Z世代は「共感」で消費やサービスを購入することが多い
まず、何らかのモノ・サービスに関して「共感」して取る行動に、どのようなものがあるかを聞いてみました。
「よくある」の割合を見ると、いずれの項目でもZ世代がもっとも「共感」をベースとした行動を取っていることがわかります。
その中でも特に、「商品やサービスを購入・利用する」ほか、「SNSでシェアする」「友達・家族などと話題にする」「誰かにおススメする」といった“シェア”に関する項目で他の世代と大きな差が見られました。
また、具体的にZ世代が「共感」したことで、商品やサービスの購入/利用した時のエピソードを聞いたところ、以下のようなものが集まりました。
「友達の家に泊まった際に使ったシャンプーの香りに感動して購入した」
「高校野球の9回サヨナラの場面に感動して記念タオルを購入した」
「オレオを家族にオススメされて、オレオはたくさんの人が関わって出来た商品であることを知り、感動してオレオを購入した」
「小さいとき、ディズニーランドに連れて行ってもらった。何もわからない小さい自分でもワクワク感が半端ないし、すごく楽しかった。大人になって、また何回も行った」
「婚約指輪を見に行った時、ダイヤの性質とその意味について一つひとつ説明してくれて思い出になった」
このように、世の中にある他のものではなく、自分事として共感できる気持ちによって「エモ」は生まれていきます。さらにSNSネイティブであるZ世代の拡散力によって、全世代に波及をしていく可能性を秘めていると言えます。
Z世代の32.0%がエモ消費タイプに分類される
このように、エモ消費はZ世代の価値観を語るうえで外せないものではあるものの、全員が全員「エモ」を重視して消費をしているわけではないようです。
では、Z世代のうちどのくらいがエモ消費のスタイルでモノやサービスを選んでいるのか、「モノ消費」「コト消費」など他の消費タイプとの比較、また、各世代間での違いを調査してみました。
なお今回の調査では各消費タイプを以下のように定義しております。
回答方法としては、それぞれの消費タイプに対して自身の経験と照らし合わせ、「非常に多い」「かなり多い」「やや多い」「どちらでもない」「やや少ない」「かなり少ない」「非常に少ない」の7段階で回答をしてもらってスコア化(7~1点)し、もっとも高いスコアを得た項目をもって消費タイプとしております。
また同率のものがあれば、より深い項目の消費タイプと見なし、(モノ消費=トキ消費が同率1位だったらより深い「トキ消費」に分類)全部が同じ得点で、かつ4点以下(どちらでもない~少ない)の場合は、中立タイプに分類することとしました。
その結果、どの世代にもまんべんなくさまざまな消費タイプがいるものの、Z世代では「エモ消費」タイプが圧倒的に多く32.0%。「中立タイプ」を除けば2番目に多かったのは「モノ消費」タイプであるものの、約20%の開きがあることがわかりました。
Y世代に関しても、「エモ消費」タイプが21.5%を占め、2番目はZ世代とおなじく「モノ消費タイプ」でしたが、その差はわずか6.2%となりました。
X世代になるとトップは「モノ消費」タイプとなり、17.2%を占める結果に。ただ2番目には「エモ消費」が入り、その差は2.7%とほぼ同等となりました。
これらの結果から、「エモ消費」は次の世代の消費活動を担うZ世代の大きな特徴と言えるものの、エモの感覚自体はあらゆる世代にも共通して理解される傾向があることがわかります。
調査概要
調査名:Z世代/Y世代/X世代に聞いた!エモ消費に関する意識調査
対象条件:全国のZ世代(15~27才)、Y世代(28~43才)、X世代(44~59才)
調査期間:2024年6月28日~7月2日
調査方法:インターネットを利用したアンケート
調査有効回答数:2100人(Z世代666人、Y世代672人、X世代762人)
※調査を引用いただく際は、出典元が「僕と私と」であることを明記いただきますようお願いいたします。
出典元:僕と私と株式会社
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
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