「Google Home」、「Amazon Echo」…etc.「スマートスピーカー」検索ワード分析

「Google Home」、「Amazon Echo」…etc.「スマートスピーカー」検索ワード分析


ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸)は、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、「スマートスピーカー(AIスピーカー)」について、動向を分析しました。

分析概要

ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、2017年9月から11月におけるキーワード「スマートスピーカー(AIスピーカー)」に注目し、その動向を分析した。
※サイト訪問者数やキーワード検索者数はPCからのアクセスを集計し、VALUES保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。

考察サマリ

「スマートスピーカー」「AIスピーカー」検索は11月も続伸

国内でも10月よりLINEの「Clova WAVE」、Googleの「Google Home」、Amazonの「Amazon Echo」が次々と発売されたスマートスピーカー(AIスピーカー)。対話型の音声操作に対応し、音楽や動画の再生をはじめ、ニュースの読み上げ機能や検索エンジンでの調べものなど、話しかけるだけで様々な機能を利用できる便利なスピーカーです。2017年9月から11月までの「スマートスピーカー」または「AIスピーカー」の検索者数をみてみると、9月より増加が続いており、発売日が近づくにつれ関心が高まっていることがわかります。【図1】

「AIスピーカー」での検索が「スマートスピーカー」よりもやや多い。掛け合わせ検索ワードは「比較」や「Google」「Apple」などブランド名。

2017年9月から11月までの「スマートスピーカー」、「AIスピーカー」関連の検索キーワードをみてみました【図2】。

「スマートスピーカー」よりも「AIスピーカー」での検索数が若干上回っています。
また、検索掛け合わせワードでは、3位「比較」、4位「AIスピーカーとは」など各社の製品特徴を比較したり、AIスピーカーそのものについて調べている様子がうかがえます。

5位以下は、「Google」「Apple」「SONY」「Amazon」「LINE」などブランド名との掛け合わせ検索が多く、来年発売が予定されている「Apple」も検索の上位にあがりました。

検索ユーザーの約8割は男性。年代は50代以上で約56%、ミドルシニア層の関心を集めている。

具体的な製品名ではない「スマートスピーカー」または「AIスピーカー」の検索ユーザーは、男性が約8割占め、年齢では60代以上が約36%、50代が約20%という順で多く、「スマートスピーカー」および「AIスピーカー」全体に対しては、ミドルシニア層の関心が高いようです【図3】。

ただ、「Google Home」「Amazon Echo」と個別の製品名で検索しているユーザーの年代層をみると【図4】、Google Homeは40代が約26%と最多、Amazon Echoも40代と20代の比率が約26%と高くなっており、具体的な製品について調べたり、購入を検討している層は40代以下が多いと考えられます。

【図4】「Google Home」「Amazon Echo」検索ユーザーの年代構成

検索ユーザーが一般ユーザーと比較してよく閲覧するのは、「価格.com」、「Yahoo!知恵袋」、「ウィキペディア」、「NAVERまとめ」、「Yahoo!ショッピング」など。

2017年11月の「スマートスピーカー」「AIスピーカー」の検索ユーザーがよく閲覧するサイトのランキングを、一般ユーザーと比較して閲覧率の差が大きい順にみてみました【図5】。

1位~5位までに「価格.com」「Yahoo!知恵袋」「ウィキペディア」「NAVERまとめ」などのメディアがランクイン。情報収集に積極的なユーザー特徴がうかがえます。また、「Yahoo!ショッピング」「Amazon.co.jp」「楽天市場」「ヨドバシカメラ」などショッピングモールの閲覧率も高く、ネットでの購買意欲も高い様子がわかります。

【図5】「スマートスピーカー」「AI スピーカー」の検索ユーザーがよく閲覧するサイトランキング

検索ユーザーの興味関心ジャンルは「パソコン」「デジタル機器」の他、「音楽鑑賞」「マネー、投資」「アート、芸術」など

「スマートスピーカー」「AIスピーカー」の検索ユーザーは、どのようなジャンルに興味関心を持っているのか、ヴァリューズが実施したアンケート調査結果と紐づけて分析してみました。(検索ユーザーは2017年6月~11月を対象として抽出。アンケート調査は2017年6月に実施。)

各興味関心ジャンルの回答者における検索ユーザーの特徴を調査したところ【図6】、トップ10のジャンルは「パソコン」「デジタル機器」をはじめ、「音楽鑑賞」「マネー、投資」「アート、芸術」「写真、カメラ」となりました。「映画」「テレビ番組」などのエンターテインメントもランクインしており、音楽や動画などAIスピーカーの機能と親和性の高さがうかがえます。

【図6】「スマートスピーカー」「AIスピーカー」検索ユーザーの興味関心ジャンル

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


Dockpitで見つける潜在ニーズ。山星屋が実現する市場予測と説得力ある販売戦略

Dockpitで見つける潜在ニーズ。山星屋が実現する市場予測と説得力ある販売戦略

近年、企業はかつてないほど膨大なデータにアクセスできるようになっています。しかし、真に価値あるインサイトを得ることに依然として課題を感じているマーケターも少なくないのではないでしょうか。創業115年を誇る菓子専門商社の株式会社山星屋は、Web行動ログ分析ツール「Dockpit」を活用し、従来の販売データでは捉えきれなかった消費者の潜在ニーズを可視化。さらに、1年後、3年後の市場動向を予測し、商品開発や販売戦略の立案につなげています。今回は同社の鈴木美和氏に活用事例とDockpitだからこそ得られる価値を伺いました。


「ダイエット」検索者は過去2年で減少傾向に? 新型コロナ収束やニーズの多様化が背景か

「ダイエット」検索者は過去2年で減少傾向に? 新型コロナ収束やニーズの多様化が背景か

誰もが一度は考えたことがあるはずのダイエット。特にコロナ禍で外出が制限されていた時期は興味をもつ人が多い状況でした。しかし、最近になって状況は少し変わってきているようです。この記事では、現在もダイエットに関心を持つ人々について分析し、彼らが何に興味を持っているのかを見ていきます。


現役Z世代が検索ワードからトレンドを考察!早くも「夏」の準備開始?「母の日」プレゼント選びも(2024年5月)【現役Z世代が読み解くZ世代の行動データ】

現役Z世代が検索ワードからトレンドを考察!早くも「夏」の準備開始?「母の日」プレゼント選びも(2024年5月)【現役Z世代が読み解くZ世代の行動データ】

Z世代のデータアナリストが、自らZ世代の行動データを分析する本連載。第19弾となる今回は、Z世代とミレニアル世代の検索キーワードランキングから、「夏」「母の日」の2テーマを取り上げてZ世代のトレンドをお送りします。Z世代の準備・楽しみ方が気になる「夏」、「母の日」のプレゼント選びの悩み など、データとリアルな声を掛け合わせ、Z世代のニーズを読み解きます。


Analyzing dramas, anime, and games is getting popular among young people! Why is it trending?

Analyzing dramas, anime, and games is getting popular among young people! Why is it trending?

In recent years, there have been lots of “analysis” content, especially popular among young people. They cover a range of subjects, and platforms for expressing insights and “analysis” in writing is gaining popularity. Let's look at data to understand its popularity, different from that of “spoilers” or “synopsis”!


現役Z世代が検索ワードからトレンドを考察!「名探偵コナン」「MBTI診断」はなぜ人気?「GW」の過ごし方は(2024年4月)【現役Z世代が読み解くZ世代の行動データ】

現役Z世代が検索ワードからトレンドを考察!「名探偵コナン」「MBTI診断」はなぜ人気?「GW」の過ごし方は(2024年4月)【現役Z世代が読み解くZ世代の行動データ】

Z世代のデータアナリストが、自らZ世代の行動データを分析する本連載。第18弾となる今回は、Z世代とミレニアル世代の検索キーワードランキングから、「名探偵コナン」「ゴールデンウィーク」「MBTI診断」の3テーマを取り上げてZ世代のトレンドをお送りします。 登場キャラクターや企業とのタイアップで話題を呼んだ劇場版「名探偵コナン」、Z世代の過ごし方が気になる「ゴールデンウィーク」、Z世代の出会いの場で活用される「MBTI診断」など、データとリアルな声を掛け合わせ、Z世代のニーズを読み解きます。


最新の投稿


DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

株式会社ecloreは、同社が運営する「ランクエスト」にて、データベース型サイト運営者を対象に、SEOの実施状況やその効果について調査を実施し、結果を公開しました。


SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

Repro株式会社は、Webサイト運営・管理者を対象とした、「Webサイトの表示速度改善についての実態調査」を実施し、結果を公開しました。


感性について ~ マーケティングとハプティクス

感性について ~ マーケティングとハプティクス

人には5感が備わっています。さらに突き詰めれば第6感という感覚も。それら人の持つ感性や感覚を補うべくあらゆる技術も日々進歩していますが、人のそれらの代替となるような技術はまだ未完の途上です。それほどに他に取って代われない私たちの感性・感覚。本稿では、広告・マーケティング業界に40年近く従事し、現在は株式会社創造開発研究所所長、一般社団法人マーケティング共創協会理事・研究フェローを務めている渡部数俊氏が、広告やマーケティングを通して人の感性の深さを説き、ハプティクス(Haptics)を用いて人の感覚の重要性を解説します。


イードとガイエ、リアルとデジタルの融合でアニメファンの推し活を支援する広告パッケージを提供開始

イードとガイエ、リアルとデジタルの融合でアニメファンの推し活を支援する広告パッケージを提供開始

株式会社イードと株式会社ガイエは、全国のファミリーマート、ローソン(※一部店舗を除く)に設置されているマルチコピー機で展開するコンテンツサービス「エンタメプリント」を活用した広告パッケージ「Anime Touch Ad」を共同開発し、販売開始することを発表しました。


ネオマーケティング、ボーダーリンクとの協業で在日外国人リサーチサービスを提供開始

ネオマーケティング、ボーダーリンクとの協業で在日外国人リサーチサービスを提供開始

株式会社ネオマーケティングは、株式会社ボーダーリンクと協業し、在日外国人リサーチサービスを提供開始したことを発表しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ