Z世代の6割以上は「SNS」が認知のきっかけに!特に「衣類・ファッション」はSNSで比較・検討を行う割合が高い【僕と私と調査】

Z世代の6割以上は「SNS」が認知のきっかけに!特に「衣類・ファッション」はSNSで比較・検討を行う割合が高い【僕と私と調査】

僕と私と株式会社は、全国のZ世代/Y世代/X世代を対象に、商品カテゴリー別のカスタマージャーニーに関する調査を実施し、結果を公開しました。


Z世代の6割以上は「SNS」が認知のきっかけに

認知のきっかけにSNSが影響をしているかを聞いたところ、「あてはまるものはない」と答えたのはZ世代で38.3%。つまり、裏を返せば商品・サービスを知るきっかけに何かしらのSNSが影響している割合が全世代の中でもっとも高いということになりました。

なお、世代が上がるごとにSNSの影響度は下がっていき、X世代は約半数の50.9%という結果となりました。

カテゴリ別に見ると、Z世代は特に「衣類・ファッション」「化粧品」「飲食店」「美容」などが他世代に比べ高い傾向にありました。

一方で、「食料品・飲料」「日用品」「家電」などは他世代に対して相対的に低い結果となりました。

「衣類・ファッション」はSNSで比較・検討を行う割合が高い

SNSで商品やサービスの比較・検討を行うかを聞いてみると、前項と同様、「あてはまるものはない」と答えたZ世代は42.7%と全世代の中でもっとも低く、こちらもSNSの影響を受けやすいことがわかりました。

そのなかでも特に「衣類・ファッション」が顕著で、このカテゴリに関しては日常的に多くの情報を受け取り、比較・検討を行っていると推測できます。

これらの調査により、特にZ世代が商品・サービスを比較・検討する際にはSNSが重要な役割を果たすことがわかったものの、カテゴリー別に見ると割合に大きな違いが見られることがわかりました。

そこで、今回は「ブランド品のコート」「香水」「ファンデーション・下地」「美容室」「お酒」「オンライン英会話」「デートのディナー」の7つのカテゴリーを例に、Z世代のカスタマージャーニーをくわしく調査。その結果、下記の4つの型に分類できました。

今回は、一例として「香水」をピックアップし、さらに深ぼっていきます。

香水は「匂い」という直接体験を通さないと検討が難しそうなアイテムでありながらも、認知や比較・検討もSNSが優位という結果になりました。

ここからは、1年以内に「香水」を購入した260人(Z世代100人、Y世代76人、X世代84人)を対象に、実際に購入するまでのカスタマージャーニーや、購入後のシェアまでの詳細を聞きました。

Z世代が商品を認知する経路は「テレビ」「Instagram」「TikTok」

まずは、香水の認知経路について聞いてみました。

Z世代・Y世代はテレビの影響力が40%以上を占めているものの、SNS、特にInstagramも30%となり、テレビに勝るとも劣らない結果に。X世代はWeb検索が25.0%、その後ブランドの公式サイトやECサイトと続き、他世代とは違った特徴が見られました。

また、それらの認知経路のなかで印象に残ったものを聞いたところ、Z世代ではテレビが17.0%ともっとも多かったものの、Instagramが16.0%と僅差に迫りました。

Y世代のトップもテレビで22.4%となりましたが、テレビ同士で比較するとZ世代の方が5.4%も低い結果に。香水カテゴリーにおいては、Z世代に対しては比較的テレビの影響力が弱く、そのぶんInstargamをはじめとするSNSの影響力が強いと言えそうです。

なお、世代間で比較した際、Z世代の認知経路として特徴的なのがTikTok(32.0%)。テレビ、Instagramに次いでZ世代の3位にランクインしており、今後ますます影響力を増す可能性があります。

商品の比較・検討も、テレビとSNSが主な情報源に

そして、比較・検討のフェーズにおいても、特にZ世代・Y世代にとってはテレビとSNSが主な情報源となっていることがわかりました。

一方のX世代はWeb検索やブランド公式サイト、ECサイトを重視する傾向にあるだけでなく、店頭に出向く割合が多いのも特徴と言えるでしょう。

世代間で見ると、Z世代はSNSでのレビュー、Y世代はブランドサイトなどの公式情報、X世代はECサイトなどのレビューや店頭で得られる情報を参考にしている傾向が見られました。

SNSの使い方で見ると、Z世代はInstagram(32.0%)・YouTube(28.0%)・X(25.0%)・TikTok(23.0%)と比較的まんべんなく活用しているが、Y世代はX・TikTokの活用が比較的少ない傾向にありました。

Z世代は直接的な体験よりもレビューを重視する

次に、香水を購入前に行ったことを聞いた結果、Z世代・Y世代では「レビューを読む」が過半数を超え、もっとも多い結果に。X世代も48.8%と過半数に迫る割合でしたが、もっとも多かったのは「商品を手に取って確認する(53.6%)」でした。

さまざまなものを参考にしつつも、最後には自分で現物を確かめてから購入する人が多いようです。特にX世代が圧倒的に多く42.9%、Y世代は30.3%という結果になりました。

一方、Z世代で「商品を手に取って確認する」と答えたのは16.0%ほどで、Y世代と比較すると14.3%、X世代とでは26.9%も低いことがわかりました。

そのZ世代がもっとも参考になったと答えたのは「レビューを読む」で、Y・Z世代よりも8%以上高いポイント数を獲得。「香水」という実際の体験が重要なアイテムながら、Z世代が体験よりもレビューを重視しているという、非常に興味深い結果になりました。

Z世代が商品の認知から購入までを行うのはInstagram

また、購入時に利用した媒体に関しても世代間での違いが表れました。

まず、X世代はAmazonや楽天市場などのECサイトがもっとも多く33.3%。実店舗の店頭などで商品を確認したうえで、より手軽で安価に購入できるオンラインショップを利用している実態が見えました。

Y世代でもECサイトを利用した人は23.7%と一定数いましたが、もっとも多かったのはブランドの公式サイトで30.3%という結果に。

Z世代でも、もっとも多かったのはブランドの公式サイトで21.0%。しかし、ECサイトは三世代の中でもっとも低い12.0%で、代わりにInstagramを通しての購入が18.0%と多く、この世代の大きな特徴となりました。

香水というカテゴリーにおいては、Z世代は商品の認知から購入までをInstagramで行っていることが読み取れます。

香水を購入する決め手はどの世代でも「価格」

さらに、購入の決め手に関しては、どの世代でも「価格」がトップに。最終的には、納得のいく価格であることが購入に繋がることがわかりました。

次に多かったのは、Z世代では「レビュー評価」で43.0%。前述の通り、レビューを重視するZ世代は、やはり購入者の声が購買の意思決定に直結するようです。

また、X世代も2番目に多かったのは「レビュー評価」で47.6%。しかし、Z世代との違いである「商品の実物確認」も44.0%と全世代の中でもっとも高く、購入者の声と自身の直接的な体験の両方のバランスで購入の意思決定をしていることが見て取れます。

一方でY世代はまた違った特徴を示しており、購入の決め手として「ブランド(48.7%)」が高い結果に。レビューや実物よりも、ブランドというお墨付きであることに価値を感じているようです。

Z世代の73.0%が商品購入後、レビューや感想のシェアなどを行っている

最後に、レビューや感想のシェアなど、購入後の行動について聞いてみました。

それらを行っていない割合はX世代がもっとも多く61.9%。もっとも少なかったのはZ世代の27.0%で、多くのZ世代が購入後も何かしらのアクションを行っていることがわかりました。

レビューやシェアを行った媒体について見ると、Z世代でもっとも多かったのはXで29.0%、次いでInstagram(投稿・ストーリー)とYouTubeがどちらも26.0%となりました。

認知や購入ではInstagramが有利だったのに対し、実際に購入をして自らが発信側になるとXが存在感を増すのは注目すべきポイントと言えるでしょう。

Y世代ではInstagramの投稿がダントツで43.4%。次いでYouTube(28.9%)、Instagramのストーリー(27.6%)となり、Xに関してはZ世代より5.3%低い23.7%にとどまりました。

世代によって情報を得るSNSや、シェアをするSNSが少しずつ異なる点は興味深いと言えます。

また、X世代はそもそも購入後にシェアなどをする割合が少ないものの、もっとも割合として多かったのは「口コミ・まとめ・比較サイト(19.0%)」で、他世代とはまた異なった特徴を見せましたが、認知や検討から一貫してWeb上の口コミが軸となっている様子が垣間見えました。

今回は「香水」というカテゴリーに特化して世代間のカスタマージャーニーを追ってみましたが、世代間の違いや、フェーズによるSNSの使い分けなど顕著な差が見られる結果となりました。

調査概要

調査名:Z世代/ミレニアル世代/X世代に聞いた!商品カテゴリー別カスタマージャーニーに関する調査
対象条件:全国のZ世代(15~27才)、Y世代(28~43才)、X世代(44~59才)
調査期間:2024年8月7~26日
調査方法:インターネットを利用したアンケート
調査有効回答数:
・スクリーニング調査:4000人(Z世代1117人、ミレニアル世代1459人、X世代1424人)
・本調査:1786人(Z世代671人、ミレニアル世代565人、X世代550人)

出典元:僕と私と株式会社

引用:https://boku-to-watashi-and.com/z-category1_detail/zview-article029

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

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