生成AIによる生成物の類似性チェックの重要性が高まる
近年、広告クリエイティブ制作の現場においても、生成AIの活用が進んでいます。一方で、生成AIにより生成された画像が既存の著作物と類似性がある場合には著作権侵害に当たることも指摘されており、生成AIの適切な活用やクライアント企業への安全な広告クリエイティブの提供というリスク管理の観点において、生成AIによる生成物の類似性チェックの必要性は高まっています。しかし同時に、生成された画像の類似性を人手でチェックするには多くの工数がかかることが課題となっていました。
このような背景から、博報堂DYホールディングスは、プライバシーテックやプライバシーガバナンスに強みを持つAcompanyと共同で、生成AIで生成した画像の著作権侵害リスクを自動で算出し、そのリスクを確認できる画像類似度チェッカーツールを開発したとのことです。
web上の類似する既存画像を自動で検出、自動キーワード生成でより精度の高い検索が可能に
画像類似度チェッカーツールは、チェック対象となる画像をweb検索することで類似性が高い既存画像を自動で検出し、類似度の高い順に表示することができるといいます。
また、画像に関連する特徴やキーワードを自動で生成し、それを用いることでより精度の高い類似画像検索が可能になり、クライアント企業に提案するクリエイティブの安全性と信頼性を担保することができるとのことです。
■画像類似度チェッカーツールの特長・機能
・画像のクロップ機能
チェック対象となる画像を取り込み、一部を範囲指定して検索することが可能。
・類似画像検索
Googleの画像検索機能と併せて、任意のキーワードを設定し検索が可能。
・画像のキーワード抽出機能
チェック対象となる画像に含まれる特徴を生成AIによってキーワード抽出、そのキーワードを用いることでより精度の高い類似画像検索が可能。
・類似度の自動判定
チェック対象の画像と類似画像を複数のアルゴリズムを用いて評価し、類似度順でランキング化し、一定基準を上回る画像をハイライトできる。
現在、本ツールは一部同社内での試験運用を完了し、博報堂DYグループ全社への提供にむけた準備を進めています。
現時点では本ツールは社内利用を目的とし、今後Acompanyとは本ツールのビジネス展開について協議を行い、さらに幅広い領域での活用を模索していくとのことです。
出典元:株式会社博報堂DYホールディングス
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
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