データに基づく意思決定!マーケティングに効くデータ分析とは

データに基づく意思決定!マーケティングに効くデータ分析とは

複雑かつ大量のデータを容易に収集できる現代では、データに基づくマーケティングが盛んになっています。集めたデータは分析して初めて、企業の意思決定に使える「生きたデータ」になります。マーケティングにおけるデータ分析の方法や具体的な事例、参考になる書籍を紹介します。


データ分析とは?

ビジネスにおけるデータ分析は、経営やマーケティング施策の意思決定を行うための手段です。そのためには、以下の3つの概念を理解しておかねばなりません。

目的の明確化

データ分析の結果をどのように使うのかという目的、そして分析結果をもとにした施策でどのような目標に進むのかを明確にし、認識する必要があります。目的が明確になることで、分析手法や必要なデータが決まります。

データの可視化

データ分析の目的、目標を実現するためには収集したデータを正しく分析できるように可視化するのが重要です。データの可視化によって課題が見えるだけでなく、分析の幅も広がります。

分析結果を整理し判断する

データの集め方、分析手法、仮説は正しかったのかを見つめ直した上で、どのような判断をするのかが重要になります。分析結果次第ではそのビジネスの方向転換もありえますので、判断を下す際は多岐にわたる要素を考慮しなければなりません。

代表的なデータ分析の手法5選

データ分析は以下の5つの手法を用いると効率化を図れます。

クロス集計

クロス集計は、アンケートの設問に対し、回答者の属性をかけ合わせて集計するデータ分析手法です。

例えば、「サービスの満足度は?」というアンケートを実施(回答者は男女それぞれ200名で合計400名)したとします。

サービスの満足度に性別というユーザーの属性をかけ合わせると、属性ごとの平均値を算出できます。

ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰分析とは、ある事象の発生確率を複数の要因と組み合わせて分析する多変量解析の一種で、ある事象の発生率を算出する方法です。

よく挙げられる例として、リスク因子による病気の発生確率の分析があります。例えば、1日あたりのアルコールの摂取量と喫煙本数のデータからがんの発生率を分析、というものがあります。

それぞれのデータをもとに、アルコールの摂取量や喫煙本数がこれぐらいであれば、がんに罹患する確率はこれほど、という予測を立てられます。

アソシエーション分析

「Aという商品を購入する人の○割が、Bという商品を購入する」という関連を分析する手法が、アソシエーション分析です。

もともとは店舗で使われている「POS(point of sales)データ」を分析するために開発されたデータ分析手法で、膨大なデータの中から関連性のあるものを抽出します。

決定木分析

アンケート結果をもとに、「もし〜だったらどうなるか?」という仮定を何度も繰り返し、ツリー構造(樹形図)にして結果を複数パターン予測するのが、決定木分析です。

分岐点で複雑かつ多様な要因を整理・分析できるほか、分岐での確率も算出できるのが特徴です。

そのため、自社製品やサービス購入見込みが最も高い人物を探るなどの目的で使われるほか、金融機関においては顧客属性別の貸し倒れリスクの算出、工場での生産管理システムでの不良品発生率の予測といった、リスクマネジメントのためにも利用されています。

クラスター分析

クラスター分析とは、異なるデータの集合体から類似するデータを集めてグルーピング(クラスター作成)し、その属性や特徴を分析する手法です。

分類の形式として、「階層的クラスター分析」と「非階層的クラスター分析」の2つの分析方法が用いられます。

クロス集計や回帰分析など、データ分析でよく使われる手法の基礎知識

https://manamina.valuesccg.com/articles/1012

企業がデータを活用するにあたっては、現場でデータ分析できる人材が増えることが重要です。分析したいときに他部署や外部に依頼せず、自分でデータ分析できれば、より素早く結果を得られます。また、外部に依頼した場合でも、分析に用いられている手法を理解し、分析の目的と合っているか判断する必要があります。そのためには「クロス集計」「ロジスティック回帰分析」「アソシエーション分析」「決定木分析」「クラスター分析」など、主要なデータ分析手法の基礎知識を身につけておきましょう。

ツールを使えばデータ分析効率はさらに向上

ツールでの分析により、データ分析の目的の速度、回数を増やせます。ただし、以下の3項目を事前に確認しておく必要があります。

1.BtoB向けなのかBtoC向けか?
2.使いたい機能が搭載されているか?
3.誰でもデータを使えるか?

Tableau(タブロー)

複数の大容量ファイルを用いたデータ集計・分析する場合も高速に処理できるのがセールスポイント。ほかにもグラフの作成、レポート作成などの機能を備えています。
Tableauについては、こちらの記事も参考になります。

TableauとExcelの違いとは?基本用語からTableauの機能を理解する

https://manamina.valuesccg.com/articles/873

マナミナを運営するヴァリューズにも、この4月から新入社員が入ってきました。新型コロナの感染拡大予防のためテレワークで研修を続けています。そんな中、ヴァリューズも導入支援をしているBIツール「Tableau」を学ぶ研修がウェビナーで行われました。そこで編集部が前回に引き続きウェビナーに潜入。Tableauの基本的な用語を学びました。

IM DMP

膨大な量のオーディエンスデータ(属性情報とWeb上での行動ログ)を利用し、WEB広告配信のターゲット選定、ランディングページ最適化、調査・分析・解析の高度化など、様々なマーケティング施策を打ち出すアシストをしてくれます。

IBM SPSS

IBMの「SPSS」は、分析の専門知識が無くても短期間でデータ活用スキルをマスターできるツールです。顧客分析、需要予測に使えるほか、データ活用人材の育成にも役立てられます。

データマーケティングに役立つツール7選。DMPや統合ツール、MAをまとめました

https://manamina.valuesccg.com/articles/624

コンピューターやインターネット、スマホの普及により大量のデータが集まる時代。この大量かつ複雑なデータをマーケティングに活用するには、高いスキルとノウハウを持った人材、そして多くの時間が必要です。データの整理・集計や広告の最適化をツールで自動化できれば、費用や時間を節約できるとともに専門知識がない人でもデータマーケティングができるようになるメリットがあります。今回は大量のデータを活かすためのデータ統合ツールやマーケティングオートメーションのツールをご紹介します。

データ分析をさらに深く学ぶのにおすすめの書籍

データ分析を実践する上で、書籍を手元において参考にするというのはとても有効な手段です。これからデータ分析を学びたい、実践しているがつまずきがち……というさまざまなシチュエーションに応じた書籍を以下のリンクで紹介しています。ぜひ参考にしてください。

データ分析の基礎固めにおすすめの本8冊

https://manamina.valuesccg.com/articles/1013

膨大なデジタルデータが集まる現代では、経営やマーケティング施策の意思決定にデータ分析を活用する企業が増えています。企業あるいは現場でデータを収集・分析・活用するために参考となる本をご紹介します。

まとめ

収集したデータを価値あるものにし、業績を伸ばすためにはデータ分析が必要不可欠です。それだけに留まらず、分析結果が資産にもなる点もぜひ覚えておいてください。

▼本メディア・マナミナを運営しているヴァリューズではTableauの導入支援も行っております。BIツールの導入でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事のライター

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