市場調査の方法を教えてもらいに来ました
こんにちは!坂山華と申します。
私は広告代理店で働いている、社会人1年目の広告プランナーです。プラットフォームの広告運用に携わるかたわら、ご縁があって、本メディア「マナミナ」で月に1本リサーチ系の記事を書いています。
ライターを始めた理由は、スキルをつけて自分の世界を広げ、キャリアの選択肢を増やしたいと感じたからです。今かかわっている業務に直接的には関係ありませんが、マーケティングの仕事を続けていくとしたときに、必要になりそうな市場調査を学べると思ったのも理由のひとつです。
そんな中、今回株式会社ヴァリューズの星さんに、競合・市場分析ツール「eMark+」を使った市場分析の方法を教えてもらえることになりました。
実は私は、大学でマーケティングを学んでいたわけでもなく、インターンなどの経験もゼロの状態で、デジタルマーケティング業界に飛び込みました。正真正銘デジタルマーケティング初心者です。
新卒のノートをのぞいているような気分で、この記事を読んでいただけると幸いです。
これからマーケティングを学ぶみなさま、坂山と一緒にeMark+を習得していきましょう!
マーケティングでは競合他社との比較を行った「競合調査」を元に、市場における自社の強み・弱みや他社の戦略を把握し、対策となる差別化戦略を立てるのに活用します。 この記事では競合調査の目的と進め方、3C分析・4P分析・SWOT分析など分析の方法論などの基本をご紹介します。
何のために市場分析を行うのか?
坂山「本日はお時間頂きありがとうございます。よろしくお願いいたします!」
星「よろしくお願いします!ではまず、市場・競合分析は何のために行うのかをお話ししますね」
星 妙佳(ほし・たえか)
(株)ユニクロでECサイトのプロモーションやMDを担当した後、(株)リクルートへ転職し、ECサイトの編集長、データ分析グループのマネジャーを務め、(株)ヴァリューズにて広報・データ分析・プロモーションなど幅広く担当。 2019年7月8日にリサーチとプランニングを切り口としたマーケター向け情報メディア「マナミナ」を立ち上げ、編集長を務める。
星「世の中のマーケターは自社の分析から入るのが一般的です。Google AnalyticsやAdobe Analyticsなど、自社のサイトにタグを埋め込んでアクセス解析をしていくのがデジタルマーケティングの基礎的な分析手法と言えるでしょう。しかしマーケティングをしていく上では、自社の分析だけでは足りません。出来るだけ自社を客観的に見るためには、3C分析が重要になります」
星「3C分析という大きなフレームで考えたときに、市場や顧客の分析のデータ(BtoCの場合は一般の消費者、BtoBだと顧客企業のデータ)が必要になります。これに加えて、マーケターは競合の動向やデータも知りたいと考えています。
しかし、これは顧客のデータよりも取得が難しいのが現実です。会話ベースで情報を得ることはできても、数字で見ることはなかなかできないのではないでしょうか。そこでeMark+は、そんな顧客と市場についての分析を瞬時に行うことができるツールとして使われています」
競合サイトをざっくりと調査する
星「ではeMark+の中でも一番基本的な機能であるGeneral Overviewの使い方をお伝えしていきますね。まずこれは、ユーザー数のランキングを様々な業界別に簡単にチェックできる機能です。ユーザー数は、株式会社クレディセゾンの協力のもと、PC20万人規模、スマートフォン10万人規模のモニターパネル会員から明確な許諾を得てデータを収集し、推計したもの。ウェブサイトであれば月間ユーザー数とPV数、アプリであればMAU数とインストール数を確認できます」
ここから、実際にeMark+を触りつつ、市場分析の仕方を星さんに教わっていきました。
まず、ログインすると以下の画面が開きます。今回はGeneral Overviewの機能を使うので、左のバーのGeneral Overviewからサイトランキングまたはアプリランキングを選択。
サイトランキングを押すと、次のような画面が開きました。ここで、PCのデータ、スマートフォンのデータ、あるいは両方合わせたデータのいずれからレポートを作成するか選択します。
今回はPCでウェブサイトの月間ユーザー数とPV数を見ていくことにしました。基本的な使い方はアプリのデータを見る際も同じです。
早速「PCのデータから新規レポートを作成」をクリックすると…。
メイン画面が開きました。デフォルトではウェブサイトがユーザー数順に並んでいます。
星「このデータは毎月更新されて先月分から見ることができ、無料会員は過去1年、有料会員は過去2年分まで遡って分析することができます」
星「ここでできる分析は2つ。まずひとつは、前月比や前年同月比の比較です。例えば降順に並び替えて見てみれば、ユーザー数が急上昇しているサイトを確認できます。これをチェックすることで、トレンドや市場動向の発見ができますね」
19年8月の前月比別で降順に並べ替えたランキング。1位は「D.U.O」というサイトだった
星「もうひとつは、ウェブサイトを業種別で絞ることです。『カテゴリ/サブカテゴリ』のところにある、『選択する』ボタンを押してみてください。すると、次のような画面が出てきます」
カテゴリ選択の画面が出てきました!
星「ここでカテゴリを選択すると、業種ごとのユーザー数ランキングが表示されます。これを使えば、自社と業種が近いサイトや競合サイトとの比較ができますね」
特定サイトのユーザー数の推移を比較してみる
星「以上がGeneral Overviewの基本的な操作説明になります。ここからは実際に市場調査をするときに使えそうな、もう少し細かい部分の説明をしていきますね。まず、サイトは最大5件までの比較が可能です。競合分析の際は、自社のサイトとベンチマークの競合を比較するのが一般的です。例として、今回は2019年8月のユーザー数トップ3を比較していきます」
実際にやってみましょう。まず、比較したいサイトをダブルクリックすると…。
画面下部にこのようなポップアップが出現します。
また、ユーザー数推移を選択すると…。
ユーザー数のグラフが出現しました!
ページビュー数と一人当たりのページビュー数も、1度の操作でみることができました。
期間を選択できることはもちろん、グラフも折れ線・積上げ・縦棒の形式から見やすいものを選べます。
さらに、ユーザー属性をクリックすると、ユーザーの性別・年代・地域・職業・年収などのデータまでみることができるそうです。
坂山「これらの分析から見えていなかった競合がみえてくることもありそうですね!」
星「そうですね!グラフでみることで、数字ではわかりづらい変化や比較が一目でわかるでしょう」
まとめ
今回はGeneral Overviewを使って、3C分析の「Competitor」である競合サイトの調査法を学びました。
坂山が使ってみて思ったのは、何と言っても操作がとても簡単だったということです。複雑なことをしなくても欲しい情報をワンクリックで出すことができ、データ分析初心者にはとても使いやすい。データ分析についての知見がなくとも扱うことができます。
また、これはお伝えしたいと思ったことがあります。業種別のカテゴリはなんと独自に人力も駆使して分けられているそうです。確かにカテゴリ分けが適切かつ細かい。eMark+というツールへの愛情を感じました。
次回は特定サイトのより深い分析を行う考え方と方法を教えてもらう予定です。次もよろしくお願いいたします!
業界別のサイトランキングを無料で作成できる「General Overview」とは
https://manamina.valuesccg.com/articles/486「eMark+(イーマークプラス)」のGeneral Overviewを使うと、サイトランキングが無料で簡単に作れます。使い方を説明していきましょう。
Webサイト分析ってどうやるの? 1年目の広告プランナー・坂山華がファッションECサイトを分析します
https://manamina.valuesccg.com/articles/603広告代理店の新人プランナーが競合サイト分析ツール「eMark+」を使いながら、市場・競合調査の考え方と方法を学んでいく「データマーケティング成長記」企画です。第2回となる今回は、特定サイトを分析する際に必要な視点を学び、実際にファッションEC主要3サイトの調査を行います。坂山華さんが一歩ずつ学んでいく様子を見守りましょう。
広告代理店の1年目です。日々の業務内外でのキャッチアップを通じて、皆様のお役にたてればとおもっております。いつか頭の中にあるものを表現することを仕事にするため邁進中です。