「中国の消費者がどういった嗜好やニーズを持っているか知りたい」
「中国へ越境ECの展開を考えており、どんなプロモーションが有効か知りたい」
…といった考えをお持ちではありませんか?
大きく伸び続ける中国のマーケットで事業展開が進めば、自社に大きな利益をもたらしてくれるのは間違いありません。しかし、実際に海を渡って消費者のインサイトを探るには大きなコストがかかりますし、不慣れな土地では立ち行かないことも多いでしょう。
「中国のカスタマーから生の声を集める良い方法はないか」という課題に、直面している方も多いのではないでしょうか。
そこで、本ページでは中国市場でデプスインタビュー(DI)を行う方法について紹介します。
合わせて、デプスインタビューのメリット・デメリットや、中国市場の調査会社を選ぶポイントも掲載していますので、要点を把握するのに活用ください。
デプスインタビューとは | 調査方法の特徴と意義
中国への市場調査を行う手段は数多くありますので、自身の目的に合わせ、最適な方法を選択する必要があります。
本ページで紹介する「デプスインタビュー(DI)」は、ユーザーの消費行動や購買プロセスを探るために、広く用いられる定性調査です。
デプスインタビューでは、インタビュアーとモニターが1対1で面談を行う形式を取ります。対話形式で調査を行っていくため、モニターから自身でも気づかないような潜在的なニーズ・欲求を聞き出すことに長けています。
■デプスインタビューのメリットとデメリット
デプスインタビューを行うメリットとデメリットは以下の通りです。
大きなメリットは前項でお伝えした通り、1対1でインタビューを行う形式であるがゆえに、消費者の本音を聞き出すことに長けていることです。会話の中で自然に出てくる声や、画一的なヒアリングでは聞き出せない微妙なニュアンスを汲み取るのにも優れます。
対してのデメリットとしては、やはりインタビュー形式にかかる工数とコストが大きくなってしまう点でしょう。
また、1人をサンプルとするためにデータが偏る可能性もありますし、得られた聴取が役立つものでなかった場合のリスクも見越しておく必要があります。
■デプスインタビューとグループインタビューの使い分け
デプスインタビューが検討される場で、引き合いに出されることが多いのが「グループインタビュー」です。
グループインタビューは少人数のモニターを集めて座談会形式で聴取しますが、デプスインタビューとの使い分けを考えるポイントは「聞きたい話の内容」です。
モニターの深層意識にある動機や、お金や健康に関するプライベートなテーマを聞く際は、バイアスや集団意識に影響されないデプスインタビューを用いましょう。
ディスカッションによる相乗効果やコンセンサスの聴取ができたほうが良い、と判断される内容についてはグループインタビューがおすすめです。
グループとデプスの使い分けは?市場調査にインタビューを活用する方法
https://manamina.valuesccg.com/articles/629インタビューは市場調査でよく使われる調査手法です。インタビューは感情や行動など、数値化できない部分を深堀りするのに適した定性調査に分類されます。座談会方式のグループインタビューと、一対一のデプスインタビューがあり、調査の目的によって使い分けます。
中国のデプスインタビューを依頼する際の3つのポイント
実際に、中国の消費者へデプスインタビューできる調査会社を選ぶときは、以下の3つのポイントに着目しましょう。
- 調査サービスの内容
- オンラインインタビューの有無
- リサーチの費用対効果
それぞれのポイントを以下で詳しく説明していきます。
■1.調査サービスの内容
まずは、調査サービスが効果的なデプスインタビューを行える要件を満たしているか、が大切です。
具体的には、調査会社が以下の項目を準備してくれるかどうかを確認しましょう。
自社のマーケティングに役立つ聴取を得るためには、まず初めにインタビューの調査設計をしっかり行える会社である必要があります。特に、デプスインタビューには比較的高い費用がかかるので、調査設計のクオリティは重要です。
次に必要なのは、インタビューの対象者とモデレーターを適切にアサインできることです。
先ほどの調査設計に紐づき、話を聞くのに最適なセグメンテーションを抽出し、用意できるサービスを選択するべきです。モデレーターも同様に、中国の消費者から内情を聞き出すことに長けている人物(例えば現地スタッフや訪日中国人スタッフ)が良いでしょう。
インタビューというヒアリング形式の特性上、モニターの発言をリアルタイムで日本語に翻訳できるスタッフの存在が望ましいです。
また、調査内容をレポーティングする際にモニターの言葉を齟齬なく翻訳し、依頼者へ納品できるローカライズスタッフも大切な要素です。
■2.オンラインインタビューの有無
2020年初頭より新型コロナウイルスの感染拡大が広がり、中国本土への渡航や、現地の消費者と接点を持つことが難しくなっています。そのため、デプスインタビューをリモートで行える仕組みを持つ調査会社を選択するようにしましょう。
■3.リサーチの費用対効果
3つ目に大切なポイントは、実施するリサーチの費用対効果が見合うかどうか、という点です。
例えば、自力でインタビューを行うとなれば、中国本土へ渡航して現地の有識者を雇い、数日~数週間かけてインタビューを敢行し…と運ぶはずです。おそらく、数十万円~数百万円ほどの費用がかかると思われますが、一度、計算してみることをおすすめします。
上記に対して、調査会社から提示された見積もり額がコストパフォーマンスに優れるか否か、という点が大切です。
さらに言えば「調査会社に依頼して得られるデータに、これだけの費用をかける価値がありそうか」と見るのも重要であると言えます。
もし、自力で行う調査と得られるデータに差異が無く、費用も割高になってしまうと想像されるのであれば、調査会社を選び直すことを検討しましょう。
中国市場でデプスインタビュー(DI)ができる調査サービス
それでは実際に、中国の方へデプスインタビューが可能なサービスを紹介していきます。
■中国市場調査サービス | ヴァリューズ
本サイト「マナミナ」の運営元である、株式会社ヴァリューズが提供する中国人の消費意識や購買行動の調査サービスです。
大きく4つの軸で市場調査サービスを設けていますが、「アンケート・インタビュー調査」でも依頼者の要望に沿う形で調査設計を行えます。
モニターは比較的に富裕層が多い沿岸部居住者だけでなく、中国全土から登録があるため、幅広い層のモニターを用意できます。
また、特定の回答者を抽出したのち、オンラインによるチャットインタビューも実施可能です。
<提供中の中国市場の分析サービス>
- アンケート・インタビュー調査(オンラインインタビューも可能)
- ソーシャルリスニング分析
- 8大ECモール分析
- 広告出稿分析
中国のインタビュー調査の事例
最後に、中国市場へのデプスインタビューの事例を紹介します。これから市場調査を行おうと考える方は、ぜひ参考にしてください。
■1.ライオン株式会社の「中国の越境EC」に関する中国オンラインインタビュー調査
日用品や医薬品を数多く手がけるライオン株式会社のご依頼で、ヴァリューズのオンラインチャットインタビュー調査を実施しました。
「中国の生活者が何を感じ、どんな購買行動をしているのか知ること」を目的に、調査設計とリモート形式のインタビューを行っています。
ライオンが中国の生活者の意外なインサイトを掴んだオンラインチャット調査とは? 越境ECの取り組みを聞いてみた
https://manamina.valuesccg.com/articles/927伸長する中国市場への越境ECを伸ばしていきたい国内各社ですが、中国消費者の購買行動や嗜好をつかむのに手間取り、適切な商品開発やマーケティングができていない場合も多い状況。そこでライオン株式会社ではヴァリューズの中国オンラインチャット調査を使用し中国の生活者の実態把握を行いました。
■2.中国のスキンケア・日用品に関する購買行動とコロナ後の変化に関するデプスインタビュー調査
中国の方が日本商品に対して抱いているイメージについて、商品選択や内在するニーズに対するインタビューを実施しました。
本件では、オンラインインタビューを実施し、チャットツールを活用してリアルタイムに回答をもらう形式をとっています。
中国人のリアルな購買行動の実態をオンラインでインタビュー調査!安全な日本製品はパッケージを重視。コロナ後はEC利用が9割に
https://manamina.valuesccg.com/articles/892新型コロナにより日本経済は甚大な打撃を受け、感染拡大も油断ならない状況が続く一方、中国は収束に向かい、経済の活性化が予想されています。国内の経済状況が不安定な中、中国マーケットへの進出を検討する企業も増えているのではないでしょうか。しかし、中国人の嗜好や効果的なマーケティング手法が分からなければ、手探り状態に陥るリスクもあります。 それらの大きな手助けとなるのが、どのような商品が現地で好まれるのか?どのような購買行動を取るのか?などのリアルな声(データ)です。本稿では、ヴァリューズが開催した中国市場調査セミナーをご紹介。中国でのビジネス展開に役立つ定性調査として、現地人を対象にしたインタビュー調査の模様をお届けするセミナーです。
中国へのデプスインタビュー(DI)を検討されている場合は、ぜひヴァリューズへお気軽にご相談ください。
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中国のソーシャルリスニングが行えるサービスと依頼時の3つのポイント
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国内大手の採用メディア制作部を経てフリーライターとして独立。現在はWebマーケティング、就職・転職、エンタメ(ゲーム・アニメ・書籍)等の各種メディアにて記事制作を担当。「マナミナ」では一人でも多くの読者に楽しく読んでもらえるマーケティングコンテンツを提供していきます。