「おせち」は選択肢が増えても大手の定番を購入する人が多い?下調べから決定までを調査

「おせち」は選択肢が増えても大手の定番を購入する人が多い?下調べから決定までを調査

食品業界のマーケターや新しいもの好きな人、ヘルスコンシャスな人に向けて、食品のトレンドを分析します。今回のテーマは「おせち」。9月に入ると百貨店やコンビニ各社がおせちの予約を開始することもあり、そのタイミングで「次のお正月はどうしよう?」と検索をする人が増える傾向にあります。近年ではキャラクターものやスイーツでできたもの、100円から変えるものなどバラエティ豊かで迷ってしまうことも。今回はそんな「おせち」について、行動ログデータで検証し、市場を調査します。


「おせち」について調べているのはどのような人?

まずは「おせち」について調べている人たちが、どのような層なのかを見てみましょう。調査には当メディア「マナミナ」を運営している株式会社ヴァリューズが提供するWeb行動ログ分析ツール「Dockpit 」を用いました。

「おせち」検索者の男女比を見ると、女性が63.6%、男性が36.4%と女性の方が多い結果となりました。

「おせち」検索者ユーザー属性 性別

「おせち」検索者ユーザー属性 性別
(集計期間:2020年10月〜2022年9月、デバイス:PC&スマートフォン)

つぎに年齢層では、40~50代がとくに多いことがわかります。

「おせち」検索者ユーザー属性 年代

「おせち」検索者ユーザー属性 年代
(集計期間:2020年10月〜2022年9月、デバイス:PC&スマートフォン)

おせちは基本的に一人暮らしで購入するものではありません。多くの場合、家族を持った人が自宅で楽しむために購入することが想定されますが、妻・母親が吟味や手配をしている様子がうかがえます。近年、30代以下の層ではおせち自体を好まず、そもそも食べる習慣がなく、60代以上は購入せずに自分で作っている・もしくは食べることをやめた人も多いと耳にします。今回のデータからはこれらを裏付けるデータとなりました。おせちを販売したい場合には40~50代の女性が主要ターゲットと言えそうです。

続いて、「おせちについて検索している人」がどのタイミングで検索しているのかを見てみましょう。

「おせち」検索者数推移

「おせち」検索者数推移
(集計期間:2020年10月〜2022年9月、デバイス:PC&スマートフォン)

2年分のデータで確認してみると、どちらの年も10月から1月にかけてが最も多く、むしろそれ以外のタイミングではほとんど検索されていません。各社から予約が開始されたタイミングで興味を持って検索し、お正月が終わると検索しなくなる……まさにイメージ通りですよね。

「おせち」について調べる人はどのようなことが気になる?

「おせち」について調べている人達が気になっている内容についても見てみましょう。「おせち」検索者の具体的な検索キーワードを見てみると、「どの店でおせちを買うか」を検討している人が多いことがわかります。

「おせち」検索者の検索キーワード

「おせち」検索者の検索キーワード
(集計期間:2020年10月〜2022年9月、デバイス:PC&スマートフォン)

「イオン」「オイシックス」「高島屋」「セブン-イレブン」「ローソン」など販売店名で調べている人、あるいは「ランキング」で人気のおせちを調べている人が多いようです。「掛け合わせワード」で見てみても、似たような結果となります。「2022」など、その年の人気のおせちや目玉となるおせちを知りたい人が多いようですね。

「おせち」検索者の掛け合わせワード

「おせち」検索者の掛け合わせワード
(集計期間:2020年10月〜2022年9月、デバイス:PC&スマートフォン)

さらに「おせち」と検索している人の関心ワードを見てみると、上位にはメーカー名が並びます。

「おせち」検索者の関心ワード

「おせち」検索者の関心ワード
(集計期間:2020年10月〜2022年9月、デバイス:PC&スマートフォン)

博多久松ホームページ

板前魂ホームページ

「博多久松」は、楽天グルメ大賞「おせちセット部門」でこれまでに14回も受賞しているおせちの有名店 。さらに、「板前魂」は木村佳乃さん(以前は岡江久美子さん)をキャラクターに、ドラックストアやスーパー、家電量販店などでもおせちの予約受付をしているこちらも有名店です。この2つのメーカーは口コミの評判もよく、「毎年ここで購入することに決めている」という人が多い様子。
さらに「匠本舗」はカニ専門の通販サイトのスカイネット株式会社のおせち。「ネットショップ大賞」で12年連続1位に選ばれている人気店です。

これら老舗のおせちメーカーに近年食い込んできたのが「100円ローソン」。

一般的にはこれまで「数万円でお重入りを予約購入するもの」だったおせち業界に激震が走ったのが、2012年にローソンストア100が販売開始したこの「100円おせち」 でした。おせちの具材ごとに1パック100円で販売し、好きな具材だけ・好きな量だけ揃えられるシステムが画期的でした。10年前から販売していたものの、注目され始めたのはここ数年。特にコロナ禍で帰省をせずに家族だけで自宅で過ごす人が多かったことから、2021年には過去最高となる約900万食を売り上げました。

さらに「季節比較」を見てみると、時期によって検索されているワードが異なり、時期ごとの詳細な興味関心がわかります。

「おせち」季節比較2022年7月~9月と2021年7月~9月

「おせち」季節比較2022年7月~9月と2021年7月~9月
(集計期間:2022年7月~9月/2021年7月~9月、デバイス:PC&スマートフォン)

7月から9月は予約が開始する頃。少し早めに下調べをしている人が多い様子がうかがえます。「ももクロ」「ドラえもん」「ジャパネットたかた」「ブルガリ」など、キャラクターやブランドでの少し変わったおせちを調べて、新しい発見を楽しんでいるのかもしれません。

「おせち」季節比較2021年10月~12月と2020年10月~12月
(集計期間:2021年10月~12月/2020年10月~12月、デバイス:PC&スマートフォン)

最も検索されるのはやはり10月~12月で、「間に合う」「まだ間に合う」「いつ作る」など切羽詰まった(?)ワードが目立ちます。また、前述の「ローソンストア100」は、事前予約が必要な従来タイプのものと比べ予約不要&必要なものだけ購入できることもあり、毎年12月25日前後に店舗で販売されることからこの時期に検索されていることがわかります。

「おせち」季節比較2022年1月~3月と2021年1月~3月

「おせち」季節比較2022年1月~3月と2021年1月~3月
(集計期間:2022年1月~3月/2021年1月~3月、デバイス:PC&スマートフォン)

1月に入ると「詰め方」のように、自作した人がお重にどのように詰めるかを迷っている様子や、「リメイク」「アレンジ」といった、食べ切れなかったおせちの活用方法を調べる人も目立ちます。さらに「在庫処分」「売れ残り」などタイミングをずらして安く入手できないか?と調べている人もいるようです。

こうして様々な検索をしつつも、「おせち」を検索している人が最終的に流入しているサイトを見ると、「楽天市場」「ぐるすぐり」「高島屋」「オイシックス」「イオン」「大丸松坂屋」などの大手百貨店や大手通販サイト

「おせち」検索者の流入サイト

「おせち」検索者の流入サイト
(集計期間:2020年10月〜2022年9月、デバイス:PC&スマートフォン)

「色々見て回ったけれど、やはり今年も通販で購入しよう」と定番のおせちに落ち着く流れがあるのでしょうか。

まとめ

今回は「おせち」について調べました。近年、キャラクターものや1品ずつ100円で購入できるものなど、従来の「おせち」の概念にとらわれないものも多く登場しています。そんな中、「おせち」検索者は様々な検索を経て、結果的には通販で老舗から購入しているのではないか?という検証結果となりました。しかし、その検索ワードは多岐にわたっており、ライフスタイルや時代の変化に適応することで新しいおせちを購入してもらえるチャンスがあることがわかります。
商品開発や広告宣伝の際にWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』がお役にたてば幸いです。

▼今回の分析にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えます。Dockpitには無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。
dockpit 無料版の登録はこちら

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この記事のライター

恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。

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