ニーズはパーソナル?24時間?「フィットネスクラブ」「スポーツジム」検索トレンド

ニーズはパーソナル?24時間?「フィットネスクラブ」「スポーツジム」検索トレンド

近年ますます健康志向が高まり、24時間営業のフィットネスやパーソナルジムをよく見かけるようになりました。そこで今回は、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「eMark+」を使用し、「フィットネスクラブ」「スポーツジム」関連ワードの検索トレンドを調べました。ユーザー属性による興味関心の違いや人気の施設などを考察します。


「ダイエット」から「トレーニング」へ、「安い」から「パーソナル」へ

まず、直近1年間の「フィットネスクラブ」「スポーツジム」関連ワードの検索トレンドを探ります。

以下の図のように、施設名の検索は「ゴールドジム」「エニタイムフィットネス」が人気、また、「24時間」を含む検索をしたユーザーが増加、前年同時期10位から6位にランクアップしました。

さらに、「パーソナルジム」も13位から9位にランクアップしています。

傾向として、「ダイエット」から「トレーニング」へ、「安い」から「パーソナル」へと、フィットネス・ジム検索ユーザーの関心が変化していることがわかります。

「フィットネス」「フィットネスクラブ」「ジム」「スポーツジム」を含む検索キーワードランキング

「フィットネス」「フィットネスクラブ」「ジム」「スポーツジム」を含む検索キーワードランキング

集計期間:2018年10月〜2019年9月/2017年10月〜2018年9月
デバイス:PC
※ユーザー数はVALUES保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測
※ジム、フィットネスに関連しないキーワードを除外して20位までをランキング

若年女性は「パーソナルジム」、世代性別問わず「24時間」にニーズあり

次に、「フィットネスクラブ」「スポーツジム」を検索したユーザー属性の特徴を、eMark+の指定キーワードランキングの属性別マップで確認します。縦軸に年齢、横軸に性別を設定しました。
※「ジム」関連ワードとして、スポーツジム、フィットネスクラブに無関係のワードが含まれます(例:ジムニー、ポケモンGOなど)。

若年層の女性の検索ワードに「パーソナルジム」「パーソナル」が入り、少し上の年代になると「口コミ」「評判」が入りました。「24時間」や「おすすめ」と言ったワードは属性に関係なく検索されているようです。

「フィットネス」「フィットネスクラブ」「ジム」「スポーツジム」の検索ユーザー属性マップ

「フィットネス」「フィットネスクラブ」「ジム」「スポーツジム」の検索ユーザー属性マップ

集計期間:2018年10月〜2019年9月
デバイス:PC
※「フィットネス」「フィットネスクラブ」「ジム」「スポーツジム」の検索結果より1位~100位をマッピング

検索ユーザーが増えるのは、正月、ゴールデンウィーク、夏休み

「フィットネスクラブ」「スポーツジム」の月別検索ユーザー数の推移は以下のグラフの通り。1月(正月)、5月(ゴールデンウィーク)、8月(夏休み)、10月にユーザー数が増えています。

施設によっても異なりますが、多くのフィットネスクラブ、スポーツジムでは、新年度、夏休み、そしてスポーツの秋に合わせて入会キャンペーンを実施することが多く、ユーザー数推移と相関しているのかもしれません。

「フィットネス」「フィットネスクラブ」「ジム」「スポーツジム」の検索ユーザー数推移

「フィットネス」「フィットネスクラブ」「ジム」「スポーツジム」の検索ユーザー数推移

集計期間:2018年10月〜2019年9月
デバイス:PC
※ユーザー数はVALUES保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測

流入先1位は「エニタイムフィットネス」2位は「ゴールドジム」

続いて、キーワード検索後の流入先LPについてまとめます。流入先の1位は「エニタイムフィットネス」2位は「ゴールドジム」でした。いずれも店舗数を伸ばしている大手トレーニングジムで、24時間または24時まで営業しているのが特徴です。マシンを使って自分のペースでトレーニングできるジムが昨今のトレンドということでしょうか。

また、実際のユーザーからの評判が気になるのか、クチコミサイトもよく見られていることもわかります。

「フィットネス」「フィットネスクラブ」「ジム」「スポーツジム」の検索ユーザーの流入先LP

「フィットネス」「フィットネスクラブ」「ジム」「スポーツジム」の検索ユーザーの流入先LP

集計期間:2018年10月〜2019年9月
デバイス:PC
※ユーザー数はVALUES保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測
※ジム、フィットネスに関連しないキーワードを除外して15位までをランキング

まとめ

近年の健康ブーム、注目はダイエットよりトレーニング傾向がみられ、若年層の女性にはパーソナルトレーニング、パーソナルジムのニーズが高く、施設では「エニタイムフィットネス」と「ゴールドジム」が2強という結果でした。

本記事ではeMark+を用いて調査を行いましたが、eMark+の機能がパワーアップした新ツール「Dockpit(ドックピット)」が2020年10月にリリースされました。調べたいWebサイトやアプリを入力するだけで、アクセス数やユーザー属性を簡単に把握することができます。無料版もありますので、ぜひ使ってみてください。



dockpit 無料版の登録はこちら


関連記事

日本上陸から丸3年、DAZN(ダゾーン)のユーザー数は? スポーツ動画配信サービスを調査しました

https://manamina.valuesccg.com/articles/722

国内外のスポーツを配信しているDAZN(ダゾーン)が、日本に上陸してから丸3年。現在のユーザー数はどのように推移しているのでしょうか。同じくスポーツ動画配信を行うスカパーやWOWOWとのユーザー層の違い、3サービスの特徴をまとめてみました。

大阪府の健康活動記録アプリ「アスマイル」がユーザーを集める。12月急上昇アプリランキング

https://manamina.valuesccg.com/articles/754

2019年12月にアクティブユーザー数を伸ばしたアプリは? 市場分析ツール「eMark+(イーマークプラス)」を使うと、どんな人がどんなアプリを使っているのか、主にユーザー数の推移といった切り口から調べることができます。今回はeMark+を使ってアクティブユーザー数の前月比が急上昇したアプリをチェック。12月のトレンドを調査しました。

​​

メールマガジン登録

最新調査やマーケティングに役立つ
トレンド情報をお届けします

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


【ユーザー徹底検証】サプリメント利用調査(2025年1月最新版)

【ユーザー徹底検証】サプリメント利用調査(2025年1月最新版)

ドラッグストア、コンビニ、ECと手軽に手にすることのできるサプリメント。実際にはどれくらいのユーザーが利用しているのでしょう。そして、その目的や購入の決め手となることは?本レポートでは、サプリメントの摂取層を対象に調査を行い、どのような商品が選ばれ、どのように利用されているのか、その購買行動や利用実態を具体的に把握、検証しました。※本レポートは無料でダウンロードできます。


「未病」と「予防」におけるCEP(カテゴリーエントリーポイント)とは

「未病」と「予防」におけるCEP(カテゴリーエントリーポイント)とは

生活者が「予防」に取り組みはじめる“きっかけ”=CEP(※)とはどのようなものでしょうか?少し不調が出始めていたり健康診断の結果が悪かったりして「予防に取り組まなきゃ」と思っていても、なかなか行動に移せないこともあるでしょう。そんな「未病」の状態に着目して、ヴァリューズの持つWeb行動ログデータの分析から、実際に予防に取り組み始めた生活者の文脈と、ヘルスケア業界における課題を考察しました。 ※CEP(カテゴリーエントリーポイント)とは、「ある商品を購買または利用する際に、それを検討するきっかけとなる状況」のことを指します。


話題の「リカバリーウェア」のターゲット層は?人気の4ブランドをデータから比較

話題の「リカバリーウェア」のターゲット層は?人気の4ブランドをデータから比較

日々の疲れを癒し健康的な生活へと回復させるためのサポートとして、医薬品やサプリ、健康食品など、巷にはさまざまな情報が溢れています。中でも最近よく見聞きするのが「リカバリーウェア」。着るだけで疲労感などが軽減されると謳う救世主的な商品ですが、一体どのような物で、どのような人たちの関心を掴んでいるのか、データを用いて検証します。


「ダイエット」検索者は過去2年で減少傾向に? 新型コロナ収束やニーズの多様化が背景か

「ダイエット」検索者は過去2年で減少傾向に? 新型コロナ収束やニーズの多様化が背景か

誰もが一度は考えたことがあるはずのダイエット。特にコロナ禍で外出が制限されていた時期は興味をもつ人が多い状況でした。しかし、最近になって状況は少し変わってきているようです。この記事では、現在もダイエットに関心を持つ人々について分析し、彼らが何に興味を持っているのかを見ていきます。


Interest in smartwatches | Are people considering smartwatches for health management purposes?

Interest in smartwatches | Are people considering smartwatches for health management purposes?

The pandemic pushed digitization, advancing e-payments and smartification in healthcare. At the start of the fiscal year in Japan (April/May), many consider wearable devices for their new start. We’ll look at buying patterns for smart watches, bands, rings, etc. based on data for search behavior and website visits.


最新の投稿


AIエージェントの認知は約5割!「ルーティン業務の自動化」「レポート・文書の自動作成」などに期待【ディープコア調査】

AIエージェントの認知は約5割!「ルーティン業務の自動化」「レポート・文書の自動作成」などに期待【ディープコア調査】

株式会社ディープコアは、20〜50代のビジネスパーソンを対象に、単なる応答型AIを超え、タスクの計画、実行、結果の評価を自律的に行う能力を備えた、特定のタスクをこなすことに特化したシステム・プログラムである「AIエージェント」についての調査を実施し、結果を公開しました。


【2025年2月24日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

【2025年2月24日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

編集部がピックアップしたマーケティングセミナー・勉強会・イベントを一覧化してお届けします。


博報堂、生成AIで顧客の声(VoC)を可視化・分析する「DATA GEAR Voice Analysis」を提供開始

博報堂、生成AIで顧客の声(VoC)を可視化・分析する「DATA GEAR Voice Analysis」を提供開始

株式会社博報堂は、生成AIを活用して顧客の声(VoC:Voice of Customer)を可視化・分析するコンサルティングサービス「DATA GEAR Voice Analysis」の提供を開始したことを発表しました。


"ABM"を認知・実践しているBtoB企業は約7割!うち約8割が成果を実感【IDEATECH調査】

"ABM"を認知・実践しているBtoB企業は約7割!うち約8割が成果を実感【IDEATECH調査】

株式会社IDEATECHは、BtoB企業のマーケティング担当者を対象に、BtoB企業のABM(アカウントベースドマーケティング)に関する実態調査を実施し、結果を公開しました。


博報堂、生成AIでリアル販売員の個性を反映した接客・対話を支援するサービスプロトタイプ「バーチャル販売員」を開発

博報堂、生成AIでリアル販売員の個性を反映した接客・対話を支援するサービスプロトタイプ「バーチャル販売員」を開発

株式会社博報堂は、生成AIを接客・対話など生活者との「コミュニケーション」のために活用し、よりよい顧客体験を実現するためのサービスプロトタイプ「バーチャル販売員」を開発したことを発表しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ