掃除の悩みや求めることは同じ?中国における家庭の掃除意識を調査

掃除の悩みや求めることは同じ?中国における家庭の掃除意識を調査

コロナ禍が後押しとなって、中国において家庭掃除への関心が高まっています。その中でユーザーは掃除に関してどのようなことに苦労し、どのようなことを望んでいるのでしょうか。ヴァリューズ独自の中国定性調査サービス「百路QIC(ヴァリュークイック)」を用いて、ユーザーの本音を明らかにしました。


拡大する中国の「家庭掃除」市場

近年、中国において家庭掃除への注目が高まっています。下の表は、中国商工研究院が発表した「2024-2029年グローバルおよび中国クリーン電化製品産業研究および第14次5カ年計画分析レポート」です。中国の清掃電化製品の市場規模が2019年から右肩上がりで拡大していき、2024年には364億元に達する見込みがたつなど、その市場規模の大きさがうかがえます。

図:中国のクリーン電化製品市場における小売売上高の推移

では、中国で実際に掃除する方々は、日頃どのような意識のもとで掃除をしているのでしょうか。中国定性調査サービス「百路QIC(ヴァリュークイック)」を使って調査しました。

掃除の好き嫌いは半々

まず、掃除が好きかどうかを聞いてみました。

掃除が比較的好きな人は37.3%、比較的嫌いな人は39.4%と掃除の好き嫌いにあまり大きな差は見られませんでした。普段掃除するかどうかに、掃除の好き嫌いは関係ないのかもしれません。

手が届きにくいところは気にならない

次に、「家の中で特に気になる汚れがある場所」について聞きました。圧倒的に回答割合が高かったのが「トイレ」で、実に75%近くの方が回答しました。汚れやすい場所であり、多くの人が気にかけていることが分かります。

反対に、回答割合が少なかったのが「窓・網戸」、「ベランダ」、「換気扇」の3つです。外と接していることが多く、普段から掃除をする場所ではないため、あまり気にかけていないのかもしれません。

「汚れが気になる場所」と「掃除が面倒な場所」は少し異なる

続いて、「家の中で掃除が面倒だと思う場所」について聞きました。下のグラフを見ると、「台所」、「調理台」、「トイレ」というように「家の中で特に気になる汚れがある場所」においても半数以上が回答した場所がここでもランクインしています。

一方で、その後に続くのは「窓・網戸」、「換気扇」といった先ほどはランクインしなかった場所です。このことから、「家の中で特に気になる汚れがある場所」と「家の中で掃除が面倒だと思う場所」は少し異なっているということが読み取れます。

掃除のコツがある人は多い

また、普段の掃除のなかで何かコツがあるかどうかを自由回答形式で質問しました。普段掃除をする142人のうち80人(6割弱)が何らかのコツを回答しました。

特に多かったのは、「洗剤や汚れ落としのクリーナーを用いる」という趣旨の回答で、他には「掃除を行うタイミング」についての回答もいくつか挙げられました。

“自動化”の要望が多い

最後に、掃除に関する悩みと要望も自由回答形式で質問しました。何らかの悩みや要望を回答したのは142人中122人と非常に多く、家庭の掃除への関心の高さがうかがえました。

一番使われたキーワードとして「自動・スマート」(53人)が挙げられました。また、「キッチンフードの汚れを簡単に落としたい」や「トイレの隅々まで掃除ができる道具が欲しい」など、特定の掃除場所についての悩みや要求も多く見られました。

まとめ

今回は、中国定性調査サービスの百路QICを用いて、中国における家庭の掃除意識を調査しました。その結果、以下のような特徴が見られました。

・普段掃除をする人の中でも、掃除の好き嫌いは半々
・「家の中で特に気になる汚れがある場所」と「家の中で掃除が面倒だと思う場所」は少し異なっている
・普段掃除をする人の多くには掃除のコツがある
・掃除の悩みや欲求は似通っており、中でも掃除の自動化を望む声が特に多かった。

中国において家電製品の自動化の勢いはすさまじいため、多くのユーザーが望んでいる自動化の要望はそのうち叶うかもしれません。今後ますます発展することが予測される「家庭掃除」市場にぜひ注目してみてください。

定性調査サービス「百路QIC(ヴァリュークイック)」は中国人スタッフが担当することで、言語の壁なく消費者の声をキャッチできます。発注から納品まで最短2週間で調査結果を得ることができ、従来よりスピーディーな調査が実現できます。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。
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この記事のライター

2025年4月に入社予定の大学4年生です。大学では、経済学部で計量経済学を学んでいます。

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