選ばれ、使い続けられるSaaSへ。CSと開発のリーダーが語る「顧客満足度向上」の裏側

選ばれ、使い続けられるSaaSへ。CSと開発のリーダーが語る「顧客満足度向上」の裏側

株式会社ヴァリューズが提供するSaaS型のマーケティングツールDockpit(ドックピット)。顧客ロイヤルティ調査では高評価をあげ、多くの企業担当者に推奨されていることが分かりました。その裏側にはある2つの社内チームの真摯な取り組みと密な連携があったといいます。今回はCS(カスタマーサクセス)グループを率いる秤谷さんとシステムソリューショングループの山本さんに、マナミナ編集部がお話を聞きました。


新規受注のリソースを既存顧客フォローへ

―― まずはお二人の自己紹介をお願いできますか?

CS 秤谷大河(以下、秤谷):データマーケティング局のマネジメントをしています。
データマーケティング局は新規開拓をメインにお客さまへの支援を行うコンサルティンググループとWebサービス導入後の支援を行うカスタマーサクセスグループの2つがあり、私は兼任して事業をみています。

秤谷 大河(はかりや・たいが)

秤谷 大河(はかりや・たいが)
データマーケティング局 コンサルティンググループ 兼 カスタマーサクセスグループ
マネジャー/マーケティングコンサルタント​

※取材はオンラインで実施

開発 山本和高(以下、山本):開発など主にエンジニアが所属するシステムソリューショングループでWebサービス全般の企画や開発、運用を担当しています。キャリアでいうと大手SIer(エスアイヤー)やパッケージベンダーでシステム開発のプロジェクトリーダーやマネジャーをメインに務め、2015年6月にヴァリューズへ参画しました。

山本和高(やまもと・かずたか)

山本和高(やまもと・かずたか)
株式会社ヴァリューズ ソリューション局 シニアマネジャー

※取材はオンラインで実施

―― お二人が携わっているマーケティングツールDockpitとはどのようなサービスでしょうか?

秤谷:簡潔にいうと3C(※1)分析を手元で簡単にできるダッシュボード型(※2)のサービスです。
とくにコロナ禍で競合や市場などの外部環境が変化している中で、適切に商品開発や集客をしたいというお客さまのニーズに応えることが可能なデータ分析ツールです。ヴァリューズが抱えている膨大な消費者のネット行動履歴をベースに、簡単に3C分析ができる仕様となっています。

マーケティングを行う上で企業が最低限おさえておかなければならないマストの情報が簡単に手に入ります。事業会社だけでなく、広告代理店や制作会社など、幅広い業界のマーケター、プランナーの方々に導入いただいています。部署も、マーケティング部を中心に、デジタルに特化した部署や商品企画・開発、経営企画、事業企画、新規事業などの部署の方々にも使っていただいています。

(※1)市場(customer)競合(competitor)自社(company)を指す
(※2)さまざまなデータをまとめ、一目で確認することが可能なツール

―― CS(カスタマーサクセス)の組織はどのようにして生まれたのでしょうか。

秤谷::Dockpitの前身サービスであるeMark+(イーマークプラス)の提供当時、eMark+の継続利用が正直期待値には届かない状況でした。しかしながらありがたいことに新規契約の引き合いは増えていったため、会社としても新規開拓にリソースが集中していました。その影響もあり導入後の満足度向上のための働きかけは課題感を抱えており…。せっかく導入いただいたのだからサービスをしっかりと活用・継続いただきたいという思いがあり、2018年に専任組織であるCS組織が立ち上がりました。

オンボーディングプロジェクトを導入した結果「NPS®スコア10点」

―― CSが組織として立ち上がり、何か課題はありましたか?

秤谷:いろいろありましたね……。思い出すと今では懐かしいです(笑)。
私がジョインしたのが2020年、当時はお客さまへのフォローのタイミングが各担当者に一任されていたので、担当ごとに声かけのタイミングに差異がありました。とくに課題と感じたことが、導入後の初期の利活用の支援が十分でなかったこと。そこで、まずはお客さまと利用目的とマインドセットをどうすり合わせるか、が最重要だと思い立ちました。

―― 具体的に取り組みされた内容を教えてください。

秤谷:Dockpitを導入されたお客さまにはかならず初月のタイミングでオンボーディング(※3)プロジェクトを組むことにしています。具体的には利用開始の初月にキックオフミーティングを行い、Dockpitへの期待度だけでなく、その企業の事業の中長期の方向性や戦略をヒアリング、ディスカッションを行い、そこに沿うような形での支援体制を構築しました。

ツール活用支援だけでなく一緒に事業について考えるパートナーになろう、と。そうすることで1ヶ月目にやること、2ヶ月目にやること、とお客さまとの会話が具体的な内容へと変わっていきました。オンボーディングプロジェクトは共通目標を持つためのきっかけ作りですね。

(※3)早期に活躍できるような研修のこと

―― スタートは大切なのですね。支援体制を一新し、効果としてあらわれたことはありましたか?

秤谷:明確に数値としてあらわれたのが、年1回の顧客満足度調査です。とくに直近の2021年12月に実施した調査ではNPS®(※4)スコアで10点をいただきました。

この数値は調査業界の中でも非常に高い数値です。Webサービスでは平均値がマイナスにふれることが多い中、大きくプラスに働く結果となりました。お客さま自身がしっかり活用できていることがあらわれた数値だと考えています。

(※4)Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)の略で、企業や商品、サービスに対しお客さまの愛着度を示す「顧客ロイヤリティ」を測る指標のひとつ

お客さまにマインドセットが備わることが大切

―― なぜここまでNPS®スコアが高くなったのだと思いますか?

秤谷:メンバーが本気で真摯にお客さまへ向き合ったことです。お客さまの事業成長を願い、貢献していきたいという姿勢をお客さま自身に感じていただけました。

これはツールの利活用にとどまらず、Dockpitだけでないヴァリューズ全般としてできる解決策のご提供や支援などマーケティング全体に対するアドバイスをしているからだと思います。広い範囲でお客さまから頼っていただいているように感じますね。

それだけでなくお客さまにDockpitを意欲高くご活用いただいて、成果が出て、満足度があがって、その結果お客さま自身のマーケティングに対するマインドセットも高まってきていると思います。長期的にみた際にお客さま自身が自走してマーケティングを進めていけるきっかけ作りに携われていることが非常に嬉しいです。

―― CS組織が立ち上がり、顧客満足度があがり、開発側から見て感じた手応えはありますか?

山本:Dockpitがスタートしてから良い声をたくさんいただきました。CS・営業・コンサルなど社内のさまざまな職種から届きましたね。具体的な機能面のことや、届く頻度も多くなりました。以前も特定の社内担当からの共有はあったのですが、CS組織ができたことでCSの中で顧客の声を集約し整理して共有してもらえるので、情報の精度もあがり助かっています。

―― CS組織は社外だけではなく、社内に対してもインパクトを与えていたのですね。

2つの柱を軸にリリースをすすめる開発担当者のこだわり

―― そんな顧客満足度を伸ばしてきたDockpitですが、開発側が担当する機能アップデートはどのように進めていますか?

山本:おおよそ3ヶ月に1回のサイクルで新機能のリリースをおこなっています。機能開発を行う上で大切にしていることは大きく2つ。1つ目は市場環境や競合の動向から開発を定めていくメジャーアップデート、2つ目は要望や使いづらさの解消など既存機能の改修を行うマイナーアップデートです。この2つの柱のバランスを意識して、どちらかだけに偏り過ぎないよう交互に取り入れています。

―― その大切にされている両軸に、顧客の要望も入っているのですか?

山本:そうですね。お客さまが直近で期待していることだけでなく、将来的に期待している要望も取り入れています。それ以外にもCSから共有されるアンケートも参考にして戦略を決めていますね。

―― 実際にお客さまの声からアップデートされた事例があれば教えてください。

山本:先日リリースしたばかりのGoogle アナリティクスとの連携ですね。
Dockpitで見られるデータに価値はあるけれど、なかなか社内での分析が進んでいないという声を聞いた際に、その原因がGoogle アナリティクスを使いこなせないことであるケースが多かったのです。Google アナリティクスを使って自社のサイトの情報を見ているお客さまは大変多く、見やすく使いやすくしようと、Google アナリティクスのデータがDockpitの画面上で確認できる開発を行いました。

秤谷:Google アナリティクスの連携機能を希望するお客さまのご要望は本当に多かったです。リソース不足で人を張ることもできない、リテラシーの壁があるなど、Google アナリティクスでのレポート可視化の課題はCS側でも強く感じていました。
DockpitとGoogle アナリティクスの連携は、商品企画と開発と協議して実装に至った事例ですね。

Dockpitの「自社サイト分析」機能の画面イメージ

Dockpitの「自社サイト分析」機能の画面イメージ
Googleアナリティクスのデータと自動連携し、ユーザー数やCV数、集客構造などを日次でモニタリングできる

※上図はサンプルデータ

徹底して意識された「発言しやすい環境作り」

―― 開発チームとCSチームの連携は普段どのようにされているのでしょうか?

山本:社内のコミュニケーションツールとしてSlackを使用しています。お客さまからの要望はSlackに専用のチャネルがあり、営業やコンサル、役員、マーケティング担当、CSなど社内のさまざまな職種から集まる仕組みになっています。これ以外にもCSとは別のチャンネルで密に連絡を取ったり、運用ミーティングを定期的に行ったりしているのでリアルタイムでお客さまの声をキャッチアップできています。

―― 他部署との連携がうまく行っている理由は何だと思いますか?

山本:どの社員でも気軽に投稿できる仕組みと雰囲気作りが大切だと思っています。
まずは投稿内容の重複は気にしなくていい、新人から役員まで年齢や肩書きにかかわらず誰でも発言OKなどのルール。それだけでなく投稿したいと思うモチベーションの維持のため、コメントをくれたら開発メンバーが必ず前向きなリアクションや意見、感謝などの返信をすることも徹底しています。社員全員が投稿することへの意義を感じられるような雰囲気作りはとても意識しています。

秤谷:開発チームの投稿への即レス度合いは本当に早いんですよ。投稿する人たちのことを考える姿は、お客さまへの誠実な姿勢にも通じていると思います。

山本:現場が困っていることはすぐに対応する意識でやっています。とくにバグの報告は即レスです。バグはその日のうちに解決するという心構えでいますね。それがお客さまへの感謝にも繋がっているなら嬉しい限りです。

―― 最後にお二人の今後の目標を聞かせてください。

秤谷:企業に対し、よりOne to One(ワントゥーワン)に近い形での伴走を目指します。CSとしてはお客さまにフィットした環境構築を1社1社丁寧に対応していく体制を実現させたいですね。
そうやってこの先どんどん蓄積していくノウハウを汎用化させ、様々なお客さまに還元していきたいと考えています。

山本:Dockpitは「分かりやすく使いやすい」がコンセプトなので、マーケティングに関わるすべての方々に使っていただけるように進化していきたいです。そのためにあらゆるツールのデータとの連携機能を開発し、すべてDockpitのダッシュボードで閲覧できる世界を作りあげたいと考えています。みなさんに日々の業務に手放せないと思ってもらえるような、全方位型のサービスにしたいですね。


Dockpitが多くの企業担当者に推奨されている理由にはCSチームの顧客フォロー体制の改革、開発チームのリリースへのこだわりと社内環境づくり、そして2つのチームの密な連携がありました。別の職種、業務でありながらも両者に共通しているのは「お客さまの声を大切にしたい」という思い。
その共通意識が今後より強いマーケティングパートナーへ、そしてさらなる機能アップデートへと繋がっていくのではないでしょうか。

※Dockpitには無料版もあります。機能や操作性などぜひ実際に触れてお試しください。




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この記事のライター

女性系メディアの運営に4年携わり、現在は子育てをしながらフリーランスとして活動中。みなさんの”選択肢のひとつ”になるような、役に立つ記事をお届けしたいです。

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