Web行動ログから読み解く!withコロナの「住まい」に関する消費者変化|セミナーレポート

Web行動ログから読み解く!withコロナの「住まい」に関する消費者変化|セミナーレポート

withコロナ時代の消費者変化をWeb行動ログから考察したオンラインセミナーが7月22日に開催されました。今回フォーカスされたのは「家具・家電・住宅」業界。コロナ禍による「おうち時間」「巣ごもり」などのライフスタイルの変化から、在宅時間も長くなり、「住まい」に関して人々の関心はどのように変化したのでしょうか。アンケート調査とWeb行動の変化から、「住まい」への関心の高まりを分析・解説しました。


コロナ禍でライフスタイルが大きく変化した方も多いのではないでしょうか。
そのような中、消費者にとっては「(これまで気づかなかったが、実はあった)家の課題を認識する機会」があり、企業側にとっては「(これまで見えづらかったが、実はあった)多様なニーズが表れる機会」の発見があるのではないか?という、マーケティングコンサルタント・高岡の提言より、セミナーはスタートしました。

図:スピーカー紹介

図:スピーカー紹介

図:セミナーテーマ

図:セミナーテーマ

ライフスタイルの変化によりメディア接点増加、家への関心も増加?

外出自粛や在宅勤務が広がり、ライフスタイルは変化を余儀なくされました。その間、増加したのはメディアへの接点。2020年3月以降、利用時間が特に増加したのは、テレビ55.3%とインターネットPC:45.5%|スマホ・タブレット:64.1%という結果に。

図:メディアの接点(アンケートデータ)

図:メディアの接点(アンケートデータ)

中でもインターネットを通じてのWeb閲覧状況をみてみると、UU数の伸長率において、「家具雑貨、生活レシピ、家電カテゴリ」が上位に上がっていました。

図:メディアの接点(ログデータ)

図:メディアの接点(ログデータ)

続いて、同時に増加したという「家への関心」について見てみましょう。コロナ禍における休日、余暇の過ごし方をアンケート調査したところ、「家でできる運動」「掃除」「お菓子作り」などが上位に上がる結果となりました。

図:家への関心(アンケートデータ)

図:家への関心(アンケートデータ)

Webログデータでは、3月〜5月の「家」を含む項目に関するキーワード検索数が増加
特に、在宅勤務に関係してか、若年層の働き盛りと言える20代〜30代に関心の増加が見られました。

図:家への関心(ログデータ)

図:家への関心(ログデータ)

高岡:「「メディアへの接点」と、「家への関心」を掛け合わせたデータで見えてきた行動ログにより、「住まい」領域においてネットがチャネルとしてますます重要になっていると言えます。
こういったデータをさらに注視・観察することで、消費者との接点や、思いがけないインサイトを発見する重要な機会として大いに活用できればと考えます。」

続いては、「住まい」領域の中から項目を「家電」「家具・住設」に絞り、それそれを深掘りしていきます。

家電分野での消費者行動の変化は?家電ECサイトが大幅伸長

まず「家電」に焦点。「家電」関連で多く閲覧されていたのは家電量販店のECサイトでした。これらは、外出自粛等により、店舗に行きづらいためか、ECサイトで買う動きが盛んになったと推測されます。

実際に、ビックカメラは4月の前年同月比117.7%、ヨドバシカメラは71.6%、JOSHINは64.8%といった電機店のECサイトが伸長しています。

図:家電カテゴリサイト上位一覧表

図:家電カテゴリサイト上位一覧表

続いて検索されている商品について深掘りしてみましょう。

高岡は消費者の商品検討行動の動機において、「①コロナ対策関連」「②余暇時間の充実関連」「③家の中の課題解消関連」の3つのニーズに分かれていると語りました。

図:閲覧が増えた商品ランキング(2020年3月〜5月)

図:閲覧が増えた商品ランキング(2020年3月〜5月)

高岡:「「家電」における消費者変化としては、圧倒的に家電ECサイトが伸びていたことが言えます。
そして、商品検索ニーズは先に提示した3つの通りですが、「②余暇時間を豊かにする」というニーズも「③家の問題に気づいて対策を打つ」も、それぞれ目的は違えど、間接的にはコロナ対策に結びついていたという特徴がありました。」

「家電」全体を俯瞰して見ると、このコロナ禍の生活様式の中で、今までは消費者も強く意識していなかったニッチなニーズが顕在化しているのではないかと推測できました。

図:家電における消費者変化のまとめ

図:家電における消費者変化のまとめ

家具・住設分野での消費者行動の変化は?時流を捉えたLOWYAに注目

続いて「家具|雑貨、オフィス用品、住設」について見てみましょう。
まず、家具・オフィス用品・ホームセンターの通販が昨対比で大きく伸長。特にLOWYAは3月〜5月共に伸長しており、LOWYAの「仕事環境」と「おうち環境」の両面を整える家具の販売というバランスの良さと、有効な広告などから時流に乗った集客が成功していると推測されました。

同様に月別の伸長をみると、家具・オフィス用品は3月、4月にかけて伸長し、住設分野のパナソニック、LIXIL、TOTOなどは5月に復調の傾向を見せています。

高岡:「在宅時間の長さから、家での時間をより快適にしたいという消費者の認知・検討も進んでいるのではという仮説がたてられます。雑貨だけではなく高額な住設にも徐々に消費者が戻ってくるのではないでしょうか。」

図:家具・雑貨の上位詳細

図:家具・雑貨の上位詳細

図:家具・オフィス用品・住設の上位詳細

図:家具・オフィス用品・住設の上位詳細

総じて、ライフスタイルの変化から家の問題が顕著化し、そこから問題解消のために消費者の行動変化が起きたと考えられます。

さらに検索周辺のWeb行動を分析すると、ニッチなニーズで商品検討が高まったとの例があった一方、全く関連のない商材にもニーズが飛び火しているという現象も現れたとのこと。いずれも「家の課題」をまとめて改善するための消費者行動が垣間見えたと言えそうです。

図:家具・住設における消費者変化のまとめ

図:家具・住設における消費者変化のまとめ

まとめ

ライフスタイルの変化により、ニッチな商材へのニーズも高まり、商材検討の時間も豊富にあるこのコロナ禍。スピーカーも「企業としては闘う軸の変化の時期とも言える」と表現したこの混沌とした時に、実に多様に変化した消費者行動を、どのようにして有効なマーケティングに繋げていくかが大きな課題と言えるでしょう。

高岡:「withコロナにおけるアウトプットで重要なインプットは、「ライフスタイル変化の影響」に「自社製品のUSP」をどのようにクロスさせるのかに尽きると思われます。そして、その二つが接続する点を捉えて「who・what・how」を整理することで有効な戦略に生かせるのではないかと考えます。」

図:コロナをきっかけとした消費者変化まとめ

図:コロナをきっかけとした消費者変化まとめ

詳細なレポートは無料でダウンロードできます。下記フォームよりお申し込みください。

調査レポートダウンロード【無料】

「家具・家電・住宅市場では今何が起きているのか?新型コロナウイルスの影響について調査」レポート

資料のダウンロードURLを、ご入力いただいたメールアドレスに送付させていただきます。
ご登録頂いた方にはVALUESからサービスのお知らせやご案内をさせて頂く場合がございます。

関連記事

データで見るコロナ禍における食品市場の動向と消費者行動とは?|セミナーレポート

https://manamina.valuesccg.com/articles/1019

withコロナ時代の消費者変化を、Web行動ログから考察したオンラインセミナーが開催されました。今回はコロナ禍でお取り寄せや作り置き料理など様々な需要が伸びたとされる「食品業界」に注目。いま、消費者の関心を集めている具体的なレシピや食材とその背景を、検索キーワードなどのWebログデータから読み解きます。 <br><b><font color="#c2a503">※</font>セミナー資料は無料でダウンロードできます。記事下部にあるフォームからお申込みください</b>

メディアサイト分析から読み取るwithコロナ時代の消費者変化~旅行・不動産・求人メディア編~|セミナーレポート

https://manamina.valuesccg.com/articles/1089

外出自粛やリモートワークなど、我々の生活を大きく揺るがした新型コロナウイルス。「ウィズコロナ」という言葉も浸透し、新しい生活様式が定着しつつあります。メディアでは感染状況や対策と合わせて経済動向が報じられ、コロナに苦しむ業界の状況やそこへの国策は、関心の高いトピックです。 ヴァリューズでは、これらのトピックを我々に届けるメディアに着目。最新情報を集約するメディアは市場の象徴的存在であり、メディア分析によって業界のトレンドを掴むことができます。9/29のセミナーでは、旅行、不動産、求人業界にスポットを当てたメディア分析を実践。変化が著しい今、必要性が高まるメディア分析を解説しました。本稿では、そのレポートをお届けします。

「Go To Eat」開始で消費者はどう動いた?検索ワードとグルメサイトから実態を調査!

https://manamina.valuesccg.com/articles/1090

コロナショックからの飲食業界の景気回復を狙った「Go To Eatキャンペーン」が、10月からスタートしました。おトクに外食ができる機会として注目を集めていますが、キャンペーンは食事券とポイント付与の2つで構成され、地域ごとに開始時期やルールが異なるため、正しく利用するには情報収集が必要です。それらを複雑・面倒に感じるという声もあり、消費者によって温度差がある印象を受けます。本稿では、そんな今話題の「Go To Eatキャンペーン」に着目。ヴァリューズが提供する市場分析ツール「Dockpit」を使い、消費者の関心を探るとともに、ポイント付与対象のグルメ予約サイトの動向を分析します。

この記事のライター

マナミナ 編集部 ライター。
金融・通信・メディア業界を経てリサーチ業界へ。
趣味は食と旅行。

関連する投稿


「デジタル・トレンド白書2022 - 消費財・耐久消費財編」を公開

「デジタル・トレンド白書2022 - 消費財・耐久消費財編」を公開

ヴァリューズでは、国内最大規模の消費者Web行動ログパネルを保有し、データマーケティング・メディア「マナミナ」にて消費トレンドの自主調査を発信してきました。今回は、その中から注目の12領域の調査・コラムをピックアップし、白書として収録。「デジタル・トレンド白書2022」はwithコロナ・ライフスタイル編、消費財・耐久消費財編の2部構成になっています。※レポートは無料でダウンロード頂けます。(第2部:ページ数|118p)


【2022年8月22日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

【2022年8月22日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

編集部がピックアップしたマーケティングセミナー・勉強会・イベントを一覧化してお届けします。


「このリサーチ本がすごい!~ リサーチャー著者対談」8/24(水)開催|マナミナ・トークLIVE

「このリサーチ本がすごい!~ リサーチャー著者対談」8/24(水)開催|マナミナ・トークLIVE

マナミナ・トークLIVEが8月24日(水) 17:00〜18:00で配信決定!『このリサーチ本がすごい!』をテーマに、データ分析・インサイト理解に関する著作を多数お持ちの松本健太郎さんと、アンケートの質問法・レポートやリリースの文章力に関する著作をお持ちのリサーチャー・菅原大介さんによる対談セッションをLIVE配信します。


【2022年8月15日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

【2022年8月15日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

編集部がピックアップしたマーケティングセミナー・勉強会・イベントを一覧化してお届けします。


【事例集】3C分析を具体的に解説!テンプレートよりも簡単なやり方

【事例集】3C分析を具体的に解説!テンプレートよりも簡単なやり方

3C分析とは、市場・顧客、自社、競合の3つの視点から対象を分析し、マーケティング戦略を考える手法の一つです。しかし、「具体的に分析をイメージできない」、「テンプレートで上手く進められない」方もいるかもしれません。 本記事では、3C分析の目的やメリット、具体的な事例集、テンプレートより簡単なやり方を解説します。とくにWebサイトの分析にお困りの方は、最後までお読みください。


最新の投稿


コンテンツマーケティング最新動向レポート(2022年8月版)|ホワイトペーパー

コンテンツマーケティング最新動向レポート(2022年8月版)|ホワイトペーパー

国内外のSEO対策・SNSでの集客法など、コンテンツマーケティングに関する最新情報をまとめてご紹介。検索順位に影響する指標とは?TikTokの今後は?コンテンツマーケター必見のレポートを、毎月お届けします。


競合分析を効果的に活用するためのポジショニングマップの作り方

競合分析を効果的に活用するためのポジショニングマップの作り方

競合分析を経てマーケティング戦略を立案するには、自社が市場のどのポジションを狙うかが大事。「ポジショニングマップ」は、市場のどの分野で自社の競争優位を確立するか整理するのに役立つツール。今回はポジショニングマップの基本から作り方までを解説します。


中国における洗濯・ボディケアのトレンドとは?「身の周り」に関する調査レポート

中国における洗濯・ボディケアのトレンドとは?「身の周り」に関する調査レポート

洗濯アイテム、お風呂用品など、消費者がどんな日用品を好んでいるのかを把握するのは、中国でのビジネスを考える上で重要です。今回は、そんな中国消費者の「身の回り」に注目し、現在のトレンドを調査しました。(ページ数|25ページ)


実例でイメージを掴む!競合調査の事例集

実例でイメージを掴む!競合調査の事例集

競合調査の必要性やツールを使った分析の話は聞いていても、そのメリットや実際のイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。膨大なWeb行動ログデータ等を元に各社のユーザー属性や集客構造を把握したり、自社との差分を洗い出して改善施策に活かした例など、具体的な事例をご紹介していきます


「マスク」をめぐって ~ 少子化・行動経済学

「マスク」をめぐって ~ 少子化・行動経済学

米国の起業家でありテスラ最高経営責任者のイーロン・マスク氏の日本に対するツイートが話題になり、改めて浮き彫りになった日本の少子化問題。また、新型コロナウイルスの予防対策の1つであるマスク着用をめぐっては、世論でも様々な意見が見られます。2つの「マスク」をめぐって、広告・マーケティング業界に40年近く従事し、現在は株式会社創造開発研究所所長を務めている渡部数俊氏が考察します。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら