パナソニック、新生活シーズンに向けた一人暮らしに関する調査を実施 Z世代と30代の家電・家事に対する意識はどう違う?

パナソニック、新生活シーズンに向けた一人暮らしに関する調査を実施 Z世代と30代の家電・家事に対する意識はどう違う?

パナソニック株式会社は、新生活シーズンに向けて、首都圏(1都3県)に住む18歳~35歳の学生・社会人に対し、一人暮らしに関する調査を実施し、結果を公開しました。


世代により家電購入の情報収集媒体に違いあり!Z世代前半はインスタグラムやX、Z世代後半はYouTube、30代は口コミサイト

「家電購入のきっかけになったもの、参考にしたものをすべてお選びください。」という質問には 、回答全体では、「親のアドバイス」(52.7%)が最も多く、次いで「家電量販店の店員のアドバイス」(39.5%)と続く結果に。

初めての一人暮らしのため親が費用を負担する場合や、最終的には店頭でのアドバイスを参考にしていることが影響していると考えられます。

一方で、事前の情報取集と捉えられるSNSなどWEB上の情報については、世代間での違いがみられました。

口コミサイトはどの世代でも高い傾向ですが、30代ではSNSと比較して突出しており、主な情報源になっている様子がうかがえました。Z世代ではSNSを参考にしていることが読み取れ、特にZ世代前半は「インスタグラム」「X(旧Twitter)」(ともに11.8%)、Z世代後半では「YouTube」(12.5%)の回答が多く、世代による特徴がみられました。

家電購入のきっかけ

新生活に向けた家電はとりあえず揃えるのではなく、吟味して購入したい意向

「一人暮らしを始める際に揃えた家電は?」という質問では、回答全体では「冷蔵庫」(81.7%)「洗濯機」(74.0%)「炊飯器」(74.0%)となりました。

世代別に比較すると、冷蔵庫は30代(91%)に対しZ世代後半(76.1%)/前半(75.7%)、洗濯機は30代(82.2%)に対しZ世代後半(71.0%)/前半(66.4%)となりました。以前は、とりあえず揃えなければと考えられていた家電も、今は自分の生活スタイルや欲しいものを見定めてから購入している様子がうかがえます。

さらに、「一人暮らしを始めた際に揃えた家電に納得しているか」を聞いた問いでは、全世代で「とてもそう思う」「おおむねそう思う「そう思う」という回答が多数となり、全体回答でも88.2%という結果になりました。

特に「とてもそう思う」という回答は30代(14.9%)に対し、Z世代後半(21.0%)/前半(27.0%)となっています。SNSやYouTubeで、よりリアルな使用感やビジュアル面でのイメージなど情報収集をして、吟味をして購入した結果が反映されているのではないかと考えられます。

一人暮らしを始める際に揃えた家電

一人暮らしを始めた際に揃えた家電に納得しているか

「より安く」「長く使える」ものが欲しい。Z世代後半はコスパ意識が高い

「一人暮らしを始める前の家電購入時に考えたこと」を聞いた問いでは、回答全体を見ると、「より安いものが欲しい」(43.8%)「長く使えるものが良い」(39.4%)と普遍的な需要が見て取れますが、Z世代と30代では重要視していることに若干違いがあることが分かりました。

Z世代前半では「家事にこだわりたい」という回答が他世代に比べ突出していました。また「高価でも自分に必要だと思えば取り入れたい」という回答はZ世代前半が最も高く(23.7%)次いでZ世代後半(18.8%)、30代(17.8%)と差がありました。

Z世代後半では、「より安いものが欲しい」(44.9%)、「長く使えるものが欲しい」(37.5%)の回答が多くコスパ意識の高さが感じられました。さらに「家事に時間を取られたくない」(25.6%)という回答は他の世代は約40%となっているのに比べとても低くなっており、これも特徴的な結果となりました。

一人暮らしを始める前の家電購入時に考えたこと

Z世代は家事に前向き!年齢が増すごとに家事への意識は低くなる傾向

「掃除・洗濯・料理など基本的な家事について、自分の気持ちに近いもの」を選ぶ問いでは、Z世代前半は「すべて自分で行わなければ」(33.5%)「家事を丁寧に行うことも自分の楽しみだ」(31.1%)と答え、Z世代後半もこの2つの回答は、ともに28.8%となりました。約3人に1人が家事を前向きにとらえている様子が分かります。

Z世代後半の最も多い回答は「家事はたまにするくらいでよい」(28.9%)となり、30代でもこの回答が最も多く35.3%となっています。
一人暮らしでの家事は、基本的にはすべて自分で対応しなければと思いながらも、学生から社会人になり、さらに仕事が忙しくなったりすると、休日にまとめて行うなどバランスをとって生活している様子がうかがえる結果となりました。

掃除・洗濯・料理など基本的な家事について、自分の気持ちに近いもの

一人暮らしの不安やお困りごと、Z世代後半が他の世代と比べ不満が少ない傾向

「一人暮らしでの不安や不満、お困りごとを感じる場面」を聞いた問いでは、Z世代後半の回答の特徴は「不安や不満、困っていることはない」という回答が他世代より約9ポイント高い、29.8%となりました。

前問からも、Z世代は必要な情報の収集を積極的に行っており、こだわりを持って、しっかり吟味した上で家電を購入しているため、あまり不満がないのではないかという傾向がうかがえます。

全世代では掃除のポイントが高くなっています。また、料理についてはZ世代前半で高いポイントとなっており、初めての一人暮らしにより、自炊に関する困りごとに直面していることが推察されます。

一人暮らしでの不安や不満、お困りごとを感じる場面

女性は「カメラ付きインターホン」があると安心!「宅配ボックス」も備わってほしい設備のひとつに

「一人暮らしで備わってほしい設備」を聞いた問いでは、「エアコン」が最多となったものの、女性回答では「カメラ付きインターホン」が21.0%と次いで多い回答となりました。

前問からも女性は防犯面での不安を感じていることが明らかになっています。さらに、「宅配ボックス」も男女ともに15%前後の回答を得ており、需要の高まりが感じられます。

一人暮らしで備わってほしい設備

一人暮らしを始めて以降、特にZ世代後半は丁寧な暮らし志向が強く、始める前とその思いは変わらない

「大切にしたいと考えていたこと」について、一人暮らしを開始する前と、一人暮らし以降での気持ちの変化についても調査をしています。(下グラフ左)

まず、一人暮らし以前について、Z世代前半では「家事をきちんとしたい」が他世代に比べ多く、Z世代後半は「丁寧な暮らしをしたい」が他世代より多くなっています。「家事は効率的にこなしたい」は他世代に比べ少なくなっています。30代では「家事は効率的にこなしたい」「無駄なものは置きたくない」という2つの回答が圧倒的に多くなっており、「家事はきちんとこなしたい」や「丁寧な暮らしをしたい」は他世代に比べ少なくなりました。

さらに、「一人暮らし以降その気持ちに変化があったか」を聞いた問い(下グラフ右)では、一人暮らし開始前と開始以降、全世代を通して、「家事は効率的にこなしたい」という気持ち、さらに、Z世代後半に着目すると、「丁寧な暮らしをしたい」(21.7%→21.2%)と、一人暮らし開始以降もその思いは変化せず、大切にしたいという思いがあることが分かりました。

大切にしたいと考えていたこと

家事の家電活用で生まれた時間には、Z世代は「動画視聴」「SNS」に没頭!

「家電を活用することで生まれる時間ではどんなことをしたいか」を聞いた問いでは、「趣味」や「動画視聴」が全世代を通して多くなりました。

Z世代前半では「SNS」(28.0%)、Z世代後半は「動画視聴」(44.9%)、30代「テレビ視聴」(35.8%)が、その他世代と比較したときに大きく差をつけており、世代の特徴的な過ごし方といえるのではないでしょうか。

家電を活用することで生まれる時間ではどんなことをしたいか

サブスクであったらよいのは、美容家電や季節で使う家電!テレビ、カメラ、浄水器も!?

「サブスクであったらよいと思う家電」を聞いた問いでは、全世代通して「美容家電」「空気清浄機」や「加湿器」が挙げられました。Z世代前半では「テレビ」や「アイロン」「カメラ」といった回答も見られました。30代では、美容家電に次いで「浄水器」という回答が多くなりました。

自己投資商品(美容家電・カメラ)や、生活環境を整える商品(空気清浄機・加湿器・浄水器)に需要がうかがえる結果となりました。

サブスクであったらよいと思う家電

調査概要

・調査対象:21歳~35歳、男女、一人暮らし経験者 計600人
・調査期間:2024年1月
・調査方法:インターネット調査
・回答数:首都圏(1都3県)に住む18歳~35歳の学生・社会人、577名

出典元:パナソニック株式会社

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000872.000024101.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

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