注目のビジネスモデル「D2C」とは?海外・国内の最新事例をご紹介

注目のビジネスモデル「D2C」とは?海外・国内の最新事例をご紹介

D2Cはメーカーやブランドが店舗を介さず、自社ECサイトを通じて直販するビジネスモデル。アパレルや小売業界を中心に活用され、寝具マットレスの米国企業Casperのように未上場ながら評価額10億ドルを超えるユニコーン企業も出て、注目を集めているビジネスモデルです。


D2C(Direct to Consumer)というビジネスモデル

D2C(Direct to Consumer)とは、原則として店舗を介さずに顧客へ商品を届けるビジネスモデルです。具体的には自社ECサイトで直販します。

問屋や小売店などの中間マージンを抑えられるメリットの一方、ブランディングや集客が課題となるデメリットがあります。

D2Cが可能になった背景には、実店舗がなくてもECサイトから販売できたり、SNSの普及でブランドが顧客と直接コミュニケーションを取れるようになった変化があります。

メーカーやブランドが直販するという意味ではSPA(製造小売)に近いですが、SPAの場合店舗を持つ形態が多い点で異なります。

B2B、B2Cとの違い

B2Bは企業間取引B2Cは企業対一般消費者の取引形態を指しています。

B2CにはAmazonなどのECサイトも含まれD2Cと似ていますが、B2B・B2Cは顧客の属性に注目した用語D2Cは流通業者を挟まないという流通経路に注目した用語、という違いです。

海外のD2Cブランド事例

スニーカー直販の「Allbirds(オールバーズ)」

Allbirdsはアメリカ発のシューズメーカー。エコな素材を使ったアッパーに「世界一履き心地の良い靴」をモットーにしています。

2014年にオンライン販売のみでスタートするとシリコンバレーから支持を受け、オバマ前大統領やGoogleの共同創業者ラリー・ペイジなど有名人も使うブランドに成長しました。

数種類しかないデザインや30億円以上の資金調達額、店舗を持たない直販からスタートした点でD2Cモデルを代表する成功例です。

眼鏡ブランドの「Warby Parker(ワービーパーカー)」

Warby ParkerはNY発の眼鏡メーカー。10億円以上の企業価値を持つスタートアップ=ユニコーン企業で、アメリカで発表された「世界で最もイノベーティブな50社」でAppleやGoogleを抑えて1位になったこともあります。

アメリカでは数万円するオシャレな眼鏡に対し、中間業者を省いてネット販売することで1万円程度の価格帯を実現しました。

自宅で試着体験ができる試み「Home Try-On」や、スタートアップにも関わらず、発展途上国に眼鏡を寄付する社会貢献など中長期的なブランディングを行い、ミレニアム世代から支持を受けています。

寝具マットレスの「Casper(キャスパー)」

2014年に創業すると2年目にして売上100億円に達して注目されたのが寝具マットレスのCasperです。選択肢が多く顧客が選べないマットレス市場に対し、最高のマットレスを1モデルだけ提供しました。

D2Cブランドの多くは、商品の種類を極めて少数に絞っているのが特徴です。在庫リスクを抑えながらブランドイメージをアイコン的な商品に集中させるメリットがあります。

SNSで顧客と対話しながら、絞り込んだ商品をブラッシュアップさせていくのがD2Cでよく見られるマーケティングです。

日本のD2Cブランド事例

男性向けコスメ「BULK HOMME(バルクオム)」

オンライン定期購入型の男性化粧品ブランド「BULK HOMME」を展開する同社は2013年の創業。累計出荷本数200万本を突破し、公式オンラインストアの利用者は累計5万人に達するなど存在感を見せています。

国内では窪塚洋介さんをブランドアンバサダーに起用し、グローバルアンバサダーにはワールドカップでブレークしたサッカーのフランス代表エムバペ選手を起用するなど、ブランディング型のPRが特徴です。

クラウドファンディングを活用する「ALLYOURS(オールユアーズ)」

海外事例で紹介したAllbirdsも、最初はクラウドファンディングを活用していました。

「あたりまえを、あたりまえにしないモノづくり」を理念に、「新しい普通」となる洋服を開発し続けるALL YOURSはクラウドファンディングを活用する国内D2C事例です。

24ヶ月連続、隔月クラウドファンディングを実施し、支援総額は5700万円(2019年8月時点)に達しています。クラウドファンディングでは企画の趣旨をPRしたり、支援者に経過を報告するなど、メーカーがユーザーと直接コミュニケーションするD2Cのビジネスモデルの特徴が現れています。

Bean-to-Barのチョコレート「Minimal(ミニマル)」

カカオ豆から板チョコまでの全製造行程を自社工房でおこなう「Bean-to-Bar」。Minimalは国際的な品評会で受賞歴があるチョコレートブランドです。

サロン・デュ・ショコラの盛況に見られるように日本では高級チョコレート市場が盛り上がっています。

Minimalでは少数の実店舗で商品をブラッシュアップさせながら、SNSでブランディングを行い、ネットショップで定期便やトライアルキットを販売する手法を取っています。

スマホやECの普及がD2Cの後押しに

スマホやECの普及、ネット系のマーケティングツールによるインフラ整備が、スタートアップのD2Cを可能にしました。

D2Cは磨き上げた少数の商品を、WEBサイトやSNS、インフルエンサーなどデジタル領域でブランディングし、中間業者を省いたネット販売で低価格に抑えるというビジネスモデルです。

顧客がネット上でどのような購買行動をしているか把握するには、インターネット行動ログ分析サービス「eMark+」をご活用ください。

競合サイト分析なら eMark+(イーマークプラス)

https://www.valuesccg.com/service/emarkplus/

「eMark+」(イーマークプラス)は30万人規模のモニター会員の協力により、自社だけでなく競合サイトのアクセス解析もできる、株式会社ヴァリューズの行動ログ分析サービスです。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

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