タイパ重視派に好評!ライザップ発のコンビニジムが話題!ワークアウトのトレンドは"筋トレ"から"ジム"へシフト?

タイパ重視派に好評!ライザップ発のコンビニジムが話題!ワークアウトのトレンドは"筋トレ"から"ジム"へシフト?

『コンビニみたい』や『5分でいいんです。』というCMフレーズでお馴染みになりつつあるRIZAP(ライザップ)発のコンビニジム「chocozap(ちょこざっぷ)」。隙間時間に手軽にジム通いができることから、タイパ(タイムパフォーマンス)重視派にも好評のようです。今回は、RIZAPが監修する軽い運動から始められる初心者向けのフィットネスジム「chocozap」を始め、ワークアウトのトレンドについて調査・分析します。


RIZAP発のコンビニジム「chocozap(ちょこざっぷ)」とは?

「chocozap(ちょこざっぷ)」とは、RIZAP株式会社の新規事業で、運動習慣の阻害要因になりがちな「心理的ハードル」「物理的ハードル」「金銭的ハードル」のすべてを解消できると謳われている、運動初心者向けのコンビニジム。

「chocozap」の主な特徴
 ・24時間通い放題で月額2,980円(税込3,278円)
 ・セルフエステを完備
 ・アプリで入会手続きが完了
 ・アプリとの連動でトレーニング管理が可能
 ・入会すると「高性能体重計」「スマートウォッチ」が付いてくる

既に都内を中心に100店舗超を展開しており、今後も出店数を拡大していく予定。2022年10月17日から、TVCMも放映されています。

当メディア「マナミナ」を運営するヴァリューズが毎週更新している「週間」検索キーワードランキング(2022/10/2~2022/10/8)においても、検索上位に「chocozap」がランクインし、話題となっています。

「chocozap」検索数は3ヶ月で約3倍に

まずは、直近1年間の「chocozap」の検索ユーザー数推移を見てみましょう。検索データの分析には、株式会社ヴァリューズが提供しているWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」を用います。

7月から検索数が増え始め、「chocozap」のプレスリリースが発表された9月には7月の約3倍の9万人弱まで急増していることがわかりました。また、10月17日から関東・関西エリアでTVCMもスタートしていることから、さらに検索数が増えることが予想されます。

コロナ緩和の影響の他に、業界では非常に安価な価格設定となっていることも後押ししているようで、今後は“とっつきやすい・気軽に通えるフィットネスジム”へのニーズが高まることが考えられます。

「chocozap」検索ユーザー数推移

「chocozap」検索ユーザー数推移 ※「チョコザップ」「ちょこざっぷ」含む

期間:2021年10月~2022年9月
デバイス:PCおよびスマートフォン

関心層は女性が多く、20代~40代

続いて、「chocozap」の検索ユーザーの属性も見てみましょう。

性別で見てみると、半分以上が女性となっており、女性割合の方が若干高い傾向にありました。

「chocozap」検索ユーザー属性:性別

「chocozap」検索ユーザー属性:性別 ※「チョコザップ」「ちょこざっぷ」含む

期間:2021年10月~2022年9月
デバイス:PCおよびスマートフォン

年代別で見てみると、40代の割合が最も高く、次いで30代、20代となっていました。主要となる年齢層は20代~40代のようです。

「chocozap」検索ユーザー属性:年代別

「chocozap」検索ユーザー属性:年代別 ※「チョコザップ」「ちょこざっぷ」含む

期間:2021年10月~2022年9月
デバイス:PCおよびスマートフォン

「ジム」vs「筋トレ」のキーワードを分析

では次に、新型コロナの影響で苦戦していたフィットネスジムやパーソナルジムなどジムのニーズはどこまで回復しているのでしょうか。

「ジム」の他に「筋トレ」も併せて検索ユーザー数の推移を直近2年間で見てみます。

2022年に入ってからは「ジム」が増加

コロナ緩和前の2021年までは検索ユーザー数に差があったものの、2022年に入ってからは「筋トレ」と「ジム」の差がなくなっていることがわかりました。

逆に「ジム」の検索ユーザー数が増加しており、2022年5月には40万人を超えていました。コロナ緩和もあり、「筋トレ」(=宅トレ)から「ジム」への切り替え検討者が増えていることがうかがえます。

「ジム」、「筋トレ」検索ユーザー数推移

「ジム」、「筋トレ」検索ユーザー数推移

期間:2020年10月~2022年9月
デバイス:PCおよびスマートフォン

「ジム」のニーズは『安い』や『24時間』

続いて、「ジム」と「筋トレ」の掛け合わせワードからユーザーのニーズを探ります。

まずは「ジム」掛け合わせワードから見ていきましょう。下図にポイントをまとめます。

安い

設備の維持や管理費、人件費などの理由からこの業界では料金が比較的高いという認識があるようで、とにかく『安い』ジムを探していることがうかがえる。

24時間
時間を気にせず、『24時間』いつでも自分の好きな時間に通いたいというニーズがある。
プール
家ではできないトレーニングの代表例がプール運動。プールはケガのリスクも少なく、全身運動ができるためジムの施設の1つに『プール』を求めている。
初心者
初心者用ジムのニーズの高まりもあり、『初心者』ワードも増加傾向。
ルネサンス
上位で唯一、指名検索されていた大手フィットネスクラブの『ルネサンス』。『ルネサンス』は施設充実度の順位が高いようで、上位に名前が挙がってきたことが考えられる。
「ジム」の掛け合わせワード

「ジム」の掛け合わせワード

期間:2021年10月~2022年9月
デバイス:PCおよびスマートフォン

また、「ジム」検索後の流入サイトには、以下のようなフィットネスジム専用の検索サイトなどがランクインしていました。困った時の検索サイトやメディアは、ユーザーに重宝されているようです。

FitMap

https://fitmap.jp/

日本最大級のフィットネスジム検索サイト

スポーツクラブ、スポーツジム、フィットネスクラブをまとめて検索 | お近くのスポーツジムを探すならFIT Search(フィットサーチ)

https://fitsearch.jp/

全国のスポーツクラブ、スポーツジム、フィットネスクラブを探すなら FIT Search。複数の施設をまとめて検索。入会 金割引・無料などのクーポンや無料体験などのキャンペーン情報が満載。安いジム、おすすめのジム。近くのジムなど様々なスポーツクラブ、スポーツジム、フィットネスを検索できます。FIT Search は、日本最大級のスポーツクラブ、スポーツジム、フィットネス検索総合サイトです。

「筋トレ」は女性のダイエット向けに訴求?

次は「筋トレ」掛け合わせワードを見ていきましょう。下図にポイントをまとめます。

女性

女性向けの筋トレメニューや、自宅で気軽にできる筋トレなど『女性』向けの筋トレにニーズがある。

ダイエット
痩せるための筋トレや、痩身効果のある『ダイエット』目的の筋トレが人気。
順番
筋トレと有酸素運動の『順番』や、筋トレの効果を最大化させる『順番』など、効率的に引き締められる筋トレへの関心がうかがえる。
「筋トレ」の掛け合わせワード

「筋トレ」の掛け合わせワード

期間:2021年10月~2022年9月
デバイス:PCおよびスマートフォン

『自宅』の検索数の減少が顕著なことから、自宅での筋トレ需要がコロナ緩和前よりも少なくなっているようです。

「筋トレ」検索後の流入サイトを見てみると、「YouTube」などの動画サイトや、サプリメントを販売する「BIZENTO」の他に、以下の記事ページが上位にランクインしていました。

「筋トレ 女性」の掛け合わせワードの流入ページ

「筋トレ 女性」の掛け合わせワードの流入ページ

期間:2021年10月~2022年9月
デバイス:PCおよびスマートフォン

「筋トレ ダイエット」の掛け合わせワードの流入ページ

「筋トレ ダイエット」の掛け合わせワードの流入ページ

期間:2021年10月~2022年9月
デバイス:PCおよびスマートフォン

「筋トレ 順番」の掛け合わせワードの流入ページ

「筋トレ 順番」の掛け合わせワードの流入ページ

期間:2021年10月~2022年9月
デバイス:PCおよびスマートフォン

まとめ

今回はワークアウトのトレンドについて調査・分析しました。

コロナ緩和や「chocozap」の出店を契機に、初心者向けのジムニーズが高まっていることがうかがえました。また、「chocozap」の本格展開でワークアウトのトレンドは「筋トレ」から「ジム」にシフトすることが予想されます。

直近の「ジム」のユーザーニーズは『安い』『24時間』『プール』『初心者』などが挙げられ、「chocozap」の月額2,980円(税込3,278円)ながら24時間365日使い放題というプランは、「ジム」ニーズの『安い』『24時間』『初心者』にかなりマッチしていると言えるでしょう。

また、「筋トレ」は女性が引き締めたいところを効率的に引き締められる、自宅で簡単にできるダイエットにも効果的な女性向けの筋トレ方法を、YouTubeや記事コンテンツも活用しながら訴求することが良さそうです。

今回分析に使用した『Dockpit』のような分析ツールを利用することで、ユーザーのニーズや実態に近いユーザー像にも迫ることが可能です。目的やターゲットを正しく理解し、利用者の心をしっかりキャッチして、よりよいコンテンツ制作や最適な情報提供にお役立てください。

▼今回の調査にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えます。無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。
dockpit 無料版の登録はこちら

分析概要

・全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログと属性情報にもとづき「Dockpit」で分析
・行動ログ分析対象期間:2020年10月~2022年9月
※ボリュームはヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測
※対象デバイス:PCおよびスマートフォン

この記事のライター

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