次世代自動車は電気自動車(EV)に注目!キーワードは「小型化」|2021年トレンド予測

次世代自動車は電気自動車(EV)に注目!キーワードは「小型化」|2021年トレンド予測

2021年に話題になりそうなトピックを調査・紹介する連載企画「2021年トレンド予測」。今回のテーマは「電気自動車(EV)」です。自動車業界は今、100年に1度の変革期にあると言われています。自動車メーカー各社は電気自動車(EV)など次世代自動車を次々に発表。街にはEV充電スポットも増え、時代の流れを実感するようになりました。2020年12月初頭に、経済産業省から「2030年代半ばを目標に国内の新車からガソリン車をなくし、すべてをハイブリッド車や電気自動車にする」という方針が発表されたばかり。今回はそんな自動車業界の動向に注目し、主に電気自動車(EV)に関するユーザー動向を分析していきます。


100年に1度の変革期って?

「自動車業界が100年に1度の変革期にある」という話をよく耳にします。確かに、ハイブリッド車や電気自動車は街でもよく見かけるようになりました。

自動車業界の変革のキーワードに「CASE」があります。CASEとは「Connected(コネクテッド)」「Autonomous(自動運転)」「Shared & Services(シェアリングとサービス)」「Electric(電動化)」の頭文字をつなげたもので、業界の技術革新の中心となっています。

「Shared & Services(シェアリングとサービス)」の領域については、マナミナでも“車のサブスクサービス”や“カーシェアサービス”について取り上げました。これら新しいサービスへの世の中の関心が高まっていることがわかりました。

月々定額で新車に乗れる車のサブスクとは?メーカー各社も参入!

https://manamina.valuesccg.com/articles/1067

月々定額でサービスを利用する「サブスクリプション」の流れは車にも及んでいます。新車の購入に比べ、初期費用が抑えられる、車の乗り換えが簡単で、車の維持にまつわる諸手続きが軽減されるなどの特徴があります。最近では、トヨタ・ホンダなどメーカー各社も車のサブスクに参入しています。

withコロナでカーシェアサービスに新たなニーズ?カーシェア業界Webサイトの最新動向を調査

https://manamina.valuesccg.com/articles/997

新型コロナウイルスの影響は収束の兆しが見えず、多くの業界が深刻な打撃を受けています。その中で、今回はカーシェア業界の動きを分析します。外出自粛など人々の移動制限によって利用者が減ったのか、それとも公共交通機関より安心だという理由で利用者が増えているのか…。市場分析サービス「eMark+(イーマークプラス)」を用いて、タイムズカーシェア、カレコ・カーシェアリングクラブ、オリックスカーシェアの3社を調査しました。

高まる次世代自動車への関心

今回はCASEの中でも特に「Electric(電動化)」について、マーケティングリサーチツール「Dockpit」を用いてユーザーの興味関心を分析していきます。経済産業省の「すべての新車をハイブリッド車や電気自動車とする目標」表明でますます注目されるこの領域。ユーザーの動向が気になるところです。

次世代自動車の中では「電気自動車」「EV」がユーザーを集めている

いわゆる次世代自動車の代表的なものは以下の4種類です。

「電気自動車(EV)」
「ハイブリッド車(HV)」
「プラグインハイブリッド車(PHV)」
「燃料電池自動車(FCV)」

※「エコカー」は広義であるため除外
※「燃料電池自動車」「FCV」は検索ユーザー数が少ないため除外
※「EV」と「電気自動車」、「HV」と「ハイブリッド車」はそれぞれ検索ユーザー数が一定以上いるためどちらも対象とする

下のグラフのように、「電気自動車」「EV」の検索ユーザー数が特に2020年夏以降増加しており、次世代自動車の中ではこれらが最も注目を集めていることがわかります。

「次世代自動車」検索ユーザー数推移

「次世代自動車」検索ユーザー数推移

期間:2018年12月〜2020年11月
デバイス:PCおよびスマホ

「電気自動車」「EV」検索ユーザーはどんな人か

では「電気自動車」「EV」を検索しているユーザーはどのような人でしょうか。属性を見てみましょう。

男性ユーザーが7割以上、幅広い年代から注目されている

性別は男性が多く、「EV」については8割以上、「電気自動車」は7割以上を占めました。
年代はいずれも40代が一番多く、次いで50代。20代から60代まで幅広い層の関心を集めていることがわかります。

「EV」「電気自動車」検索ユーザー属性/性別

「EV」「電気自動車」検索ユーザー属性/性別

期間:2018年12月〜2020年11月
デバイス:PCおよびスマホ

「EV」「電気自動車」検索ユーザー属性/年代

「EV」「電気自動車」検索ユーザー属性/年代

期間:2018年12月〜2020年11月
デバイス:PCおよびスマホ

電気自動車の検索はトヨタに注目が集まる

次に、「電気自動車」「EV」と掛け合わせで検索されたワードを確認します。
以下の表のように、3位「充電」、4位「トヨタ」、5位「日産」と続きました。
中でも自動車メーカーを人気順に抜き出すと以下の結果となりました。

・トヨタ(135,000UU)
・日産(103,000UU)
・ホンダ(76,600UU)

「電気自動車」の掛け合わせキーワードには「軽」「軽自動車」が、また「EV」の掛け合わせキーワードには電動バイク「BLAZE」が多くみられました。

「電気自動車」「EV」掛け合わせワードランキング

「電気自動車」「EV」掛け合わせワードランキング

グラフ黄色が「電気自動車」、赤が「EV」で区別
期間:2018年12月〜2020年11月
デバイス:PCおよびスマホ

「軽自動車」「小型」が検討の重要要素の一つ

掛け合わせ検索されたキーワードをつながりで見てみると以下のとおりです。

<電気自動車>
トヨタ:「2人乗り」「コムス」が検索されている。
日産:リーフ、アリア、ノートが検索されている。
ホンダ:特定の車種での検索はないが販売予定、新型など検索されている。

<EV>
トヨタ:2人乗り、超小型、マツダ・スバルとの比較も。
日産:デイズ、アリア、軽自動車が検索されている。
電動バイク「BLAZE」「BLAZE SMART」について口コミやBLOGが検索されている。

電気自動車、EVとも、「軽自動車」「小型」が検討の重要要素の一つであることが分かります。

「電気自動車」ワードネットワーク

「電気自動車」ワードネットワーク

期間:2018年12月〜2020年11月
デバイス:PCおよびスマホ

「EV」ワードネットワーク

「EV」ワードネットワーク

期間:2018年12月〜2020年11月
デバイス:PCおよびスマホ

流入サイト1位は充電スタンド検索サイト。業界ニュースにも関心あり

続いて、「電気自動車」「EV」検索後の流入サイトを見てみましょう。
1位はEVsmart 電気自動車の充電器スタンド・ステーション検索 口コミサイト、2位は同サイトのブログという結果でした。3位にはレスポンス(Response.jp)が続き、自動車業界のトレンドやニュースに関心が集まっていることがわかりました。

また、掛け合わせキーワードではトヨタが1位でしたが、流入サイトでは日産が1位となりました。

「電気自動車」「EV」検索後の流入サイトランキング

「電気自動車」「EV」検索後の流入サイトランキング

グラフ黄色が「電気自動車」、赤が「EV」で区別
期間:2018年12月〜2020年11月
デバイス:PCおよびスマホ

EVsmart 電気自動車の充電器スタンド・ステーション検索 口コミサイト

EVsmartブログ

まとめ

100年に1度の変革期にある自動車業界。世界中で注目されている次世代自動車について、主に電気自動車(EV)に関するユーザー動向を分析しました。

まず、次世代自動車の代表として「電気自動車(EV)」「ハイブリッド車(HV)」「プラグインハイブリッド車(PHV)」「燃料電池自動車(FCV)」の4種類をピックアップし、それらの検索ユーザーの推移を確認しました。この中では「電気自動車」「EV」の検索ユーザー数が特に増加しており、注目を集めていることが分かりました。

次に「電気自動車」「EV」にキーワードを絞り、これらを検索するユーザーについて調べました。
どちらのキーワードも男性が多く7割以上、年代はいずれも40代が一番多く、次いで50代。20代から60代まで幅広い層の関心を集めていることがわかりました。

「電気自動車」「EV」と掛け合わせで検索されたワードを分析すると、「充電」に続いて「トヨタ」「日産」が上位にランクインしました。さらに細かく掛け合わせたワードをネットワーク図で分析したところ、電気自動車、EVとも、「軽自動車」「小型」が重要要素の一つであることが分かりました。

また、「電気自動車」「EV」検索後の流入サイトの1位は充電スタンド検索サイト、2位、3位には業界のトレンドなど発信するメディアが入り、ユーザーの情報感度の高さがうかがえます。

分析概要

全国のモニター会員の協力により、インターネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析ツール『Dockpit』を使用し、2018年12月~2020年11月におけるユーザーの行動を分析しました。
「Dockpit」は、消費者のトレンド調査にとても役立ちます。もし宜しければ、下記より無料機能をお試しください。

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この記事のライター

フリーライター。大手キャリア系企業で編集の仕事に出会い、その後、3つのメディアの立ち上げなど行い、2014年にフリーランスに。医療系、就活系、教育系、結婚系のサイトで執筆中。

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