Z世代はクラファンも推し活感覚?20代の約4割は「特定のクリエイターやアーティストを応援したい」【僕と私と調査】

Z世代はクラファンも推し活感覚?20代の約4割は「特定のクリエイターやアーティストを応援したい」【僕と私と調査】

僕と私と株式会社は、全国の20代~60代の男女を対象に、クラウドファンディングに関する意識調査を実施し、結果を公開しました。


若い世代ほどクラウドファンディングについて知らない

まず、クラウドファンディングについて知っているかを聞いたところ、「概要を説明できる」と答えたのは全体のわずか26.0%でした。さらに、全体の25.6%は「聞いたことがない」という回答に。

年代別では、「概要を説明できる」と答えた割合がもっとも多かったのは60代の29.5%で、「聞いたことがあるが、詳細はわからない」と答えた人と合わせると実に87.9%がクラウドファンディングについて耳にしたことがあるという結果になりました。

一方で、若年層ほど「聞いたことがない」と答えた割合が高くなり、Z世代でもある20代では全年代の中でもっとも高い43.2%となりました。

クラウドファンディングを利用しない理由は「お金に余裕がない」から

次に、クラウドファンディングについて「利用したことはないし、今後も利用する予定はない」と答えた1,708人に利用したくない理由を聞いてみました。

その結果、もっとも多かった回答が「お金に余裕がない」で39.6%、次いで「クラウドファンディング自体がよくわからない・よく知らない」が36.4%で、どの年代でもこの2つが大きなハードルとなっていることがわかりました。

また、「よくわからないプロジェクトを応援したいとは思わない」「なんとなく怪しい。支援するには不安が残る」は年代が上がるほど多く挙がり、逆に「お金だけが集められて、リターンがおろそかにされそうで不安」は若年層から多く挙がる傾向が見られました。

20代の4人に1人は、クラウドファンディングにチャレンジしてみたい

続いて、クラウドファンディングの利用経験を聞いたところ、支援・寄付する側としての利用経験は全体の11.8%に留まりました。

年代別に見ると1番利用率が高かったのは40代で13.9%、もっとも低かったのは50代の8.5%という結果に。

一方で、「利用したことはないし、今後も利用する予定はない」は全体の47.5%と、約半数にのぼりました。

年代別では、60代が52.6%で全年代のなかでもっとも利用に後ろ向きな人が多いものの、「利用したことはある」と「利用したことはないが、いつか利用してみたい」の合計値は31.0%でした。全年代のなかでもっとも高かったことを踏まえると、ひとつの年代のなかで二極化しているという見方もできます。

さらに、支援される側としての利用経験を聞いたところ、「利用したことはある」と答えたのは全体のわずか3.7%でした。

「利用したことはないし、今後も利用する予定はない」と答えた人は61.4%にものぼり、支援・寄付以上にハードルを感じている人が多いことがうかがえます。なかでも、60代は77.3%が「今後も利用する予定はない」と回答しました。

しかし、一方の若年層は関心が高いようで、「利用したことはある」と「利用したことはないが、いつか利用してみたい」の合計値は20代の4人に1人にあたる24.9%となりました。

20代の過半数が支持するクラウドファンディングは「寄付型」

クラウドファンディングを「利用したことはある」「利用したことはないが、いつか利用してみたい」と答えた565人を対象に、支援側で利用してみたいクラウドファンディングの種類を聞いてみました。

もっとも支持を集めたのは「購入型(55.0%)」つづいて「投資型・融資型(49.6%)」という結果に。一方、僅差ながら「寄付型」は44.1%となりもっとも少ない結果となりました。

これらの結果から、モノやサービス、金銭などでリターンを得られるクラウドファンディングの方が支援者側のメリットが明確でハードルが低く、参加しやすいと言えるでしょう。

ただし、年代別に見ると、20代では「寄付型」がもっとも支持を集め、過半数に迫る49.2%が利用してみたいと回答。Z世代の社会貢献意識が現れる結果となりました。

20代の4割は「特定のクリエイターやアーティストを応援したい」

上記に関連して、支援をしたい理由を聞いたところ、もっとも多かったのは「人への支援をしたいから(被災地支援、医療支援など)」で全体の38.6%

年代別に見ても、20代を除くすべての世代でもっとも多い回答となりました。特に60代以上は46.7%と、他世代と比較しても突出した回答率に。

一方、20代でもっとも多かったのは「特定のクリエイターやアーティストを応援したいから」で42.4%

先の「支持するクラウドファンディングの種類」で20代から「寄付型」の支持が高かったことも踏まえると、明確にリターンを得ることに重きを置かず、「共感できるから支援する」といったエモ消費や、推し活に近い背景があるのかもしれません

また、20代・30代は「社会的な変化やインパクトを生み出したいと思うから」という回答が他世代と比較して多いのも特徴的でした。

クラウドファンディングの支援予算上限は1万円未満

最後に、クラウドファンディングにかける予算上限を聞いたところ、全体でもっとも多かったのが「5千円未満」で24.6%、続いて「5千円〜1万円未満」で20.5%という回答になり、およそ過半数が1万円未満という結果になりました。

年代別では、20代が他年代と比較すると「1万円〜2万円未満」「2万円〜3万円未満」との回答が多く、支援金額が高い傾向が見られました。

調査概要

調査名:世代別!クラウドファンディングに関する意識調査
対象条件:全国の20代~60代男女
調査期間:2024年5月20~22日
調査方法:インターネットを利用したアンケート
調査有効回答数:2,405名(20代:482人、30代:479人、40代:482人、50代:481人、60代:481人)

出典元:僕と私と株式会社

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000113.000071963.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連するキーワード


マーケティング Z世代

関連する投稿


生成AI活用における課題は「誤情報の生成」が最多に!次いで「セキュリティに関するリスク」や「回答品質の一貫性の欠如」【AI inside調査】

生成AI活用における課題は「誤情報の生成」が最多に!次いで「セキュリティに関するリスク」や「回答品質の一貫性の欠如」【AI inside調査】

AI inside 株式会社は、年商500億円以上の大企業に勤めており、業務における生成AIの導入に携わった方を対象に、生成AIの業務適応と課題に関する実態調査を実施し、結果を公開しました。


Criteo、コマースに特化したサプライサイド・プラットフォーム「コマース・グリッド」を日本で提供開始

Criteo、コマースに特化したサプライサイド・プラットフォーム「コマース・グリッド」を日本で提供開始

Criteoは、コマースに特化したサプライサイド・プラットフォーム(SSP)である「コマース・グリッド」を発表しました。「コマース・グリッド」は、広告主や代理店を含むデマンドサイド、そしてパブリッシャーやリテールメディアを展開する小売を含むサプライサイドの双方を結び、コマースデータを活用したプログラマティック広告を可能にするといいます。


CyberZ、ショートドラマやショートアニメの広告クリエイティブ制作・運用に特化した専門部署を新設

CyberZ、ショートドラマやショートアニメの広告クリエイティブ制作・運用に特化した専門部署を新設

株式会社サイバーエージェントグループの株式会社CyberZは、広告効果と広告価値の最大化を目的に、ショートドラマやショートアニメの広告クリエイティブ制作・運用に特化した専門部署を新設したことを発表しました。


電通デジタル、Instagramのアクティブユーザーを興味関心・ライフスタイル基点で分析するサービスを提供

電通デジタル、Instagramのアクティブユーザーを興味関心・ライフスタイル基点で分析するサービスを提供

株式会社電通デジタルは、SNS上のユーザーを共通の興味関心・ライフスタイルを持つ集団“トライブ”で捉えることで、SNSマーケティングを高度化する独自の統合フレームワーク「Tribe Driven Marketing™(トライブドリブンマーケティング)」の仕組みを生かし、Instagram上のアクティブユーザーを“トライブ”という独自の切り口で分析する国内初の新サービス「Tribe Driven Marketing for Instagram」を開発し、提供を開始したことを発表しました。


商品説明の称号マークはポジティブな印象を与える!「医師など専門家が推薦」「顧客満足度%」「受賞」などの表記が購買につながりやすい【PRIZMA調査】

商品説明の称号マークはポジティブな印象を与える!「医師など専門家が推薦」「顧客満足度%」「受賞」などの表記が購買につながりやすい【PRIZMA調査】

株式会社PRIZMAは「顧客満足度〇%」「専門家の〇%が推薦!」といった表記(称号マーク)を見て実際に商品購入した経験がある方を対象に、「称号マークと消費者の購買意欲の相関性に関する調査」を実施し、結果を公開しました。


最新の投稿


生成AI活用における課題は「誤情報の生成」が最多に!次いで「セキュリティに関するリスク」や「回答品質の一貫性の欠如」【AI inside調査】

生成AI活用における課題は「誤情報の生成」が最多に!次いで「セキュリティに関するリスク」や「回答品質の一貫性の欠如」【AI inside調査】

AI inside 株式会社は、年商500億円以上の大企業に勤めており、業務における生成AIの導入に携わった方を対象に、生成AIの業務適応と課題に関する実態調査を実施し、結果を公開しました。


中国シルバー経済の新傾向を調査

中国シルバー経済の新傾向を調査

日本と同様、年々高齢者の割合が高くなっている中国。中国民政部が発表した《2023年民政事業発展統計公報》によると、2023年末の時点で全国の60歳以上の人口は29,697万人に達し、総人口の21.1%を占めました。高齢者の増加に伴い、近年中国では“銀髪経済”(シルバー経済)という高齢者を主力とした現象が発生しており、高齢者の間で新たな生活様式が広がっています。


データサイエンティスト協会「11thシンポジウム~データサイエンスの最前線~」11月11日(月)開催!

データサイエンティスト協会「11thシンポジウム~データサイエンスの最前線~」11月11日(月)開催!

データサイエンスの最新トレンドを発信する一般社団法人 データサイエンティスト協会主催のイベント「11thシンポジウム~データサイエンスの最前線~」が、2024年11月11日(月)に開催します。年間を通じて活動している「データサイエンティスト」の育成・啓発活動の実践的な知識や成果に加え、生成AIの今後の展望などデータサイエンスの最新情報を知ることができます。ぜひこの機会に参加してみてはいかがでしょうか。


Criteo、コマースに特化したサプライサイド・プラットフォーム「コマース・グリッド」を日本で提供開始

Criteo、コマースに特化したサプライサイド・プラットフォーム「コマース・グリッド」を日本で提供開始

Criteoは、コマースに特化したサプライサイド・プラットフォーム(SSP)である「コマース・グリッド」を発表しました。「コマース・グリッド」は、広告主や代理店を含むデマンドサイド、そしてパブリッシャーやリテールメディアを展開する小売を含むサプライサイドの双方を結び、コマースデータを活用したプログラマティック広告を可能にするといいます。


CyberZ、ショートドラマやショートアニメの広告クリエイティブ制作・運用に特化した専門部署を新設

CyberZ、ショートドラマやショートアニメの広告クリエイティブ制作・運用に特化した専門部署を新設

株式会社サイバーエージェントグループの株式会社CyberZは、広告効果と広告価値の最大化を目的に、ショートドラマやショートアニメの広告クリエイティブ制作・運用に特化した専門部署を新設したことを発表しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ