当たり前すぎて「タイパ」とは言わない。無意識タイパ世代
時間の使い方について聞いてみたところ、効率的に時間を使いつつも、大切だと思うことには時間をしっかり費やしているということがわかります。
時間の過ごし方に関してあなたにあてはまるものを教えてください。
一方で、「『タイパ』という言葉を日常的によく使う」という質問では、「あてはまらない」という回答が7割以上となり、「タイパ」という言葉自体はあまり使われていないことが分かります。
時間の過ごし方に関してあなたにあてはまるものを教えてください。
タイムパフォーマンスや、効率的な時間の過ごし方を意識する理由は以下の通りとなり、沢山の予定をこなすために効率化を求めているわけではないことがうかがえます。
あなたがタイムパフォーマンスや、効率的な時間の過ごし方を意識する理由を教えてください。
Z世代のタイパハック。動画はコンテンツ毎に異なる速度で
「効率化したい・時間を短縮したいと思うこと」と「時間をかけても惜しくないと思うこと」を選択式で聞いてみると下記のような結果となりました。
時間のかけ方に関して、選択肢の中からあてはまるものを教えてください。
続いて、時間を効率的に使うためにやっていることについて聞いた結果は以下の通りで、移動時間に関するものが2位3位となっていますが、フリー回答でも同様の質問をした場合※図6も「移動時間」というワードが目立っています。
あなたが時間を効率的に使うためにやっていることを全て教えてください。
あなたが時間を効率的に使うためにやっていることを具体的に教えてください。
また、時間の効率化に関連して動画の倍速視聴について聞いてみると、知識や情報を得るためのコンテンツは2倍速視聴が30%弱と多数派となる一方で、映画に関しては2倍速視聴は10%未満となるなど、コンテンツによって視聴速度が異なることが明らかになりました。
動画の倍速視聴に関して、ジャンルごとに倍速で視聴する速度を教えてください。
マルチタスクが基本。無駄な時間を作らない事前準備
何もしない時間や自分が価値を感じることに充てる時間を捻出するため、そして無駄な時間を過ごすことがないように、移動時間や一人で行動する時間を様々なデバイス・ツールを活用しながら、マルチタスクで進めていることがわかります。
倍速視聴等の時短ツールはコンテンツのカテゴリによって使い分けがされていますが、1.5倍速以上のスピードで視聴・インプットをしています。
「何もしない」時間が欲しい。タイパした先に求める非効率
Z世代の時間に対する考え方を知るために、「何もしない時間」と「予定の詰め方」について聞いてみると、「何もしない時間が好き」で「予定はあまり詰めたくない」というグループが最も多いことが明らかになっています。
次のAとBの選択肢の内、あなたの考え方にあてはまるものを教えてください。
あらためて、何もしない時間について※図9聞いてみると、「何もしない時間が欲しい」に「あてはまる」と回答したZ世代が約7割となりました。 Z世代は「効率的」な時間を大切にしつつも、それとは逆の過ごし方にも魅力を感じていることがわかります。
また、「何もしない状態」についての詳細をFAで聞いたところ「SNS」「スマホ」などスマートフォンに関連するワードが目立ちました。その反面インタビューではデジタルデバイスから一定の距離取ろうとしている様子もうかがえました。
あなたの考え方としてあてはまるものを教えてください。
あなたが「何もしない時間」だと考えている時間はどのように過ごしていますか。その時のあなたの状態について教えてください。
そこで、デジタルデトックスについて聞いてみた結果、以下の項目が上位となりました。
最近のトレンドにもなっている「自然界隈(※高原や川などの自然を好むコミュニティのこと。自然豊かな場所に出向いた写真や動画に「#自然界隈」をつけて投稿するZ世代が増加している。)」がデジタルデトックス的な文脈でも楽しまれていることがわかります。
このような結果からZ世代にとっては効率的な時間の使い方が当たり前だからこそ、そうではない時間の大切さを感じて 「なにもしない時間」や「デジタルデトックスな時間」の需要が高まってきているといえるでしょう。
あなたの考え方としてあてはまるものを教えてください。
調査概要
①WEB調査
調査期間:2024年8月
調査パネル:外部調査会社のアンケートパネルを使用
居住地:一都三県
年齢:15~24歳
対象:高校生・大学生・短大・専門学校生など学生
回答者数:461名(高校生229名/大学・短大・専門学生232名)
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。
②SHIBUYA109 lab.による定性調査
・グループインタビュー
対象者条件: 大学生 女子4名 2G 合計8人(Z世代の声として一部掲載)
・その他過去定性調査をもとに考察
出典元:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
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