「ZOZOSUIT」の動向と興味関心層を探る

「ZOZOSUIT」の動向と興味関心層を探る

話題の『ZOZOスーツ』に興味を持つのはどんな人?


ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸)は、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、『ZOZOSUIT』(以下、「ZOZOスーツ」と表記)について調査・分析しました。

分析概要

全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、『ZOZOSUIT』が発表された2017年11月から2018年7月のネットユーザーの動向を分析しました。
<分析対象サイト>
・ZOZOスーツ特設ページ:http://zozo.jp/zozosuit/、http://zozo.jp/sp/zozosuit/
・ZOZOスーツアイテムページ:http://zozo.jp/shop/zozo/goods/30242481/
・ZOZOサイト全体:http://zozo.jp/
※ サイト訪問者数はPCおよびスマートフォンのアクセスを集計し、VALUES保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。

考察サマリ

「ZOZOスーツ」の無料配布発表で話題を集める

2017年11月にリリースされた『ZOZOSUIT』はファッションショッピングサイト「ZOZOTOWN(株式会社スタートトゥデイ)」が発表した“着ることで体の寸法を自動採寸してくれるボディスーツ(無料)”。2018年4月にリリースされた後発の新型ZOZOスーツも引き続き話題となっています。
今回はそのZOZOスーツについて、サイト訪問者の動向や、どのようなユーザーの関心を集めているかなどを探っていきます。まず2017年11月に開設された「ZOZOスーツ特設ページ」の訪問者についてみてみると、ZOZOスーツの無料配布を発表した2017年11月がピークとなっており、1ヶ月に約100万人超のユーザーが特設ページを閲覧していました。その後は新型ZOZOスーツ(水玉ボディスーツ方式)切り替え後の2018年4月や直近の7月にも再び訪問者が増加していますが、ZOZO全体の訪問者数推移との相関はみられませんでした。【図1】

「ZOZOサイト特設ページ」への流入は、指名検索が圧倒的に多い

次に、2018年2月~7月の半年間で、それぞれの流入元を比較しました(PCからのアクセスが対象)。「ZOZOサイト全体」では「自然検索」や「お気に入り/履歴」からの流入が約30%となっていましたが、「ZOZOスーツ特設ページ」へは「自然検索」が82.9%で、流入元の大半を占めていました。検索キーワードは「ZOZOSUIT」「ゾゾスーツ」などの指名検索がほとんどで、ZOZOスーツのインパクトと話題性が、消費者の認知につながったことが考えられます。【図2】

また、流入元データを時系列で見ると、ここ半年間で「自然検索」からの流入ユーザー数は増加を続けており、2018年7月に大きく伸びています。【図3】

ZOZOスーツに興味を持つのは男性が多く、年齢は20~30代が中心

続いて、PCサイトの訪問者の性別、年代を見てみました。まず性別では「ZOZOスーツ特設ページ」の訪問者は、「ZOZOサイト全体」と比較して男性が57.6%と半数以上を占めていることがわかりました。【図4】

年代別は「ZOZOスーツ特設ページ」の訪問者は、「ZOZOサイト全体」と比較して20代、30代の若年層の割合が高く、訪問者全体の約6割を占めていました。【図5】

「ZOZOスーツ特設ぺージ」は男性、20~30代からの支持が高いことがうかがえます。

ネット行動でも明らか!ZOZOスーツ関心層は、“ファッション好き”

最後に、PCにて「ZOZOスーツページ」と併用しているサイトを調べ、ターゲット含有率(該当サイトにおけるZOZOスーツ閲覧ユーザーの割合)が多い順にランキングしました。【図6】

※ZOZOスーツページは以下ページの合算
ZOZOスーツ特設ページ:http://zozo.jp/zozosuit/
ZOZOスーツアイテムページ:http://zozo.jp/shop/zozo/goods/30242481/

上位にはファッションのオンラインストアが並び、高級ジュエリーブランドの「Tiffany」も入っています。また、「WWD」「Fashionsnap.com」などファッションニュースメディアも上位にあがっており、ファッションへの興味関心の高さがうかがえます。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


ECサイトにおけるKPI策定のポイント

ECサイトにおけるKPI策定のポイント

ECサイトの売り上げをあげるためには、KGIの設定だけではなく、KPIの策定が重要なポイントになります。そこで、気になるKPIの策定ポイントや、課題の洗い出し・分析についてご紹介します。効果的なマーケティング施策にお悩みの方や、ECサイトの売り上げが伸び悩んでいる方はぜひ参考になさってください。


「ダイエット」検索者は過去2年で減少傾向に? 新型コロナ収束やニーズの多様化が背景か

「ダイエット」検索者は過去2年で減少傾向に? 新型コロナ収束やニーズの多様化が背景か

誰もが一度は考えたことがあるはずのダイエット。特にコロナ禍で外出が制限されていた時期は興味をもつ人が多い状況でした。しかし、最近になって状況は少し変わってきているようです。この記事では、現在もダイエットに関心を持つ人々について分析し、彼らが何に興味を持っているのかを見ていきます。


【調査リリース】4大SNSのヘビーユーザーを比較調査!X利用者はフォロー/シェア等での割引施策参加に積極的、 TikTok利用者は高価でも衝動買いの傾向

【調査リリース】4大SNSのヘビーユーザーを比較調査!X利用者はフォロー/シェア等での割引施策参加に積極的、 TikTok利用者は高価でも衝動買いの傾向

アプローチしたい顧客セグメントに到達するためには、コミュニケーション媒体として適切なSNSを選定し活用することが重要です。数多くの新興SNSも登場する中、どんなユーザーがどのSNSを選び、どのような購買活動をしているのか。今回は4大SNSとも言える、Facebook、Instagram、TikTok、X(旧Twitter)それぞれのヘビーユーザーの属性、購買動機や興味関心などのサイコグラフィック、メディアの利用状況や消費行動などを調査し、ユーザープロファイルを作成しました。


平成女児に人気再燃のセーラームーンとプリキュアはなぜ数十年にわたり愛される? ファン層の特徴から分析!

平成女児に人気再燃のセーラームーンとプリキュアはなぜ数十年にわたり愛される? ファン層の特徴から分析!

30周年を迎えた「美少女戦士セーラームーン」と20周年を迎えた「プリキュア」。この2つの作品名を聞いたことがない方はいないでしょう。セーラームーンは特に女性人気が高く、プリキュアは男女どちらからも愛されているようです。本記事では、この2つの作品のファンについてより深く分析します。また、ファンの特徴から作品が愛される理由を考察します。


ファッション通販サイトのポジショニングを分析! 20代に人気「GRL」を4P分析で紐解く

ファッション通販サイトのポジショニングを分析! 20代に人気「GRL」を4P分析で紐解く

新型コロナウイルスの蔓延を経て、ファッション業界でもオンラインショッピングの利用が急拡大しました。実店舗よりも選択肢が増える状況下で、多くの支持を集めるブランド「GRL(グレイル)」「ユニクロ」「GU」「SHEIN(シーイン)」に注目し、好調の理由を分析します!


最新の投稿


DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

株式会社ecloreは、同社が運営する「ランクエスト」にて、データベース型サイト運営者を対象に、SEOの実施状況やその効果について調査を実施し、結果を公開しました。


SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

Repro株式会社は、Webサイト運営・管理者を対象とした、「Webサイトの表示速度改善についての実態調査」を実施し、結果を公開しました。


感性について ~ マーケティングとハプティクス

感性について ~ マーケティングとハプティクス

人には5感が備わっています。さらに突き詰めれば第6感という感覚も。それら人の持つ感性や感覚を補うべくあらゆる技術も日々進歩していますが、人のそれらの代替となるような技術はまだ未完の途上です。それほどに他に取って代われない私たちの感性・感覚。本稿では、広告・マーケティング業界に40年近く従事し、現在は株式会社創造開発研究所所長、一般社団法人マーケティング共創協会理事・研究フェローを務めている渡部数俊氏が、広告やマーケティングを通して人の感性の深さを説き、ハプティクス(Haptics)を用いて人の感覚の重要性を解説します。


イードとガイエ、リアルとデジタルの融合でアニメファンの推し活を支援する広告パッケージを提供開始

イードとガイエ、リアルとデジタルの融合でアニメファンの推し活を支援する広告パッケージを提供開始

株式会社イードと株式会社ガイエは、全国のファミリーマート、ローソン(※一部店舗を除く)に設置されているマルチコピー機で展開するコンテンツサービス「エンタメプリント」を活用した広告パッケージ「Anime Touch Ad」を共同開発し、販売開始することを発表しました。


ネオマーケティング、ボーダーリンクとの協業で在日外国人リサーチサービスを提供開始

ネオマーケティング、ボーダーリンクとの協業で在日外国人リサーチサービスを提供開始

株式会社ネオマーケティングは、株式会社ボーダーリンクと協業し、在日外国人リサーチサービスを提供開始したことを発表しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ