターをZ世代、27〜41歳のモニターをミレニアル世代として定義し分析を行っています。
Z世代とミレニアル世代の関心はどこに?
2024年5月における、世代ごとのトレンド検索キーワードランキングがこちらです。
前月比上昇率200%以上のキーワードに絞り、検索者数が多い順でランキングを作成しています。
Z世代とミレニアル世代の検索キーワードトレンドランキング
〈補足〉
検索者数が前月比上昇率200%以上のキーワードに絞り、検索者数降順でランキングを作成
〈集計条件〉
集計期間:2024年5月(前月比は2024年4月と比較)
対象デバイス:スマートフォン
対象者:2024年5月時点で16~26歳(Z世代)・27~42歳(ミレニアル世代)のモニター
まりん:今回はZ世代のランキング第3位に「夏」がランクインしているね。5月のランキングだからまだ夏には早いような気がするけど、どうしてランクインしているのかな?
ばんちゃん:今年は5月中から暑い日が多くて、「夏」を意識する人が多かったのかもしれないね。衣替えや日焼け対策など、夏に備えた準備を始めた人も多いのかも。
まろん:確かに、ゴールデンウィークくらいにはもう結構暑かった気がするな。Z世代が夏に向けてどんな準備をするのかはすごく気になるところだね。
僕が他に気になるのは、「鳴潮」「リセマラ」「学園アイドルマスター」「学マス」「俺だけレベルアップな件」など、スマホゲーム関連のキーワードかな。「鳴潮」と「学園アイドルマスター」はどちらも5月にリリースされて話題になっていたようだね。
まなてぃ:私はあまりスマホゲームに詳しくないけど、過去のランキングでもその月にリリースされたゲームがランクインしていることが多かった記憶があるよ。新しいゲームが登場したらとりあえずやってみる、という人も一定数いそうだよね。
ロン:5月はゴールデンウィークも終わって、いわゆる五月病になる人もたくさんいるだろうから、現実逃避のためにゲームやアニメに触れる人もいるのかな。
第6位には、「母の日」がランクインしているね。僕は今年は何も贈らなかったけど、みんなはどうしたのか気になるな。
ばんちゃん:確かに、男性は母の日に何を贈ればいいのかわからない場合も多そうだよね。最近だと色々な企業が母の日に乗じた商品を売り出しているから、選択肢が多すぎて困ってしまう人もいるのかも。どうしたら多くの選択肢の中から選んでもらえるんだろう。
まりん:あとは、第14位にランクインしている「LINEスタンプ」も話題になっていたよね。LINEスタンプを最大6個まで組み合わせて送信することのできる新機能が追加されて、X(旧Twitter)では大喜利のようなツイートがバズっていたよ。
LINEスタンプの新機能で表現した呪術廻戦激アツ名シーンです。 pic.twitter.com/ZRxIeuxQPy
— 呪術廻戦の激アツ名シーン集third (@Gekihot3) June 11, 2024
まなてぃ:私も実際に新機能を使ってみたよ。少しの間はかなりハマっていたけど、世間はもうだいぶ落ち着いてきているよね。
まろん:それでは、今回は2024年5月にZ世代の間で大きな話題を呼んだ「夏」「母の日」の2つのテーマについて、話題の背景やマーケティング活動について考察していこう!
イベント満載の夏!Z世代の準備&楽しみとは?
■夏の旅行はゴールデンウィーク明けから計画?
ロン:みんなは、夏に向けてもう準備を始めてる?僕はゴールデンウィーク明けから夏の旅行について考え始めたよ。ゴールデンウィークには友達と旅行したから、夏は家族旅行と帰省をするつもりなんだ。
まりん:私もゴールデンウィーク明けくらいから夏の旅行について考えているよ。もともと友達と北海道に行く予定だったんだけど、家族旅行でも北海道に行くことになってとても楽しみなんだ。夏は東京も地元も暑いから、つい涼しそうな東北・北海道に行きたくなってしまうな。
まなてぃ:私は既に夏の旅行の宿泊先の予約まで済ませているよ。夏は行きたい場所やイベントがたくさんあるんだ。例えば、バーベキューをしたり、納涼船に乗ってみたり、あとは花火大会を見に行きたいと思ってるよ。沖縄に行く予定があって、それまでにダイエットをしようと考えているんだ。最近はずっと、ホットヨガスタジオであるLAVAのリターゲティング広告が流れてきているんだよね。
LAVAがお届けする1時間のヨガレッスンは、一人ひとりのお客様にとって、かけがえのない特別なひと時。 心身の疲れをリセットする人、お悩みを解消して新しい自分へと踏み出す人もいれば、今ここにある全てに感謝する人も。 その1時間は、人がひとつ幸せになるための1時間。その積み重ねで、人生はどこまでも豊かになっていく。 だからこそ、LAVAは「ヨガを通してひとりでも多くの人を幸せに」という想いをこめて、質の高いレッスン・心を込めたサービスを提供します。
■夏ならではのファッションとダイエット
ばんちゃん:私も、夏は肌の露出がある服を着たいから、買った服をモチベーションにしてダイエットに励んでいるよ。あと、夏は汗をかくから洗濯回数が増えるし、そもそも生地が薄い服が多いから服が傷みやすい気がするんだよね。だから夏服は毎年新しいものを買い足しているかも。だいたい5月くらいから買うことが多いな。
まろん:僕は今年服を買い足していないけど、学生の頃は服の好みの変化が激しかったから、毎年新しい服を買っていたな。去年買った服がまだ着られる状態でも、好みが変わると着られる服がないと思ってつい新しい服を買っていたよ。
まりん:私は現在進行形で服の好みの変化が激しいから、今年も新しい夏服をかなりの枚数買い足しているよ。私は大学入学のタイミングで上京したから、実際に見に行けるお店の数が一気に増えたんだよね。だからつい色々な服を着てみたくなってしまうのかも。あとは、出かける目的によっても選ぶ服が変わってくるかも。例えば、海に行く時とショッピングに行くときではかなり違った服装をしたいんだよね。夏はイベントが多いから、その分着たい服の幅も広いのかもしれないね。
ロン:Z世代は、旅行やイベントだけではなく、それに合わせたファッションやダイエットまで含めて夏を楽しもうとしているんだね。
Z世代は母の日に何を贈る?
まりん:私は地元に住む母宛に、ハンドクリームなどで有名なロクシタンの夏用シャンプーとコンディショナーをギフトにして贈ったよ。何を贈るかはすごく悩んだけど、以前ロクシタンのギフトを贈った時にとても喜んでもらえたことと、母が自分では買わないであろうものを考えて決めたよ。私は母と離れて暮らしているから、郵送できることが絶対外せない条件だったんだ。
まなてぃ:私は、GODIVAのチョコレートを贈ったよ。母がGODIVAを好きなことを知っていたし、GODIVAでは母の日用の商品も販売されていたから、あまり悩まずに決めたんだ。私は母と同居しているから、店舗で買って直接渡したよ。
■LINEを知っていれば贈れる!「LINEギフト」
ばんちゃん:私は今年はあげるのを忘れていたんだ。去年はeギフトをプレゼントしたんだけど、毎年プレゼントを考えているとプレゼント選びもマンネリ化してきてしまう気がするんだよね。プレゼントの選び方としては色々とあると思うんだけど、私はLINEギフトを最初に見ることが多いよ。LINEギフトには食品や文房具、化粧品など、様々なジャンルのギフトが掲載されているから、プレゼント選びのアイデアとしてすごく有用だと思うんだ。
まりん:私も基本的にはLINEギフトからプレゼントを選び始めることが多いかも。LINEで繋がっている相手なら誰にでも、容易にギフトを贈れることがすごく便利だと思うよ。私の母はLINEを使っていないから今回は別の選択肢をとったけど、友達への誕生日プレゼントは多くの場合LINEギフトを使って贈っているな。
まなてぃ:私もLINEギフトを見ることが多いよ。LINEギフトでは、ギフトを贈る相手やイベントに合わせた特集が組まれていて、プレゼントがかなり選びやすくなっているんだよね。あとは、母の日や父の日などのイベントが近づくとLINEギフトからリマインドのような広告がくるから、つい見てしまうんだよね。今年は街を歩いていても、母の日の広告が多かったように感じるよ。
ロン:母の日や父の日は、祝日のように明確に日付が決まっているわけではないから想起されにくいのかもしれない。だから色々な手法でプロモーションしているのかもしれないね。
■母の日のプレゼントは男性にとって少し恥ずかしい?
まろん:僕も母の日には特に何もしていないんだよね。罪悪感は覚えているんだけど、なんだか少し恥ずかしい感じがしてしまって何もできなかったんだ。大学生の時から何もできていないんだけど、社会人になった今の方がより罪悪感が大きくなったよ。男性にとって母の日にプレゼントをすることはかなりハードルが高いんじゃないかな。
ばんちゃん:男性にとっての母の日のプレゼント選びの難しさはどんなところにあるんだろう?私が思いついたのは、母の日用のギフトの包装が女性向けであることかな。母の日の象徴のようなカーネーションがピンクや赤だから、母の日のギフトもそのような色使いで包装されることが多いと思うんだよね。そのような包装だと、いかにも母の日のプレゼントであるような感じがして、男性は少し手に取りづらいのかもしれないね。
ロン:確かに、母の日用のプレゼントを手に取ることが、一つのハードルになっているな。あとは、選択肢が多すぎて、性別も年代も違う母に何を贈ればいいのかわからない。から、結局買わずに終わってしまうんだ。
まろん:そう考えると、母の日のプレゼントをより多くの人に購入してもらうためには、男性の心理的ハードルを下げることや、情報収集や比較検討をされる前に選ばれる、「母の日といえば〇〇」のようなポジションを確立させることが有効かもしれないね。また、LINEギフトは利便性の高さで人気を集めているから、「選ぶ→買う→郵送する→連絡する」という一連の流れをより容易にすることも有効だと考えられるね。
まとめ
今回は、2024年5月の検索キーワードトレンドランキングをもとに、「夏」「母の日」について分析・考察を行いました。
では、今回の分析・考察の結果を簡単におさらいしましょう!
①2024年5月 Z世代キーワードトレンド「夏」
・Z世代では、ゴールデンウィーク明け頃から夏の旅行やイベントの計画を立てる人が一定数いるようです。
・Z世代では、夏の旅行やイベントに合わせたファッションを楽しむ人や、それらに備えたダイエットをする人も一定数いるようです。
②2024年5月 Z世代キーワードトレンド「母の日」
・Z世代では、母の日のプレゼント選びに悩む人も多いようです。
・特に男性は、母の日にプレゼントを贈るハードルが高いと考えられます。
・Z世代では、利便性の高い「LINEギフト」がプレゼント選びで活用されることが多いようです。
・男性も手に取りやすい包装や、「母の日といえば〇〇」のようなポジションの確立が、母の日のプレゼントとして選んでもらうために有効かもしれません。
・「LINEギフト」のように、プレゼントを贈る一連の流れの容易さを追求することも、プレゼントとして選ばれるためには有効だと考えられます。
Z世代のデータアナリストが、自らZ世代の行動データを分析する本連載。今後の連載にも、ぜひご注目ください。
現役Z世代による"Z世代の行動データ"分析ラボ Gen-Z調査隊®
株式会社ヴァリューズで2022年10月に発足。個性豊かなZ世代のメンバーが集まりました。
意識調査データやWeb行動データを活用し、"Z世代のリアル"を分析・発信していきます。
〈メンバー紹介〉
まろん(98年生まれ・エンタメコンテンツ好き)・ばんちゃん(99年生まれ・二次元キャラ好き)・こと(97年生まれ・観葉植物好き)・まなてぃ(01年生まれ・TikTok好き)・ロン(00年生まれ・テレビ好き)・まりん(02年生まれ・音楽好き)