【無料ダウンロード】デジタル・トレンド白書2024 – Z世代トレンド・SNS動向編|ホワイトペーパー
https://manamina.valuesccg.com/articles/3770国内外におけるZ世代の消費トレンド、Instagram、TikTok等SNSの利用実態など、2024年に反響の高かった16本のデジタル動向調査をピックアップし、白書として収録しました。(「Z世代トレンド・SNS動向編」ページ数|140P)
約1/4のユーザーが、X・Instagramを併用していない
では早速、それぞれのスマホアプリについて、「のみ」利用ユーザーがどれくらい存在するのか見てみましょう。全体、年代別、性年代別で、順に傾向を見ていきます。
なお分析には、毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えるヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」を用います。
まずは全体の傾向です。
Instagramとの併用なしユーザーはXユーザーのうち約26%、Xとの併用なしユーザーはInstagramユーザーのうち約25%となっており、いずれもおよそ1/4のユーザーがお互いを併用していないことがわかります。
Xから見たInstagramの併用率
調査期間:2022年11月~2023年10月
デバイス:スマートフォン
Instagramから見たXの併用率
調査期間:2022年11月~2023年10月
デバイス:スマートフォン
続いて、Xから見たInstagramの併用率を年代別に見てみると、併用なしの割合は
・20代:25.5%
・30代:28.9%
・40代:27.3%
・50代:26.7%
となっており、いずれの年代も1/4以上のユーザーがXのみユーザーとなっています。意外にも30代で、Xのみユーザーの割合が最も高くなっています。
Instagramから見たXの併用率を年代別に見てみると、併用なしの割合は
・20代:11.9%
・30代:23.1%
・40代:28.2%
・50代:28.9%
となっています。20代のInstagramユーザーはXと併用している人が約90%と、上の年代よりも高いことがわかります。一方で、40・50代は約30%のユーザーが、Xと併用していないInstagram「のみ」ユーザーとなっています。年代が上がるにつれて、Instagramのみの利用者割合が高まるようです。
40代女性には、Instagramでのビジネス情報提供の余地あり?
では、同じ年代でも男女で違いはあるのでしょうか。
20代を男女別に見てみると、20代男性のInstagram利用なしXユーザーは約32%で、20代女性の約18%と比べて高い数字になっています。20代については、Xのみでアプローチできる男性ユーザーの存在を考慮して施策を考える必要性がありそうです。
一方で、Instagramについては男女で大きな差はなく、それぞれおよそ90%のユーザーは両者を併用していることがわかります。
30代を男女別に見てみると、20代と同様、30代男性のInstagram利用なしXユーザーの割合が目立ちます(約38%)。一方で、30代女性はX利用なしInstagramユーザーの割合が約27%と、20代女性の約13%、30代男性の約18%と比較しても高くなっています。
40代では、Instagramのみユーザーの割合が40代女性で約33%と、セグメント中最も高くなっています。50代女性も約32%と僅差です。男性のnstagramのみユーザーも、40代以上になると20%を超えるようになっています。
ここまでで、Xのみユーザーの割合が最も高いのは30代男性で約38%、Instagramのみユーザーの割合が最も高いのは40代女性で約33%であることがわかりました。
30代というと、子育てスタート世代が多い年代。ママ向けにInstagramで子育てにまつわるTipsやあるあるといったコンテンツを投稿するだけでなく、そうしたコンテンツをパパ向けにXで発信していくのも良いかもしれません。
一方で40代という年齢を考えると、会社員の場合、管理職に就いている方も多いのでは。組織管理やより経営に近い内容など、40代女性をターゲットに据えたビジネス情報を発信するのであれば、Instagramの運用も視野に入れると良いのかもしれません。
Xは、30代男性と「子育て」とのタッチポイントになり得る?
続いて、それぞれの「のみ」利用ユーザーについてさらに深堀りするため、分析ツールをDockpitからstory bank
(※)に切り替えていきます。
※Web行動データとアンケートデータを用いて、ターゲットユーザーにおける特定の Web 行動の前後の動きと属性を集計できる、ヴァリューズの分析ツール
まずは、ユーザーの興味関心について、Xのみユーザーの割合が最も高かった30代男性と、Instagramのみユーザーの割合が最も高かった40代女性をピンポイントで見てみます。
調査期間:2022年11月~2023年10月
デバイス:スマートフォン
※0pt以上のみ表示。
※横軸は特徴値、縦軸はリーチ率。右上に行くほど対象者の興味関心ごとが高くなる。
Xはビジネスの情報収集源として利用されやすい媒体のイメージがありますが、その文脈では、このセグメントは特に「マネー、投資」への関心が特徴的に高いようです。一方で、リーチ率はそれほど高くないものの、Instagramでビジュアル付きで発信されやすそうな「レジャー施設、テーマパーク」という項目も特徴値が高くなっています。パートナーや子供とのお出かけ先として、関心が高いのかもしれません。
また、「受験、学校」というテーマもやや特徴値が高くなっています。やはり、自身の子育てに関するトピックに関心があるユーザーが一定数いるのかもしれません。現状あまり数値は高くないものの、Xを用いて、子育てに関する啓蒙的な情報を発信していく余地はあるのではないでしょうか。
調査期間:2022年11月~2023年10月
デバイス:スマートフォン
※0pt以上のみ表示。
※横軸は特徴値、縦軸はリーチ率。右上に行くほど対象者の興味関心ごとが高くなる。
一方Instagramのみ利用の40代女性は、「読書・書籍」や「資格取得、習い事」といった、自身のスキルアップの手段ともとれるトピックの特徴値がやや高くなっています。また、「就職、求人」という項目も。現状かなり熱量が高い!というわけではないものの、ビジネス情報との潜在的な親和性は高いといえそうです。
Instagramのみユーザーは、広告が購買に結びつきやすい
続いて、それぞれの媒体の「のみ」ユーザーの買い物時の行動を見てみましょう。
Xのみユーザーは、「新商品をよく購入する」「増量されている商品をよく購入する」といった側面がある一方、「広告で紹介されている商品」についてはスコアが低くなっています。X上の広告をはじめとしたWeb広告との接点はあっても、購買には結びつきにくいユーザーが多いのかもしれません。
Xあり・Instagramなしユーザー:買い物時の行動
調査期間:2022年11月~2023年10月
デバイス:スマートフォン
一方で、Instagramのみユーザーでは、「ナンバー1と書かれている商品をよく購入する」「広告で紹介されている商品をよく購入する」「タイムセール商品をよく購入する」といった特徴があります。Instagram上で、こうしたキャンペーンを仕掛けると相性が良さそうです。
Instagramあり・Xなしユーザー:買い物時の行動
調査期間:2022年11月~2023年10月
デバイス:スマートフォン
実際に株式会社ヴァリューズが2023年8月に実査を行ったアンケート調査でも、「以下のSNSの投稿の中で、あなたが直近に商品・サービスを購入するきっかけになったものを1つお選びください」という設問に対し、YouTubeが首位であるものの、InstagramはXを抑えて2位となっています。
n=10,169
アンケート調査期間:2023/08/22~2023/08/29
調査対象者:株式会社ヴァリューズのモニターパネル 15歳以上の男女
調査地域:全国
調査デバイス:PC、スマートフォン
※当調査では、性年代別人口とネット利用率に合わせたウェイトバック集計を行っている。掲載している数値はすべてウェイトバック後の結果となっている。
InstagramとXの「のみ」利用ユーザー比較、いかがでしたでしょうか。
特に「若者ほど複数のSNSを使いこなしていそう」というイメージを持たれていた方は、30代男性のXのみ利用ユーザー割合の高さに驚かれたのではないでしょうか。
「主要SNSは大体の人が使っているから、どちらかの媒体だけ運用していれば大丈夫だろう」という方針も、狙いたいターゲットによっては検討の余地があるかもしれません。
今後もマナミナでは、実際の消費者行動データにもとづいて、Web施策のヒントになる情報をお届けしていきます。各主要SNSのユーザー特徴については、以下の記事をご覧ください。
2023年2月最新版! 主要SNSの利用率・ユーザー特徴を調査
https://manamina.valuesccg.com/articles/2256私たちの生活に欠かせない存在であるSNS。消費者の購買行動にも大きく関係する存在である一方、今や様々な特徴を持つSNSが続々と登場しており、SNSを適切にマーケティングへ活用するためには、それぞれの特徴やユーザー層を正しく把握することが重要です。そこで今回は、各SNSの利用率や利用者の性年代、購買行動などについて、消費者のオンライン行動ログデータを使って分析しました。
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ヴァリューズは、国内最大規模の消費者Web行動ログパネルを保有し、データマーケティング・メディア「マナミナ」にて消費トレンドの自主調査を発信してきました。今回、国内外におけるZ世代の消費トレンド、Instagram、TikTok等SNSの利用実態など、2024年に反響の高かった16本のデジタル動向調査をピックアップし、白書として収録しました。
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大阪大学でポルトガル語とブラジル社会学を、カナダのビクトリア大学でビジネスを学び、2021年に新卒でヴァリューズに入社。データアナリストを経て、現在はマナミナのコンテンツマーケティングと自社の海外PRを担当しています。