メンズの注目高まる?「日焼け止め」ニーズを調査!2024年最新版

メンズの注目高まる?「日焼け止め」ニーズを調査!2024年最新版

メンズコスメへの注目が高まる中、生活者の日焼け止めへのニーズはどのようになっているのでしょうか。また、夏と冬、シーズンによって日焼け止めに求められるものは異なるのでしょうか。本記事では、日焼け止めの検討行動から、ニーズの移り変わりと消費者心理を紐解いていきます。


需要が高まるタイミングは?

日焼け止めへの関心は3月から高まる

「日焼け=夏」というイメージがあるかもしれませんが、実際に日焼けに対する消費者の関心が高まり始めるのは、1年のうちいつなのでしょうか。

下のグラフは、2022年1月から2024年2月にかけての2年間で、「日焼け止め」というワードを含む検索をした人数の推移を示したものです。2年とも、3月から検索者数が急増しており、5~7月にピークを迎えています。本格的な夏のシーズンを迎える前から動き出している人が多いことがわかります。

「日焼け止め」検索者数推移
期間:2022年1月〜2024年2月
デバイス:スマートフォン、PC

梅雨の長さによって、6月の需要はまちまち

上のグラフについて、2023年に注目してみると、2022年と異なり6月に検索者数の落ち込みが見られます。一方2021年のデータを見てみると下のようになっており、2021年は6月に検索者数がピークになっています。

「日焼け止め」検索者数推移
期間:2021年1月〜2023年2月
デバイス:スマートフォン、PC

参考に、関東甲信に絞って、気象庁の梅雨入り・梅雨明け・梅雨期間中の降水量の平年比の統計をまとめると、

2021年 - 入り:6月14日ごろ 明け:7月16日ごろ 降水量:128%
2022年 - 入り:6月6日ごろ 明け:7月23日ごろ 降水量:90%
2023年 - 入り:6月8日ごろ 明け:7月22日ごろ 降水量:110%

となっていました。
2021年は梅雨入りが遅かったため、また2022年は降水量が少なく曇りや晴れの時間が長かったため、6月の日焼け止め需要が落ち込まなかったと考えられそうです。

若年層の関心が高い?メンズコスメ市場は?

続いて、直近の「日焼け止め」検索者の人となりを詳しく見ていきましょう。

検索者の男女比はおよそ2:8と女性が大半を占め、年代を見ると30代をボリュームゾーンに、ネット利用者全体と比べて20~30代の割合が高くなっています。若いうちからのケアが重要と言われるサンケア領域だからこそ、若年層のニーズが特徴的なのかもしれません。また日焼け止めは、ドラッグストアなどのオフライン店舗でも買われることが多い商品。その中で、オンラインで検索して自分に合った商品を探そうという一手間を加えるモチベーションの高い層は、若年層に多いという可能性もあります。

「日焼け止め」検索者 性別(左)・年代(右)
期間:2023年3月〜2024年2月
デバイス:スマートフォン、PC

近年メンズコスメ市場の拡大が話題ですが、検索者全体に対する男性の割合は高まっているのでしょうか。

以下は、日焼け止め検索者の性別割合の推移です。2年間で、男性の割合はおよそ2割で安定しており、男性の日焼け止めへの関心の伸びが女性よりも大きい、ということではなさそうです。

「日焼け止め」検索者 男女割合の推移
期間:2022年1月〜2024年2月
デバイス:スマートフォン、PC

メンズコスメ需要の詳しい動向については、こちらをご覧ください。

メンズコスメの最新動向2023!購入実態や美容へのモチベーションとは?年代別の違いを調査

https://manamina.valuesccg.com/articles/2553

メンズコスメ市場が拡大を続ける今日。スキンケア用品・ヘアケア用品だけではなくメイクアップ用品を利用する男性も増加しているようです。そんななか、メンズコスメの購入実態には年代間で違いがあるのか、男性視点での身だしなみ・美容の動機とは何なのか、2023年の最新動向を調査・分析しました。

次に、日焼け止め検索者の未既婚状況や子供の有無について見てみると、未婚者が約60%、子供なしが約65%となっています。若年層の検索者割合が高いことが影響していそうです。ただし、後述の日焼け止めとの掛け合わせ検索ワードを見ると、「赤ちゃん」という掛け合わせも比較的上位に来ていることから、子供用の日焼け止めを検索するニーズはあることがわかります。

「日焼け止め」検索者 未既婚(左)・子供有無(右)
期間:2023年3月〜2024年2月
デバイス:スマートフォン、PC

世帯年収は、ネット利用者全体に比べて400万円未満の割合がやや低く、600~800万円の割合がやや高くなっています。未婚者の割合が高めであったことを考慮すると、若年層の個人の収入としては高めな中所得者層が多いことが考えられます。日焼け止めの検索をする人は、商品の安さよりも効果を重視し、じっくり比較検討したい層が多いのかもしれません。

「日焼け止め」検索者 世帯年収
期間:2023年3月〜2024年2月
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夏と冬で、日焼け止めに求めるものは異なる?

冬の検索者は美容意識が高いのか

日焼け止めといえば春~夏のイメージであり、実際に検索者が増えるのもこの時期ですが、一方で冬の間も日焼け止めへの関心が高い層は、美容への意識がより高い層といえるのではないでしょうか。

そこで、検索者が増え、ピークを迎えていく3月~8月と、検索者数が低水準で落ち着く10月~2月のそれぞれで、「日焼け止め」と掛け合わせて検索されるワードのランキングを見ていきます。

「日焼け止め」との掛け合わせ検索ワード
期間:2023年3月〜2023年8月(左)、2023年10月~2024年2月(右)
デバイス:スマートフォン、PC

上のデータについて、左側を春夏、右側を秋冬と呼ぶことにします。

春夏で特徴的なのは、ブランドでは「ビオレ」の想起が高いことや、「スプレー」タイプの商品へのニーズの高まり、「顔」「口コミ」「赤ちゃん」といったワードが秋冬よりも上位に来ていることなどが挙げられます。汗をかいても塗り直しがしやすく、手間をかけずに全身に使うことができるという点で、「スプレー」への注目が高まると考えられます。

秋冬になると、ブランド面では「ニベア」が「ビオレ」と並んで上位に来ていることや、「キュレル」「オルビス」「無印」といったブランド名の順位が春夏よりも高くなっていることがわかります。秋冬にも日焼け止めを検討する人は、より個人の肌悩みに寄り添うブランドへのニーズが高いのかもしれません。また、「トーンアップ」効果も秋冬の日焼け止め商品に期待されていることがわかります。これらの点から、やはり春夏に比べて秋冬は、美容意識の高い検索者の割合が高いといえそうです。

一方で春夏も秋冬も、「おすすめ」が最も掛け合わせ検索されやすいという点では変わりはありません。また、「アリー」「アネッサ」といったブランド名や、「(化粧)下地」「敏感肌」といったワードの順位も、シーズン間で大きな変化は見られませんでした。

男女で、日焼け止めに求めるものは異なる?

男性は「使用期限」「順番」へのお悩みが特徴的

最近注目のメンズコスメ市場。では、男女で「日焼け止め」の検索の仕方は異なるのでしょうか。検索者数がピークに達する春夏に注目し、男女で掛け合わせ検索ワードを比較していきます。

「日焼け止め」との掛け合わせ検索ワード 女性(左)、男性(右)
期間:2023年3月〜2023年8月
デバイス:スマートフォン、PC

女性は「ビオレ」というブランド名が1位に来ているのに対し、男性でブランド名がランクインするのは6位からとなっており、男性はブランド名から入っている人が比較的少ないことがわかります。また男性は「メンズ」が1位に来ていることや、「使用期限」「順番」といったワードが特徴的です。

同期間の男性検索者において、「メンズ」との掛け合わせ検索からの流入が最も多かったページは、Webメディア「LDK the Beauty Men」による以下の記事。そもそも男性も日焼け止めをするべきなのか?男性の肌に合った日焼け止め商品は?といったお悩みに答えるコンテンツになっています。

「使用期限」「順番」との掛け合わせ検索については、いずれも流入数が少ないため参考値になりますが、以下のページへの流入が多くなっていました。去年のものはまだ使えるのか?他のスキンケア商品や下地と併用する際、塗る順番はどうしたら良いのか?といった疑問がうかがえます。男性顧客を取り込むためには、こうした日焼け止め初心者が陥りがちなベーシックなお悩みに答えるコンテンツを拡充していく必要がありそうです。

男性の「日焼け止め」検索者のうち、「使用期限」と掛け合わせて検索した際の流入ページ(参考)
期間:2023年3月〜2023年8月
デバイス:スマートフォン、PC

男性の「日焼け止め」検索者のうち、「順番」と掛け合わせて検索した際の流入ページ(参考)
期間:2023年3月〜2023年8月
デバイス:スマートフォン、PC

UVカットだけでなく、保湿や、カラーコントロールなどの付加価値を付けた新商品も毎年続々と登場している日焼け止め市場。需要のピークに向けて、2024年はこれからどのような動きを見せるのでしょうか。引き続き注目です。

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この記事のライター

1997年生まれ、大阪大学卒。データアナリストを経て、Webマーケティング・リサーチを軸に、コンテンツディレクション、SNS運用、デジタル広告運用などを担当。現在はフリーで活動しています。

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