コロナ禍でTwitter・インスタなど、SNSユーザーの変化は? |2020年5月のアクティブ率・デモグラ調査最新版

コロナ禍でTwitter・インスタなど、SNSユーザーの変化は? |2020年5月のアクティブ率・デモグラ調査最新版

コロナ禍での「外出自粛」「巣ごもり」「おうち時間」といった生活の中、時間を持て余した人、リモートワークによって通勤時間が減りスマートフォンを扱う時間が減った人など、SNSに費やす時間は一体どう変わったのでしょうか。「eMark+」を用いて、4つのSNS(LINE、Twitter、Facebook、Instagram)のユーザー数の変化とアプリのアクティブ率、2020年5月時点最新のアプリユーザーのデモグラフィックについて調査しました。


1年でユーザーが最も伸びているのはインスタグラムで前年比121%と増加

2019年6月から2020年5月までの4つのSNS(LINE、Twitter、Facebook、Instagram)について、アプリのユーザー数の変化を見てみました。

ユーザー数の順位としてはLINEが首位独走となっています。他、2019年7月にInstagramがFacebookを超えています。

一方、ユーザー増加率を見ると、Instagramは直近1年で前年比121%と最も数を伸ばしており、、次いでTwitterは115%、LINEは106%の右肩上がりとなる反面、Facebookはほぼ横ばいの結果となっています。

図:4SNSのアプリUU数推移

図:4SNSのアプリUU数推移

期間:2019年6月〜2020年5月
デバイス:スマートフォン

参考までにアプリのアクティブ率も見てみると、若干ではありますが、2019年6月時点より2020年5月の方が全体的にアクティブ率が上昇しています。特に2020年2月からのTwitterやInstagramでの上昇傾向は、少なからずコロナ禍での生活様式の変化が関係しているのではないかと推測します。

図:4SNSのアプリアクティブ率推移

図:4SNSのアプリアクティブ率推移

期間:2019年6月〜2020年5月
デバイス:スマートフォン

4つのSNSアプリにおける2020年5月最新のデモグラフィックを調査

それでは、2020年5月時点の最新のユーザー属性を細かく見てみましょう。どのようなユーザー像が見えてくるでしょうか。(※モニターパネルは全国の20代以上の男女)

Instagramは女性の利用率が高め

性別で見て顕著なのはInstagramの女性利用が58.1%となっている点。
他SNSはほぼ同数ですが、Twitter、Facebookに関しては男性の利用率の方が高いという結果となっています。

図:4SNSの性別グラフ

図:4SNSの性別グラフ

デバイス:スマートフォン

20代のTwitter利用率が最も目立つ結果に。LINEは幅広い年代をカバー

年代別にそれぞれのSNS利用者をみると、TwitterとInstagramの20代利用率の高さが特徴的と言えそうです。
LINEやFacebookは50代以上の割合も高く、特にLINEでは60代以上が約17%出現しています。

図:4SNSの年代別グラフ

図:4SNSの年代別グラフ

デバイス:スマートフォン

Twitter利用が比較的多い関東地方

地域別に見てみると極端な差異はないものの、若干ですが関東地方でのTwitter利用が多く見受けられます。

図:4SNSの地域別グラフ

図:4SNSの地域別グラフ

デバイス:スマートフォン

未既婚別では全SNS共に既婚者の利用率が高め

20代で利用度が高く現れていたTwitterは未婚・既婚共にほぼ半数ですが、他、殆どのSNSの利用者が既婚者の利用が多く現れました。

図:4SNSの未既婚別グラフ

図:4SNSの未既婚別グラフ

デバイス:スマートフォン

子供有無別では4つのSNSそれぞれを二分する結果に

Twitterを56.3%、Instagramを51.4%と利用しているのは子供無世帯。一方でLINEを54.4%、Facebookを53.6%と利用しているのが子供有世帯と分かれました。
Twitterの支持率が20代や未婚者に多かったことが反映されていると推測もされます。

図:4SNSの子供有無別グラフ

図:4SNSの子供有無別グラフ

デバイス:スマートフォン

4つのSNSアプリの最新併用状況を調査

一口にSNSと言ってもそれぞれの特徴は違います。はたしてどのようにこれら4つのSNSアプリを使い分けているのか、同じく2020年5月時点の併用状況を調査してみましょう。

1つのSNSアプリだけを利用しているユーザーが28.5%と首位。反して、4つのSNSアプリを全て利用しているユーザーは20%。総じてみると、いくつかのSNSを併用している様子がうかがえます。

図:4SNSアプリ併用状況グラフ

図:4SNSアプリ併用状況グラフ

デバイス:スマートフォン

続いて、各SNSアプリ毎に併用状況を見てみます。

LINE利用ユーザーは27.5%が他SNS併用なしとの結果に

4つのSNSの中で一番併用率が低かったLINE。LINEのみの利用者が27.5%となっている中でも、併用状況をみるとTwitterの利用が51.7%と最多の併用率となっています。

図:4SNSアプリ併用状況グラフ(LINEより)

図:4SNSアプリ併用状況グラフ(LINEより)

デバイス:スマートフォン

Twitter利用ユーザーはLINE、Instagram併用が多い

LINEの併用率が96%と最も多く、次いでは65%の利用者がInstagramを利用。Twitter利用者の多くは3つのSNSを活用していると推測できます。

図:4SNSアプリ併用状況グラフ(Twitterより)

図:4SNSアプリ併用状況グラフ(Twitterより)

デバイス:スマートフォン

Facebook利用ユーザーは4つのSNSを使いこなしている?

LINE併用が多いのは前述のTwitter利用者と同様。
特徴的なのは「併用なし」が最少の1.4%。それを示すかのようにTwitter併用が65.7%、Instagram併用は68.3%と高数値となっています。
4つのSNSの特徴を活かして、フルに活用していると考えられます。

図:4SNSアプリ併用状況グラフ(Facebookより)

図:4SNSアプリ併用状況グラフ(Facebookより)

デバイス:スマートフォン

Instagram利用ユーザーは4つのSNSの中でも比較的Facebookを併用

InstagramもLINE併用は必至のよう。次いではTwitterの70.2%ですが、一つ特徴的なのは、他のSNSに比べて、Facebook併用率が56.2%と比較的高め
どのように使い分けているのか興味深いところです。

図:4SNSアプリ併用状況グラフ(Instagramより)

図:4SNSアプリ併用状況グラフ(Instagramより)

デバイス:スマートフォン

まとめ

今回の調査では、コロナ禍でも、SNSユーザー数・アプリアクティブ率共に上昇傾向にあったことが分かりました。
最新デモグラフィック調査では、年代性別等問わず幅広い人々がSNSを利用しており、またそれらの利用は1種類のSNSだけでなく複数のSNSを併用しているという実態も推測できました。

コロナ以前とコロナ以後。
「外出自粛」などを経て「withコロナ」といった生活様式の変化がありつつも、依然として多くのSNSでやりとりされる膨大な「情報」と「繋がり」。今後の動向にも引き続き注目です。

本記事ではeMark+を用いて調査を行いましたが、eMark+の機能がパワーアップした新ツール「Dockpit(ドックピット)」が2020年10月にリリースされました。ぜひ無料版に登録して、実際にDockpitを体験してみてください。

dockpit 無料版の登録はこちら

調査概要

全国のモニター会員(20代以上)の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「eMark+」を使用し、2019年6月~2020年5月におけるユーザーの行動を分析しました。
※アプリのユーザー数はスマートフォンからのアクセスを集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。

関連記事

コロナ禍で起きた消費者行動変化を緊急調査 Webやアプリの行動ログから見えてきた実態とは

https://manamina.valuesccg.com/articles/823

新型コロナウイルスの感染拡大により、外出自粛やテレワークなど、人々のライフスタイルが大きく様変わりする中、消費者の行動や意識にはどのような変化が起きているのでしょうか。「巣ごもり消費」や「ネット行動の活発化」など、Webやアプリの行動ログから、日別の推移、商品ジャンルの閲覧伸び率などを通じて、変化の実態を緊急調査しました。

コロナ禍で集客に成功した5サービスの共通点とは? 食や通信、栄養ドリンクから手作りマスクまで

https://manamina.valuesccg.com/articles/901

新型コロナで社会が大きく変貌を遂げた2020年春。この期間にプロモーション施策で集客に成功したサービスとは?コロナ禍で話題になった5つのサービスをピックアップし、市場分析ツール「<a href="https://www.valuesccg.com/service/emarkplus/" target="_blank">eMark+(イーマークプラス)</a>」を使ってユーザー数の推移を調査。それぞれの成功要因となったプロモーション施策を分析します。

「在宅時間増加による動画配信アプリ利用者の増加~コロナの影響はあるのか!?」レポート

https://manamina.valuesccg.com/articles/937

緊急事態宣言は解除されたものの依然として在宅志向は変わらず、長時間自宅で過ごす人が多いようです。そんな在宅時間の増加とともに伸びているのが「動画視聴時間」です。新型コロナウイルスの蔓延により、Amazonプライム・ビデオ、TVer、GYAO!、Netflixなど動画配信アプリへどのような影響があったのでしょうか。eMark+を用いて調査してみました。(ページ数|8p)

​​

メールマガジン登録

最新調査やマーケティングに役立つ
トレンド情報をお届けします

この記事のライター

マナミナ 編集部 編集兼ライター。
金融・通信・メディア業界を経て現職。
趣味は食と旅行。

関連する投稿


新時代のフランス発SNS「BeReal(ビーリアル)」MAUは過去1年で4倍に。広告にも期待感高まる

新時代のフランス発SNS「BeReal(ビーリアル)」MAUは過去1年で4倍に。広告にも期待感高まる

リリースされてから、Z世代を中心に強い支持を集めている「BeReal(ビーリアル)」。2023年初頭から人気を集め始めていますが、いまだにその人気は衰えていません。2024年7月には、日本で広告事業を本格化しはじめたことが大きな話題になりました。今回は、BeRealの最新動向をデータを用いて分析するとともに、広告ビジネスの可能性を調査していきます。


国内外で受賞!味の素冷凍食品「冷凍餃子フライパンチャレンジ」における生活者との共創ポイント

国内外で受賞!味の素冷凍食品「冷凍餃子フライパンチャレンジ」における生活者との共創ポイント

味の素冷凍食品株式会社の「冷凍餃子フライパンチャレンジ」プロジェクトが、日本マーケティング大賞 奨励賞の他、世界有数のPRアワードである「PR Awards Asia-Pacific 2024」で3部門のゴールドを受賞しました。「冷凍ギョーザがフライパンに張り付いた」という一件のSNS投稿からはじまったという、このプロジェクト。立ち上げの背景や、取り組むうえで大事にされていたことを、同社 戦略コミュニケーション部 PRグループ長の勝村敬太氏に伺いました。


「デジタル・トレンド白書2024 – Z世代トレンド・SNS動向編」をデータ分析のヴァリューズが公開

「デジタル・トレンド白書2024 – Z世代トレンド・SNS動向編」をデータ分析のヴァリューズが公開

ヴァリューズは、国内最大規模の消費者Web行動ログパネルを保有し、データマーケティング・メディア「マナミナ」にて消費トレンドの自主調査を発信してきました。その中から注目領域の調査・コラムをピックアップし、白書として収録。2021年の発行から4回目を迎える「デジタル・トレンド白書2024」は、Z世代トレンド・SNS動向編、ライフスタイル・消費トレンド編の2部構成になっています。(「Z世代トレンド・SNS動向編」ページ数|140P)


【調査リリース】4大SNSのヘビーユーザーを比較調査!X利用者はフォロー/シェア等での割引施策参加に積極的、 TikTok利用者は高価でも衝動買いの傾向

【調査リリース】4大SNSのヘビーユーザーを比較調査!X利用者はフォロー/シェア等での割引施策参加に積極的、 TikTok利用者は高価でも衝動買いの傾向

アプローチしたい顧客セグメントに到達するためには、コミュニケーション媒体として適切なSNSを選定し活用することが重要です。数多くの新興SNSも登場する中、どんなユーザーがどのSNSを選び、どのような購買活動をしているのか。今回は4大SNSとも言える、Facebook、Instagram、TikTok、X(旧Twitter)それぞれのヘビーユーザーの属性、購買動機や興味関心などのサイコグラフィック、メディアの利用状況や消費行動などを調査し、ユーザープロファイルを作成しました。


Social media usage among seniors! Mainly YouTube, with significant growth in TikTok usage

Social media usage among seniors! Mainly YouTube, with significant growth in TikTok usage

There’s often a lot of focus on social media use among young people. But we also want to look at trends among “digital seniors.” We will investigate seniors’ usage of Facebook, Instagram, X (formerly Twitter), YouTube, and TikTok, analyzing usage characteristics and comparing them to usage among those in their 20s.


最新の投稿


博報堂研究デザインセンター、生活者発想技研からメタバース生活者たちと共にメタバースの未来を考える 「メタバース生活者ラボ™」を設立

博報堂研究デザインセンター、生活者発想技研からメタバース生活者たちと共にメタバースの未来を考える 「メタバース生活者ラボ™」を設立

株式会社博報堂は、メタバース空間における新しい生活者価値の創出と、イノベーションを生み出すことを目指し、研究員全員がメタバース生活者当事者によって構成されたコミュニティ型プロジェクト「メタバース生活者ラボ™」を設立したことを発表しました。


【2024年12月2日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

【2024年12月2日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

編集部がピックアップしたマーケティングセミナー・勉強会・イベントを一覧化してお届けします。


SEOの失敗から学んだ教訓、「技術的な最適化の重要性」「キーワード選定の重要性」「コンテンツの質が検索順位に与える影響」が上位に【eclore調査】

SEOの失敗から学んだ教訓、「技術的な最適化の重要性」「キーワード選定の重要性」「コンテンツの質が検索順位に与える影響」が上位に【eclore調査】

株式会社ecloreは同社が運営する「ランクエスト」にて、SEO対策で実際に失敗を経験した担当者に対し、その原因や対策についてアンケートを実施し、結果を公開しました。


ゴンドラ、CXデザイン・カスタマーサクセスの最新トレンドと顧客エンゲージメントに関する調査結果を発表

ゴンドラ、CXデザイン・カスタマーサクセスの最新トレンドと顧客エンゲージメントに関する調査結果を発表

株式会社ゴンドラは、カスタマーサクセス、CRM、CXデザイン業務経験者を対象に、顧客エンゲージメントに関するアンケート調査を実施しました。


SEOにおける動画コンテンツの活用目的は検索順位・ブランド認知度向上!約8割がSEO効果を実感している結果に【eclore調査】

SEOにおける動画コンテンツの活用目的は検索順位・ブランド認知度向上!約8割がSEO効果を実感している結果に【eclore調査】

株式会社ecloreは同社が提供する「ランクエスト」にて、動画コンテンツ活用者を対象に、SEO対策としての動画の有効性について調査を実施し、結果を公開しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ