<子育て世代>を集客しているサイト

<子育て世代>を集客しているサイト

女性には「ベネッセ」「パンパース」など育児・教育系サイトが人気 


ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本秀幸)は、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、20代~40代の子どもがいるユーザーが閲覧するサイトについて、2016年12月の動向を分析しました。

分析概要

ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、20代~40代で子どものいる男女を子育て世代と定義して、2016年12月にどのようなサイトを閲覧しているのかを分析しました。
※サイト訪問者数はPCからのアクセスを集計。
※ランキング表内の「カテゴリ」はヴァリューズが独自に定義。
※ランキングから法人向けASPツールや、会員専用サイトなどは除外。

考察サマリ

20代~40代で子どものいるインターネットユーザーの集客に成功しているサイトを調べてみると、サイトの傾向に大きな特徴があることがわかりました。さらに、男女によっても傾向が異なることが明らかになりました。

 「子育て世代」は内閣府の平成17年度国民生活白書によると「これから結婚をしようとする若年から、大学生の子どものいる親までで構成される世代。なお、統計上の制約等から、子育て世代を年齢層として捉えなければならない場合、便宜的に20~49歳とする」と定義されます。これを踏まえたうえで今回は「子育て世代」を20代~40代と捉え、20代~40代の子どものいるユーザーの集客に成功しているサイトの特徴について調査を行いました。

子どものいる20代~40代では「Yahoo!」「Amazon」「楽天」が閲覧ユーザー数トップ3。 同様の傾向は男女や子どもの有無、年代にかかわらず同様。

2016年12月度において、子どものいる20代~40代ユーザーのウェブ閲覧行動をみてみると、多く閲覧されているサイトは他のユーザーの傾向と変わらず、ユーザー数では「Yahoo!」「Amazon」「楽天」「Google」とが上位を占めました。この傾向は男女別、年齢別でも不変でした。
 上記サイトに加え、他に「ニュース」「検索」「知恵袋」「ショッピング」など「Yahoo!」関連ページ、「YouTube」や「NAVERまとめ」が特に多くの多くのユーザーに利用されていました。

子どものいるユーザーの含有率が高いサイトには大きな特徴があり、 子どもの教育関連サイトが含有率ランキングトップ10ほぼ全てを独占。

閲覧サイトランキングは年代や性別、子どもの有無で大きな違いはありませんでしたが、サイトごとの子育て世代の含有率(該当サイトの閲覧者のうち、ターゲットとして条件を設定したユーザーが含まれる割合)をもとにランキングを作成したところ、顕著な傾向が表れました。

 まず、子どもがいる20代~40代ユーザーの含有率が大きいサイトをランキング形式でご紹介します(【図1】)。

 20代~40代の子ども有ユーザーの含有率が最も高いのは、紙おむつ「パンパース」のブランドサイトとなりました。このサイトは、商品情報とともに新生児のスキンケアや赤ちゃんの予防接種など、育児に関するノウハウや情報が充実しています。2位以下は「ベネッセ」のポータルサイト、「いこーよ」という親子のお出かけ情報サイト、「妊娠・子育て応援」をテーマにした「MARCH」、となりました。特に「ベネッセ」関連サイトは、小学校入学以前の子どもから高校生、大学生まで幅広い「子ども」を対象に、受験情報に限らず子育てノウハウや子どもの生活全般に関するコンテンツを掲載しており、これらのサイトがランキング上位を占めました。このほか児童玩具の「トイザらス」「タカラトミー」といったサイト、「Yahoo!きっず」、「cozre」という子育て情報サイト、「カメラのキタムラ」の年賀状印刷注文サイトがランクインしました。

【図1】

子どものいる20代~40代ユーザー含有率サイトランキング:男女で顕著な違い。 男性:「タカラトミー」など児童玩具小売りサイト、親子のお出かけ情報サイト「いこーよ」 女性:「ベネッセ」関連教育系サイトと「スタジオアリス」など写真スタジオのサイトが目立つ

次に、20代~40代の子どものいるユーザーを獲得しているサイトについて、男女でどのような行動傾向の違いがあるのかに着目しました。含有率に着目してランキングを作成したところ(【図2】)、男女で類似した傾向が見られたものの、はっきりとした違いも表れました。

 子どものいる男性ユーザーでは、特に含有率が高いのは「タカラトミー」や「トイザらス」といった児童玩具サイトとなり、1位と4位、5位にランクイン。9位にも「任天堂」のサイトが入っています。2位には子連れのお出かけ・イベント情報が掲載された「いこーよ」、3位に名刺管理ツール「Eight」のサイトがランクインしました。

 他方、子どものいる女性ユーザーの含有率が高いサイトランキングでは、「ベネッセ」の「しまじろうクラブ」に代表される育児関連ノウハウサイトが目立ちました。1位の「しまじろうクラブ」には年齢別、テーマ別の学びゲームや動画が掲載されていること、4位の「パンパース」は製品情報とあわせて育児ノウハウコンテンツが充実していることが、特徴として挙げられます。

 加えて目を引くのは、2位と7位にランクインした子ども専門写真スタジオのサイト「スタジオアリス」、記念日スタジオを謳うカメラのキタムラの「スタジオマリオ」のサイトです。ほかにも3位と6位の「ベネッセ」関連サイト、8位の妊娠・子育て情報サイト「MARCH」、9位「インターエデュ・ドットコム」、10位「cozre」と、トップ10の多くが育児・教育関連情報サイトでした。唯一他と異なる特徴があったのは5位「ハテ?なる!」で、子ども関連の情報に限らず、幅広く「節分」など季節の行事や、「健康」や「食べ物」など、暮らしの「ちょっと役立つ豆知識&生活の知恵」情報を提供しています。

 男性のランキングには「Eight」「ChatWork」とビジネスマン向けサイトや、「タカラトミー」など児童玩具のサイトがランクインしており、女性と比べても、トップ10サイトが多ジャンルにわたりました。子どもだけではなくビジネスニーズからのウェブ閲覧行動が反映されているようです。男性と女性で重複してランクインしたのは、「ベネッセ」のポータルサイトのみとなりました。

【図2】

子どものいる女性ユーザー含有率サイトランキング:30代と40代で明確に異なる傾向。 30代:「しまじろうクラブ」など育児情報サイト、「スナップスナップ」など写真関連サイト 40代:「ベネッセ」関連を筆頭に教育関連・受験情報サイト、子ども向けポータルサイト

最後に、子どものいる女性ユーザーを獲得しているサイトについて、〈子育て世代〉のなかでも30代~40代に着目し、年代による違いを調べました。

 先ほどと同様、各サイトの含有率についてユーザー年代別のランキングを作成した結果(【図3】)、30代ユーザーについては、育児用品のサイトが特に目立ち、「しまじろうクラブ」や「パンパース」のサイトが上位となりました。さらに、「スナップスナップ」というスクールフォト販売サイトや、「スタジオアリス」「スタジオマリオ」といった写真スタジオサイトが挙がっています。その他には、幼児・小学生の学習プリントが無料ダウンロードできる「ぷりんときっず」、上述の「ハテ?なる!」、乳幼児ファッションの「西松屋」のサイトが入りました。

 対して、40代ユーザーでは含有率トップ10は一転し、受験・学習関連のサイトが多くを占めました。上位となったのは、「ベネッセ」関連サイトに加え、「インターエデュ・ドットコム」や「高校受験ナビ」、「ベネッセ」の「マナビジョン」といった受験情報メディアのサイト、「日本英語検定協会」公式サイトです。また、「nifty」「Yahoo!」の子ども向けポータルサイト、上述の「ハテ?なる!」、生協のショッピングサイトがランクインしました。このように40代ユーザーの含有率ランキングでは、小学生から高校生の子ども向けの教育関連のサイトがランキングに多数並びました。

 30代と40代の子どものいる女性ユーザーの傾向から、育児や教育の情報サイトは、それぞれのサイトが対象としている年齢の子どもをもつユーザーに多く閲覧されており、ターゲットユーザーの集客に成功していると推測できます。

【図3】

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