「育児」に興味があるユーザーの属性
まずは、「全体」と「育児」に興味があるユーザーの属性の違いを見てみました。性別では「育児」に興味がある人のうち女性は6割を超えていて、男性よりも高くなっていました。ただ、男性も4割弱を占めており、積極的に育児に参画したいと思っている男性が少なくないことがわかりました。
年代別で見てみると、「育児」に興味あるのは30代女性がトップで33.7%、次いで、30代男性の18.7%となっていました。幼い子どもを持つ家庭が多いと考えられる30代は男女ともに「育児」に興味関心が高いことがうかがえました【図1】。
アプリユーザーの中で「育児」に興味がある人が多いアプリは?
次にアプリユーザーの中で「育児」に興味がある人が多いアプリランキングを『女性』に絞って見てみました。
1位は「母子健康手帳アプリ」、2位は「授乳アプリ」、3位はカレンダーやフォトアルバムが作れる 「famm」となっていました。
1位:母子健康手帳アプリ
2位:授乳アプリ
3位:Famm
他には、「ステップ離乳食」や「手作り離乳食」などの離乳食関連、夫婦で共有できる育児記録アプリ「育児記録」や育児・子育てをサポートするアプリ「ninaru baby」などの育児・子育てに役立つアプリがランクインしていました。
また、『出産&育児』カテゴリが多くを占める中で、『ショッピング』カテゴリからは、「パンパース」と「smarby(スマービー)」がランクインしていることから、買い物への興味関心事もあるようです 。
「パンパース」はポイントを集めるとギフトと交換できるポイントプログラムの他に赤ちゃんの成長に合わせた子育て情報も届くアプリで、「smarby(スマービー)」はベビー・子供服、レディース服の通販アプリとなっています【図2】。
続いて『男性』に絞って見てみたところ、女性とは結果が大きく異なり「ノハナ(nohana)」や「ポケットアリス(PocketAlice)」、「家族アルバム みてね」などのフォトブック系アプリが複数ランクインしていました。
また、女性と同様に、子育てサポートアプリ「鬼から電話」や、妊娠・出産・育児サポートアプリ「パパninaru」、イオンの子育て応援アプリ「キッズリパブリック」などの育児・子育て系アプリも人気となっています。
特徴的だったのは子ども向けに作られた動画アプリ「YouTube Kids」や埼玉県公式スマートフォンアプリ「まいたま」などエンタメ系や地域情報系がランクインしていることでした【図3】。
1位:ノハナ(nohana)
3位:パパninaru
「育児」に興味あるユーザーが特徴的に利用しているアプリは?
最後に、ユーザー全体と比べて、「育児」に興味がある人が特徴的に使っているアプリランキングです。
まず『女性』から見てみると「アカチャンホンポ」、「メルカリ」、「ラクマ(旧フリル)」などのショッピング系アプリが多くランクインしていました。「アカチャンホンポ」、「パンパース」はポイントカード機能が利用できたり、フリマアプリが2つランクインしていることから、毎日の育児で忙しい中でも、お得な買い物へのニーズは高いようです。
また、レシピ検索ができる「クックパッド」の他に、飲食系では「マクドナルド」と「すかいらーくアプリ」もあがっています。クーポンを使って割引サービスが受けられることもあり、クーポンをフックにうまく集客できているようです。
一方、『男性』の上位は「マクドナルド」、「家族アルバム みてね」、「Facebook」となっており、「Amazonプライム」や「少年ジャンプ」などのエンタメ系アプリもランクインするなど、カテゴリは多種多様になっていました。
男女ともに、「マクドナルド」はよく利用しているようで、全体との利用率の差を示す「リーチ差」が13%以上となっていました。
分析概要
ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズは、全国モニター会員の協力により得られたネット行動ログとユーザー属性情報を紐付けたデータから、アンケート調査にて興味関心が『育児』と回答した人の、2019年1月~6月の起動アプリのデータを分析しました。
※アプリユーザー数は、Androidスマートフォンでのインストールおよび起動を集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。
※アプリ名、カテゴリはGooglePlayのアプリカテゴリに準拠。
※メール、Chrome、YouTube、Googleマップ、Gmail、Google+などプリインストールアプリは除く。
※集計期間: 2019年1月~6月
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