「花粉症」を検索した人の性別・年代
まずは、「花粉症」を検索した人の属性を見ていきましょう。性別では、男性が若干多いものの男女比はほぼ半数となっていました。年代別では20代が最も高く3割を超えており、次いで30代、40代となっていました。「花粉症」と検索している人は若年層が多く、年齢があがるにつれ割合が下がっていくことがわかりました。
「花粉症」検索ユーザーの属性
「花粉症ナビ」などのメディアサイトが注目集める
次に「花粉症」検索前後によく利用されているサイトをランキングにしてみたところ、トップは花粉症情報サイトである「花粉症ナビ」を提供している『協和キリン株式会社』でした。
また、7位の『花粉なう』や、8位の『花粉症レスキュー隊』も花粉情報やお役立ちコンテンツが掲載されているメディアサイトとなっており、花粉症の症状に悩んでいるユーザーにとってメディアサイトは人気のようです。
「花粉症」検索ユーザーのサイトランキング
また、最も多くランクインしていたのは製薬会社の公式サイトでした。
2位はジェネリック医薬品の『沢井製薬株式会社』、3位はアレルギー専用鼻炎薬アレジオンが有名な『エスエス製薬』、5位は久光製薬株式会社の『アレルギー専用鼻炎薬アレグラFX』の商品サイト、6位はドラッグストア『DRUGユタカ』の公式サイト、10位は目薬、眼科薬、点眼薬などを製造・販売している『参天製薬株式会社』となっていました。
男女比はどのサイトもほぼ半数となっている中で、『参天製薬株式会社』は女性比率が高めとなっていました。
医薬品キーワードが多い中、話題の「じゃばら」もランクイン
「花粉症」検索者の検索キーワードクラウドを見ても、『薬』や『目薬』、『アレグラ』、『市販薬』、『花粉症対策』などのキーワードが目立つことから、少しでも花粉症の症状を軽減したいというニーズが顕著に出ています。
「花粉症」検索ユーザーの検索キーワードクラウド
「花粉症」検索者のキーワードランキングを見てみましょう。
トップは「花粉症」のビッグワードとなりました。次に『薬』や『目薬』、『アレグラ』、『花粉症薬』、『注射』などの医薬品に関するワードが多くランクインしていました。花粉症の人にとって鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどの症状を少しでも緩和したいという思いが強く表れた検索結果となっているようです。
また、『花粉症に効果がある』と口コミで広まりテレビでも取り上げられたことによって、近年とても注目されている柑橘類の一種『じゃばら』も9位にランクインしていました。
「花粉症」検索ユーザーのキーワードランキング
和歌山県原産の「じゃばら」は柑橘類の一種で強い酸味と苦みがあるが、
飲みやすいドリンクやサプリで販売されている
さらに年齢と性別を掛け合わせた属性マップにすると、女性は検索ワードが多様で、“鼻づまり”や“目がかゆい”、“肌荒れ”、“眠くならない”など具体的なワードが多くみられました。
また、高年層は“じゃばら”や“乳酸菌”、“ヨーグルト”など花粉症に効くと言われている食べ物の検索ワードが目立ちました。性別や年齢によっても、検索ワードが異なるようです。
「花粉症」検索ユーザーの属性マップ
「花粉症」ユーザーのニーズをさらに深堀りすると?
最後に、「花粉症」ユーザーのニーズを深掘りするため、検索ユーザーを前後3時間のネット行動ログからクラスタ分類してみました。その結果、『咳』『塗るマスク』『花粉』『注射』『薬』『対策』の6つのクラスタに分類されました。
クラスタごとにキーワードクラウドを見ると、『咳』クラスタは“頭痛”や“鼻水”、“熱”など症状を検索しているユーザーが多くみられました。『塗るマスク』クラスタは花粉対策グッズということもあり“花粉症”や“花粉症対策”などのキーワードの他に、“喉痒い”や“頭痛い”、“体のかゆみ”など体の症状に関するキーワードが目立ちました。
『花粉』クラスタは“じゃばら”や“ヨーグルト”、“乳酸菌”、“ヤクルト400”などが花粉症に効くと言われている食べ物が多くラインナップしていました。『注射』クラスタは“耳鼻科”や“レーザー”、“舌下免疫療法”など診療科や、受診内容について気になっているようです。
『薬』クラスタは “アレグラ”や“アレジオン”、“クラリチン”など具体的な医薬品名が多くあがっていました。『対策』クラスタは“ワセリン”や“ビタミンD”などが対策グッズを検索しつつ、“目がかゆい”や“だるい”、“肌荒れ”など症状に関するキーワードも検索されていました。
「花粉症」検索ユーザーのクラスタ分類
まとめ
「花粉症」ユーザーにとって、少しでも花粉症の症状を軽減できる手段や情報をネットで探しを求めていることがわかりました。市販薬や効果のあると言われている食べ物、情報を網羅しているメディアサイトなどが特に需要が高く、また、年齢によっても検索ニーズが異なるようなので、よりターゲットを意識したコンテンツ作りが重要となってくると思われます。
分析概要
ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズは、全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービスeMark+を使用し、2019年1月~5月のネット行動ログデータを分析しました。
※調査対象は2019年1月~5月
※ネット行動ログは検索前後180分の行動ログを抽出して分析
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