ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸)は、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、2018年のゴールデンウィーク(以下、GW)期間中に利用されたサイト、スマートフォンアプリについて調査・分析しました。
分析概要
全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、「GW前」、「GW中」、「GW後」の3つに分けてサイト訪問者数、スマートフォンアプリ利用者数を分析。
※「GW前」、「GW中」、「GW後」の各期間は以下の通り、曜日を揃えて設定。
・GW前:2018/4/14(土)~4/22(日)の9日間
・GW中:2018/4/28(土)~5/6(日)の9日間
・GW後:2018/5/12(土)~5/20(日)の9日間
※ サイト訪問者数はPCおよびスマートフォンのアクセスを集計し、VALUES保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。
※アプリユーザー数は、Androidスマートフォンでのインストールおよび起動を集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。
※カテゴリはGoogle Playのアプリカテゴリより取得
※メール、Chrome、YouTube、Googleマップ、Gmail、Google+などプリインストールアプリは除く
考察サマリ
■PCユーザーは、“ECサイト”や“金融系サイト”へのアクセスが急増
2018年のGWは5月1日、2日に休暇を取得すると最大で9連休となりました。GW中に訪問者数が急増しているサイトなど、連休により消費者のネット行動にどのような変化が現れるのか、GWの動向について調査分析をしました。
以下の条件で「GW中に急上昇したサイトランキング」を作成しました。【図1】
条件1:「GW前」から「GW中」で訪問者数が上昇している(GW中/上昇率)
条件2:「GW中」に訪問者数が上昇し、「GW後」に下降している(GW後/下降率)
※条件1の「GW中」上昇率でランキング
※「GW中」の訪問者数10万人以上のサイトを抽出
まず、PCについて見てみると、「GW中」に急上昇した上位3サイトは「サポートプラス(理研ビタミン株式会社)」、「外為オンライン(株式会社外為オンライン)」、「雪印メグミルクダイレクト(雪印メグミルク株式会社)」となりました。その中でも「サポートプラス(理研ビタミン株式会社)」は「GW前」と比較すると7倍以上の訪問者数を獲得していることが分かりました。また、「外為オンライン(株式会社外為オンライン)」などの金融系サイトが4サイトランクインしており「GW中」だけ大量の訪問者数を獲得していることがわかりました。全体的に「GW中」はECサイトや金融系のアクセス数増加がうかがえました。
次に上位5サイトの訪問者の性別を見てみたところ、「Tiful(株式会社EPARKビューティー)」以外は男性の割合が高いことがわかりました。「Tiful(株式会社EPARKビューティー)」は美容室・美容院・ヘアサロンの予約サイトということもあり、他のサイトと比べると女性の支持率が高いようです。【図2】
■スマートフォンユーザーは、“地図・交通”や“旅行・交通”カテゴリへのアクセスが急増
同様に、スマートフォンのランキングをPCと同条件で集計したところ、PCとは異なる傾向となっていることがわかりました。スマートフォンにおいては「Yahoo!道路交通情報(ヤフー株式会社)」や「iHighway(西日本高速道路サービス・ホールディングス株式会社)」などの“地図・交通”や“旅行・交通”カテゴリが多くランクインしていました。これらは「GW中」に急上昇したのち、「GW後」には「GW前」の数値にほぼ戻っていることからも、「GW中」は気軽に検索できるスマートフォンを利用して、目的地までの渋滞情報などを積極的に収集しているユーザーが多いことがうかがえました。【図4】
スマートフォンでも上位5サイトの属性を見てみたところ、性別では“地図・交通”、“旅行・交通”カテゴリに分類されるサイトは女性よりも男性の割合が高いことがうかがえました。【図5】
年代別は、特定保健用食品やサプリメントの通販サイト「雪印メグミルクダイレクト(雪印メグミルク株式会社)」では40代以上が全体の8割程度を占めていることが特徴的でした。【図6】
■アプリユーザーは“ゲーム”カテゴリの利用者が急増
アプリについてもPCと同条件でランキングを作成しました【図7】。その結果、ゲームアプリが上位5位までを占め、「GW中」の訪問者数は「GW前」の約4倍~6倍に跳ね上がっていることがわかりました。また、「GW後」は数値が下がるものの、「GW前」の訪問者数よりは多いことから、継続してファンを獲得していることが見受けられました。「GW中」にユーザーが急増したゲームアプリはPRGや冒険物などストーリー性のあるゲームであり、リピートにつながったと考えられます。
上位5アプリのユーザー属性を見てみたところ、性別は半数以上が男性となっており【図8】、年代も上位5位に大きなばらつきはなく、20代と40代がポリュームゾーンでした【図9】。
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