7割以上の方がオンライン上のコンテンツがきっかけで店舗に行ったことがある
まず店舗の種類を問わず、オンライン上のコンテンツがきっかけで店舗訪問の経験有無と、訪問店舗の種類についてを調査しました。
結果はもっとも経験があるのは30代の男性で85%。一番経験が少なかったのは60歳以上の女性でしたが、
それでも7割以上となる74%もの人がオンラインコンテンツの影響を受けて店舗に行っていることがわかりました。
また業種ではドラッグストアが最も高く、次いでスーパー、飲食店と続きました。
アクセスしやすい場所で日常生活に欠かせない商品を提供していることから、消費者は自然と頻繁に訪れていますが、デジタル会員証の普及や割引クーポンに慣れていることも、訪問頻度を高める要因となっていると考えられます。
オンラインコンテンツを通じて顧客を引きつける効果が高く、アプリ広告やプッシュ通知などの施策が特に効果を発揮しやすい業種であると言えます。
一方で、アパレルやホームセンターは店舗訪問の難易度が比較的高いため、オンラインコンテンツの質を向上させることや、ターゲットに応じたコンテンツの最適化が大切になります。
また、「たまにある」と回答した層を「よくある」に変えるための戦略を策定するには、コンテンツ効果の測定・分析が非常に重要となっています。
アパレルショップに行くきっかけの多くはアプリと公式サイト
オンラインコンテンツを見てアパレルショップに行ったことがあると答えた306名を対象に、さらに詳細な調査を実施しました。
具体的には、アパレルショップに行ったきっかけ、ECショップと実店舗の違い、クーポンに対する考え方などについて調査しました。
まず、店舗訪問のきっかけはアプリと公式サイトが高い結果となりました。
また、一つの媒体でなく複数の媒体を見たことによって店舗に行く意志が高まる様子が見て取れ、もっとも店舗に行く意欲をかきたてるのはキャンペーンやセールに関する記事でした。
7割は通販サイトで取り扱いがあってもあえて店舗に行くか、そもそも調べないで店舗に行く
またオンライン上で情報を見たうえで店舗に行く経験があった人の多くは、そもそも店舗に親和性を感じており通販サイトで取り扱いがあったとしても店舗に行くことを選ぶ傾向が強く、実物を確かめたいというニーズが高いことがわかりました。
青い部分が店舗に行く人ですが、約7割が通販サイトの取り扱いに関係なく店舗に行くといった結果になっています。
このことからもOMO施策として、「店舗で実物を確認してもらったうえで、店舗在庫がない場合にはオンラインショップに促す」などの施策が有効であることがわかります。
店舗への誘導施策としてのクーポンの効果は不明瞭ではあるが、店舗誘導の効果はついで買いにある
最後に、店舗誘導を目的とした多くのアパレルショップが行っているクーポンの利用実態について調査です。
結果として7割の方が「クーポンがなくてもおそらくその商品を買っていた」と答えた一方で、85%の方が「クーポンが届いてから買いたい商品を考えたことがある」と答えました。
つまり、クーポンの効果はタイミングに大きく左右されるため、一貫した成果を出すのが難しい施策であることが分かります。
しかしながら、店舗への誘導による効果として、いわゆる「ついで買い」についても調査したところ、若年層では9割近く、全体でも8割の人が経験があると回答しています。
先ほどのアンケートでも店舗での購入理由として「ついでに買いたい商品が見つかるかもしれないから」という理由が26%と比較的高い割合を占めており、店舗内での購買体験は消費者にとっても重要で、1,000円〜5,000円相当の売上増加効果が期待できることが示唆されました。
総括
今回の調査は「アプリは店舗誘導に貢献しているのか」というアプリマーケターの悩みに基づいて実施されました。
結果として、オンラインコンテンツを見て店舗に行ったことがある方には、アプリが一定の効果を発揮していると言える結果となりました。
店舗来訪のきっかけとなるアプリをより強化するためには、効果測定をデータに基づいてしっかりと行う必要があります。
そしてクーポン施策においては、本当にクーポンがあったからこそ店舗に来て購入してくれる顧客をセグメントし、その効果を検証していくべきでしょう。
そのためには、オンラインとオフラインを統合的に計測できるツールを導入し、投資すべきコストを明確にすることが重要だと考えられます。
出典元:株式会社DearOne
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