SEO的観点からの競合分析の目的
ツールを使って競合サイトを分析し、自社サイトに活かすSEO戦略を導入する運営者が増えています。大量のキーワードや複数の競合サイトを手作業で比較していくのは現実的ではなく、自動で処理してくれるツールが役立ちます。
SEOにはこれをやれば確実に順位が上がるという手法はありません。予算などの制約条件のなかで、より効果が高いと思われる施策を実行していくには、既に検索上位が取れている競合サイトをベンチマークする方法が有効です。
SEO強化の競合分析手順
競合分析の前に、まずは得たい情報を整理します。むやみに情報を収集するのは無駄が多くなり、本来の目的を果たすまで時間がかかってしまいます。以下、特に重要な項目を紹介します
■上位サイトの確認と比較
自社サイトで検索上位に表示させたいキーワードを検索ページで入力した結果、自社サイトよりも上位に表示されているサイトが「上位サイト」です。上位サイトを確認できたら、そのキーワードを使っているコンテンツの内容を自社サイトと比較します。さらに掘り下げるのであれば、ほかにどのようなキーワードと組み合わせているのか、アクセス数、ドメインパワーといった点も比較の対象になります。
こうした比較によって、自社サイトにしかない情報(強み)や足りない情報(弱み)を明確にします。
■キーワードを分析・選定
ユーザーはどのキーワードで競合サイトに流入しているかをチェックします。そして、競合サイトでもっとも検索回数が多いキーワードを調べ、それをもとに新たなコンテンツ制作や、広告出稿の際のキーワードとして利用します。こうした施策によってアクセス数増加を狙います。
■リンク調査
競合サイトはどれほどの被リンクを獲得しているか、どこから被リンクを獲得しているかを確認します。自社サイトの被リンク数が少ないのであれば、関連サイトにリンクしてもらえるよう依頼するほか、リンクしてもらうために良質なコンテンツを作るといった策を講じる必要もあります。
■上位表示ページ・コンテンツの調査
競合サイトで上位に表示されているページはアクセス数が多い=ユーザーのニーズに応えられている=人気があるとみなすことができます。したがって、まずはそのページを意識し、さらに質で上回るコンテンツを作れば効果的なアクセス数UPを期待できます。
代表的なSEO競合分析ツール
これまでに紹介した調査内容は、以下に紹介するツール、SEO競合分析ツールを利用すると効率的です。ここでは使い勝手のよいものを4種類厳選してご紹介します。
■Dockpit
ヴァリューズが提供しているWeb行動ログデータを可視化・分析できるサービス「Dockpit(ドックピット)」なら、国内の主要サイトのユーザー数やPV数、訪問者属性、流入元やその検索ワード、よく見られているコンテンツなどをすぐに調査できます。その理由は、ヴァリューズが独自保有する国内250万人規模の消費者パネルの活用にあります。
Dockpitの機能のひとつに「キーワード分析」があります。こちらを用いて自社・競合サイトの流入キーワードの調査、分析を行えます。調べたいキーワードを指定するとそれに関するキーワードのユーザー数、セッション数、流入ページなどの情報を得られます。
そのほかにも月次推移をはじめ、性別/年代/居住地域/居住都道府県などの検索ユーザーの属性、検索キーワード、掛け合わせワード、関心ワード、類似ワード、季節比較、流入サイト、流入ページなどを1枚のダッシュボードで簡単に確認することができます。それぞれの深掘り分析も可能です。
検索されたキーワードだけでなく、検索後にどのようなコンテンツを見ているのか、流入ページまで確認できるのがDockpitの特徴で、ここで得た情報をコンテンツマーケティングに活かせるのも特色のひとつです。
Dockpitのキーワード分析の機能については下記の記事でまとめていますので、こちらもご参照ください。
Dockpitでの競合分析の事例についてはこちらのリンクをぜひご参照ください。単なる競合分析にとどまらず、業界を俯瞰するツールとしての利用価値が高い点をご理解いただけると思います。
【導入事例】花王流・データによる顧客理解の実践とは。点ではなく線でストーリーを理解する分析の裏側
https://manamina.valuesccg.com/articles/1729花王のDX戦略推進センターでは、商品を認知する前の生活者データからLTV向上のための購買体験データまで、あらゆるデータを集約し、事業プロセス全体に活かしています。鍵となるのは「点ではなく線で、顧客ストーリー全体を理解するデータ分析」。どのように実践しているのか、DX戦略推進センターの稲葉里実さん、有地拓也さん、瀧柳七海さんにお話を聞きました。
【導入事例】ファッション通販「MAGASEEK」が活用する競合データとは?常識の通じないコロナ禍を乗り越えた戦略の裏側
https://manamina.valuesccg.com/articles/1721国内最大級のファッション通販サイトMAGASEEK(マガシーク)は2013年に株式会社NTTドコモの傘下に入り、ネット販売市場にてシェア拡大を続けています。そんなMAGASEEKのマーケティングを支援しているのは、株式会社ヴァリューズが提供するWeb行動ログ分析ツールDockpit(ドックピット)です。今回はコンシューマーサイト事業本部 本部長 小手川大介さんに、Dockpit導入から現在までの成長の秘話について伺いました。
自動車サブスク市場のWebサイトユーザー数を調査。トヨタのKINTOを各社が追う構図に【2022年4月】
https://manamina.valuesccg.com/articles/1765コロナ禍を通じてサービスへの認知が高まってきた自動車のサブスクリプション・サービス。本記事では、黎明期から数年経過したいま現在の自動車サブスク市場と、サービスを提供する各社の現状を、Webサイト訪問者のデータを用いて分析・解説していきます。
■SEARCH WRITE
「SEARCH WRITE」は、簡単にSEOの課題分析・施策立案・効果測定を行える競合分析ツールです。
UIがシンプルで、必要な機能(キーワードごとに競合サイトの順位を自動取得、SERPsの自動取得など)に絞っているため、これから競合分析やSEOコンテンツマーケティングを始めたいというSEOについてそれほど理解が深くないという方にも使いやすく、効率的に競合サイトの調査・分析を行えます。
本当に必要な機能だけを集めたSEOツール | SEARCHWRITE(サーチライト)
https://searchwrite.jp/SEARCH WRITE(サーチライト)は、SEO成果の可視化・分析・施策立案からタスク管理までを総合的にできるSEO対策支援ツールです。自社キーワードの分析からページ調査・競合分析までを1つのツールで。
■パスカル
パスカルは「競合分析」「コンテンツ分析」「キーワード分析」「ランキング取得」の4つの柱を持つ、おもに内部対策が中心のSEO競合分析ツールです。
「競合分析」については、検索ページの上位50位までの競合サイトについて、ページ内の文字数や関連キーワードの使用数、さらにはメタディスクリプションの文字数というコンテンツSEOにおいて必須とも言える50の項目から統計的に分析してくれるのが特徴です。
SEOツール・パスカルは、コンテンツマーケティング および SEOの大幅な作業効率化を実現する有料ツールです。時間のかかる競合サイトの分析を自動化。検索上位ページの傾向からコンテンツやタグの改善点を比較分析します。
まとめ
サイトを新規に立ち上げる場合は、ある程度作業的に新規コンテンツを作成していけばよい部分がありますが、一通り作り終えた後は、新しいキーワードを見つけたり、既存ページの改善ポイントを見つけてリライトするなどの運用フェーズに入ります。
新しい記事を追加していくだけがオウンドメディアのSEOではありません。検索上位で流入が多い記事は、一つ順位が上がるだけで大きな効果が見込めます。リライトするにあたり、競合サイトのページを分析して自社の記事に取り入れる方法があります。
こうしたフェーズのSEO担当者が用いているツールには、Google公式から提供されている情報だけにとどまらない、競合サイトの情報が得られるものがあります。
例えば本記事でご紹介した「Dockpit」では、ユーザーの行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えます。Dockpitには無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。
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