SEOの仕組みについて
今回は2018年のGoogle検索エンジンのアップデートをまとめていきます。
その前にまずは、Googleの検索エンジンの仕組みについて簡単におさらいしておきましょう。
検索エンジンは、ある検索ワードが打ち込まれたときにコンテンツの表示順位を決めることが第一の目的です。
そのために必要なのが、Webサイトやページの情報を取得すること。
そこでエンジンのシステムであるクローラーが、サイトやページの中の情報だけでなく、当該ページが記載されているリンク先もたどって情報を取得します。
クローラーが取得したデータは、検索エンジン内のデータベースに登録されます。この登録作業はインデックスと呼ばれ、ユーザーが検索した際はインデックスの情報を使って表示順位を決めていきます。
■検索エンジンが重視している内容は?
では、検索エンジンはどんな基準で表示順位を決めているのでしょうか。
Googleの大前提は「ユーザーにとって最適な検索結果を正確に表示する」ということ。ビジネス的には当然、ユーザーの利便性の向上による広告収入の増加が狙いでしょう。
検索エンジンは「キーワードや類義語の数」や「スパムページではないか」といった内部の情報の質を、エンジンに書かれたプログラムに基づいて決定していきます。
ただ、環境の変化に伴って「ユーザーにとって最適な検索結果」の定義も変化します。そのためプログラムのアルゴリズムをアップデートさせているのです。
■自然検索で上位表示させる方法?
SEO対策を気にするようになると、確実に上位表示されるための手法が知りたいと感じるものです。しかし検索エンジンのアルゴリズムを完全に理解することはまず不可能でしょう。
ただ、分かっていることもあります。
先ほども取り上げましたが、「ユーザーにとって有益なページを上位表示する」というGoogleの方針は基本的には変わりません。専門家の取り上げた内容だから良いというのではなく、分かりやすく、新しい知識を解説していることは重要な要素です。
そこで私たちがしなければならないことは、ユーザーが知りたいと思っていることは何か?を意識すること。その上でサイトやページの内容を構成する必要があるでしょう。
2018年のSEOニュースを振り返る
さて、では2018年のSEOに関するニュースを振り返ってみましょう。どのようにSEOのアルゴリズムが変化しているのかを理解すると、正しいSEO対策に近づいていくはずです。
■モバイルファーストインデックスの開始
モバイルファーストインデックスが開始されたのは2018年3月のことです。2016年から発表はされていたのですが、このタイミングで実際に装備されました。これまでは、モバイルからの検索でもデスクトップページ向けの評価を基準としていました。しかしモバイルファーストインデックスが実装されたので、モバイル向けページの評価が検索結果に採用されています。
そこで、モバイルページが存在していなかったり、一部モバイル向けのページがないとなると対策が必要になります。また、PC向けとモバイル向けで別のURLでの運用をしている場合も、対策ができているか確認する必要があるでしょう。
■Google Speed Updateが運用スタート
2018年7月に運用が開始されたのは、スピードアップデートです。これは、モバイル向けのページの表示速度を判定して、検索アルゴリズムの中に取り入れることです。ページのコンテンツだけでなく、表示速度も重要視されるように変化しました。
■コアアルゴリズムアップデート
2018年8月に行われた大きな出来事になります。このコアアルゴリズムアップデートによって、大きく検索順位の変動が起きました。特に健康や医療などの、「YMYL(Your Money or Your Life)」に関するページの検索結果が大きく変わりました。
検索結果の精度を上げるための、検索品質の評価があります。その中で、EATという専門知識(Expertise)や権威(Authoritativeness)、さらには信頼性(Trustworthiness)の内容が強調されており、評価基準が変更されています。
これはつまり、誰がコンテンツを作成しているのか、また高い専門知識が含まれているのかが検索結果に表れているということです。専門知識を持った、あるいはしっかりとした経歴のある作成者のコンテンツが、サイトの評判に影響するようになりました。
■Fetch as Googleのクロールリクエスト数の変更
Fetch as Googleは、サイトのページ追加や変更があった場合に、インデックスへの登録をリクエストするものです。その機能の中で、インデックスできる回数が変更になりました。例えば「このURLのみをクロールする」では、30日に500件から、1日あたり最大10件に減少しました。
また、「このURLと直接リンクをクロールする」というリクエストでは、30日間に10件から、1日あたり最大2件に変更されています。
■新Google Search Console
2018年1月にβ版が提供され、2018年9月に正式に運用されました。検索パフォーマンスの期間が拡張していることや、インデックス登録の対象範囲を確認できるようになっています。
■Google Analyticsに新機能
Google Analyticsがユーザーに焦点を合わせてレポートできるようになり、全期間の指標やサイト内でのアクションを確認できます。コンバージョンの可能性という機能が追加されており、特定のユーザーがコンバージョンにつながるようにリマーケティングリストを作成できます。
Googleの新機能を理解してSEO対策を!
2018年はSEOに関するニュースが多数ありました。情報にキャッチアップするのは大変ですが、Googleもツールを提供することでヒントを提供してくれています。ユーザーにとって本当によいコンテンツを作成するために、こうした「ヒント」を集めていくことが、本当のSEO対策につながるでしょう。
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