大手調剤薬局でも加速するDX ~ Dockpit新搭載のアプリ分析機能で利用者層を比較調査

大手調剤薬局でも加速するDX ~ Dockpit新搭載のアプリ分析機能で利用者層を比較調査

新型コロナウイルスの影響も加わり、昨今では業界を問わず多くの企業においてDXが進んでいます。これは医療業界も例外ではありません。調剤薬局大手ではアプリでのオンライン相談や服薬指導の他に、お薬手帳のアプリ化などが進んでいます。今回は、2022年5月にDockpitの競合分析メニューに新たに搭載された「アプリ分析機能」を用いて、調剤薬局各社のアプリのユーザー数やユーザー属性などについて調査・分析します。


調剤薬局(保険薬局)とは?

調剤薬局とは、病院や診療所などの医師が発行した「処方せん」の指示を基に、薬剤師が薬を調剤し、患者に薬とその薬の適正使用に関する情報を受け渡す薬局(医療提供施設)のことです。街中で見かけるアイン薬局や日本調剤、クオール薬局などがこれに該当します。

また、ドラッグストア業界でも調剤併設に舵を切っていて、スギ薬局では85%の併設率を誇っており、調剤併設店舗の展開が加速しているようです。

大手薬局チェーン 売上高TOP5

まずは、2021年の調剤薬局の売上高ランキングを見てみましょう。「薬キャリ 職場ナビ」の記事によると、上位5社は以下の通りです。

順位企業名売上高(百万円)
店舗数
1位アインホールディングス
263,095
1,065
2位
日本調剤
244,072
670
3位
クオールホールディングス
148,778
811
4位
メディカルシステムネットワーク
99,214
416
5位
東邦ホールディングス
91,098
777


お薬手帳アプリについて知ろう!

それでは、独自のお薬手帳アプリをリリースしている上位3社について掘り下げてみましょう。

ちなみに、アプリでは冊子タイプのお薬手帳と同様、処方された薬の名前や内容などを管理できるうえ、服薬時間や次回の受診を知らせてくれるアラーム・カレンダー機能などついていたりと、非常にメリットが多いことがわかりました。

また、お薬手帳アプリを活用することでタッチポイントを増加させ、顧客満足度向上や治療効果の最大化を実現することも戦略の1つになっているようです。

アインホールディングス「アインお薬手帳」(以下、アインHD)

日本調剤「お薬手帳プラス」(以下、日本調剤)

クオールホールディングス「処方せん送信&お薬手帳」(以下、クオールHD)

■お薬手帳アプリの首位は日本調剤

各公式アプリの概観から見ていきましょう。

最もユーザー数が多かったのは、売上高第2位の「日本調剤」で、直近2年間で200万人弱のユーザー数となっていました。「アインHD」と比較しても5倍強のユーザー数となっており、差をつけていることがわかりました。

また、各アプリとも月の起動日数は平均で2~3日でした。

各公式アプリの基本指標

各公式アプリの基本指標

期間:2020年5月〜2022年4月
デバイス:スマートフォン

■「アインHD」と「日本調剤」はユーザー数が2倍に

次に、直近2年間のユーザー数推移を見てみましょう。

グラフでは分かりにくいですが、3社とも着実にユーザー数を伸ばしていることがわかりました。特に「アインHD」と「日本調剤」は2年前と比較すると2倍程度まで増加していることから、順調に推移していることがうかがえました。

各公式アプリのユーザー数推移

各公式アプリのユーザー数推移

期間:2020年5月〜2022年4月
デバイス:スマートフォン

インストールユーザー数も見てみたところ、ユーザー数同様に「アインHD」と「日本調剤」が増加傾向にありました。

各公式アプリのインストールユーザー数推移

各公式アプリのインストールユーザー数推移

期間:2020年5月〜2022年4月
デバイス:スマートフォン

■各アプリで主要年代が異なる

では、各アプリのユーザー属性も見てみましょう。

性別で見てみると、「アインHD」と「クオールHD」は若干男性の割合が高く、「日本調剤」はほぼ均等となっていました。

各公式アプリの属性:性別

各公式アプリの属性:性別

期間:2020年5月〜2022年4月
デバイス:スマートフォン

年代別で見てみると、「アインHD」は40代・50代、「日本調剤」は40代~60代、「クオールHD」は30代・40代となっており、各社で主要となる年齢層が異なっていることが特徴的でした。

各公式アプリの属性:年代別

各公式アプリの属性:年代別

期間:2020年5月〜2022年4月
デバイス:スマートフォン

■東は「アインHD」、西は「日本調剤」。そして、関東は「クオールHD」

エリア別で見てみると、「アインHD」は北海道・東北・中部、「日本調剤」は中国・九州・近畿、「クオールHD」は関東にユーザーが多く、エリア特性があることがわかりました。

各公式アプリの属性:エリア別

各公式アプリの属性:エリア別

期間:2020年5月〜2022年4月
デバイス:スマートフォン

検索キーワードからニーズを読み取る

最後に、「お薬手帳」と検索したユーザーのニーズを探るため、検索キーワードも見てみたところ、『アプリ』や全国どこの医療機関でも利用できる無料のお薬手帳アプリ『EPARK』がランクイン。

特に『アプリ』との掛け合わせワードが最も多いことから、お薬手帳アプリへの需要が高いことがうかがえました。

「お薬手帳」の掛け合わせワード

「お薬手帳」の掛け合わせワード
※「お薬手帳」の他に、「おくすり手帳」、「薬手帳」、「くすり手帳」含む

期間:2020年5月〜2022年4月
デバイス:スマートフォン

また、ユーザー属性別マップ(性別×年齢別)から目立つキーワードをピックアップしてみたところ、男性全般はデジタル派、高年層女性はアナログ派、若年層女性はデジタル派とアナログ派の両方に分かれていることが読み取れました。

属性別マップ:性別×年齢

属性別マップ:性別×年齢

期間:2020年5月〜2022年4月
デバイス:スマートフォン

高年層男性

2021、2020、比較 → おすすめのアプリを探している

若年層男性
電子化、電子版、KAKARI → アプリを探している
高年層女性
無印、100均、作り方 → 手帳ケース(又はケースの作り方)を探している
若年層女性
電子、イーパーク、デジタル → アプリを探している
ダイソー、セリア、ケース、かわいい、リラックマ、キャラクター  → 手帳ケースを探している

まとめ

新型コロナウイルス感染拡大により、オンライン相談などのニーズが急速に拡大し医療業界でのDXが加速しました。

今回は、Dockpitの「競合分析」メニューに新しく搭載されたアプリ分析機能を用いて、各アプリのユーザー数やユーザー属性などについて分析しました。また、キーワード分析機能からはユーザーのニーズやユーザー像について迫りました。

目的やターゲットを正しく把握し、よりマッチしたコンテンツ作成などで利用者の心をしっかり掴みユーザー数拡大につなげたり、ターゲットに刺さりやすいキーワード選定や最適な情報を提供することが重要となるでしょう。

分析概要

全国のモニター会員の協力により、インターネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析ツール『Dockpit』を使用し、2020年5月~2022年4月におけるユーザーの行動を分析しました。

▼今回の分析にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、ブラウザ上でキーワード分析やトレンド調査を行えます。Dockpitには無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。

dockpit 無料版の登録はこちら

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