【急上昇サイト】ヤクルトのオウンドメディアや冷凍食品サイトが集客に成功した理由|2022年5月

【急上昇サイト】ヤクルトのオウンドメディアや冷凍食品サイトが集客に成功した理由|2022年5月

2022年5月にユーザー数を伸ばしたWebサイトは? SaaS型のWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を使うと、どんな人がどんなWebサイトを見ているのか、いろいろな切り口で簡単に調べることができます。訪問ユーザー数の前月比が急上昇したWebサイトを調査しました。


2022年5月の急上昇サイトは?

こんにちは、マナミナ編集部です。まず早速、2022年5月に訪問ユーザー数が急上昇したサイトランキングを見てみましょう。なお分析には、毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えるヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を用いています。

2022年5月の前月比急上昇サイトランキング(対象はPC&スマートフォン、「Dockpit」トレンド分析より)

2022年5月の前月比急上昇サイトランキング(対象はPC&スマートフォン、「Dockpit」トレンド分析より)

5月は話題のヤクルト1000関連サイトがランクイン!

それでは、1位〜30位にランクインしたなかで、トレンドとして注目のサイトをいくつかご紹介します。

4位:YakultBASE(ヤクルトベース)

出典:www.yakult-base.jp

4位にランクインしたのは、ヤクルトのオウンドメディア「YakultBASE」でした。消費者に向けて、ヤクルトの様々な情報を発信しています。

ヤクルトと言えば、最近”ヤクルト1000”が大注目され、マナミナでもトレンド調査を行っています。

【関連】ヤクルト1000……なぜここまで大バズり?検索ワードから見えた「SNS投稿したくなるきっかけ」

https://manamina.valuesccg.com/articles/1801

食品業界のマーケターや、トレンドに敏感なマーケター層に向けて、食品のトレンドを分析します。今回のテーマは「ヤクルト1000」。とにかく様々な場所でよく耳にする「ヤクルト1000」ですが、なぜここまで流行っているのでしょうか?そこで今回は「ヤクルト1000」検索者のデータからそのブームのきっかけと理由を分析します。

“ヤクルト1000”の情報はヤクルトコーポレートサイト内に掲載されています。なぜ5月に「YakultBASE」が急上昇したのか、Dockpitで調べてみましょう。

2022年3月~2022年5月 YakultBASE集客構造 (Dockpit競合分析より)

「YakultBASE」集客構造 (Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年3月~2022年5月 、デバイス:PC&スマートフォン)

何をきっかけにサイトを訪れたのか集客構造を調べてみると、ノーリファラー以外では外部サイト・ソーシャル・メール経由のサイト訪問者が多いと分かりました。

次に、サイトに訪れたユーザーのランディングページランキングを確認してみましょう。

2022年3月~2022年5月 YakultBASEランディングページ(Dockpit競合分析より)

「YakultBASE」ランディングページランキング(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年3月~2022年5月 、デバイス:PC&スマートフォン)

3位以外の1位から6位まで、5月1日から始まった“ヤクルト400W”と“ヤクルト1000”動画視聴キャンペーンがランクインしていました。このキャンペーンは、商品の購入有無にかかわらず、動画視聴した方が応募対象となるもの。商品に興味のある多くの方がキャンペーンに触れ、5月にサイトが急上昇したことがうかがえます。

5位:VEJRHØJ(ヴェアホイ) | 木製腕時計

出典:https://vejrhoj.jp/

5位は、天然素材を使用したデンマークの人気ブランド「VEJRHØJ(ヴェアホイ)」でした。2013年にデンマーク・コペンハーゲンにて設立された時計ブランドで、2017年に日本で実施したクラウドファンディングで成功を収め、2020年から本格的に日本へ進出しています。VEJRHØJは、木の温もりを感じられる木製時計が特徴のブランドです。

5月のサイト訪問者数は約26万人という同サイト。なぜ今年5月に急上昇したのか、その要因を調べてみます。

2022年3月~2022年5月 VEJRHØJ集客構造(Dockpit競合分析より)

「VEJRHØJ」集客構造 (Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年3月~2022年5月 、デバイス:PC&スマートフォン)

集客構造を見てみると、ノーリファラーが約60%を占め、次にメールからの流入が多く見受けられました。メールによる集客施策が効果を上げていることがうかがえます。

サイトには商品の使用感や購入目的・満足度が分かるカスタマーレビューが豊富に掲載されており、消費者が納得して購入できるような工夫が施されていました。

また、2022年の5月25日には登録者数約22万人のYoutubeチャンネル「しーさー文房具/Seasar Stationery」とのコラボ商品をリリース。デジタル施策もうまく活用しながら成長しているブランドと言えるのではないでしょうか。

『VEJRHØJ X Seasar』プレスリリースより引用

8位:マルハニチロの冷凍食品サイト|マルハニチロ株式会社

8位にランクインしたのは、マルハニチロの冷凍食品サイトでした。このサイトでは商品紹介はもちろん、アレンジレシピやキャンペーン情報も発信されています。

マルハニチロは、冷凍食品では業界2位の企業。新型コロナウィルスによる自粛期間中の食品ストックとして、スーパーで手に取ったことがある方も多いのではないでしょうか。

早速、5月にサイトが急上昇した要因を調べてみましょう。

2022年3月~2022年5月 マルハニチロの冷凍食品集客構造(Dockpit競合分析より)

「マルハニチロの冷凍食品」集客構造 (Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年3月~2022年5月 、デバイス:PC&スマートフォン)

集客構造を見てみるとノーリファラーが大半を占めており、メール等からの流入が多いことが想定されます。

次にサイト訪問者のランディングページランキングを見てみます。

2022年3月~2022年5月 マルハニチロの冷凍食品ランディングページ(Dockpit競合分析より)

「マルハニチロの冷凍食品」LPユーザー数ランキング (Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年3月~2022年5月 、デバイス:PC&スマートフォン)

1位のページは、5月16日から開催されていた「シュウマイを食べて1句!俳句投稿キャンペーン」でした。また、2位には「WILDDishシリーズ」のサイトがランクイン。「WILDDishシリーズ」は、チャーハンやピラフなどの全7種類があり、袋のまま電子レンジ調理ができること、自立するパッケージであることから、お皿を使わず袋のまま食べることができます。このWILDな食べ方が、時短・簡便を求める単身世帯や家族世帯に注目され、SNSでも話題になりました。

2022年5月24日にはTBSの朝の番組「ラヴィット」で放送された「プロが選ぶ、冷凍ピラフランキング」で、WILDDishが5位にランクイン。放送を見た方が商品を検索したことなどが、5月にサイトが急上昇した一因と考えられます。

14位の「次にくるマンガ大賞2022」ではTwitter流入が大半を占める

10位:kigaeru-キガエル-

出典:http://www.kigaeru.jp/

10位には、メンズブランドの買い取りサイト「kigaeru-キガエル-」がランクインしました。メンズブランドの衣類・服に特化した、買取り専門サービスです。

近年リユース市場は、拡大を続けています。その中で、中古の衣類・服はどのような傾向があるのか、Dockpitのキーワード分析で「中古 服」クエリの動向を調べてみました。

「中古 服」性別ユーザー属性

「中古 服」性別ユーザー属性
(集計期間:2021年6月~2022年5月、デバイス:PC&スマートフォン)

「中古 服」年代別ユーザー属性

「中古 服」年代別ユーザー属性
(集計期間:2021年6月~2022年5月、デバイス:PC&スマートフォン)

ユーザー属性を見てみると、女性が52%と若干多いことが分かります。また、年齢では20代~30代の若年層がもっとも多いことが分かりました。

次に、「中古 服」クエリでの掛け合わせワードランキングも見てみましょう。

「中古 服」掛け合わせワードランキング

「中古 服」掛け合わせワードランキング
(集計期間:2021年6月~2022年5月、デバイス:PC&スマートフォン)

すると、「買取り」「オンライン」「メンズ」「ブランド」等のキーワードが上位にありました。近年若年層が、メンズブランドのオンライン買取りを求めていることが想定できます。

今回ランクインしたkigaeru以外にも、メンズ衣類買取りに特化した企業は複数あり、デジタルでの不用品の買取り・購入は、年齢問わず日常化しつつあります。オンライン買取り市場の展開に注目です。

【関連】フリマアプリ市場を調査。メルカリは月間ユーザー2,000万人超、PayPayフリマは中高年に人気

https://manamina.valuesccg.com/articles/1654

フリマアプリのユーザー数やユーザー属性を調査します。対象とするのは「メルカリ」「PayPayフリマ」「ラクマ」の3アプリ。特にメルカリは2021年6月期の決算で上場以来初の黒字となりました。新型コロナウイルス拡大の影響を受けて拡大中のフリマアプリ市場の実態を調査しました。

【関連】「ネットオークションサイト内のカテゴリ別動向調査」レポート

https://manamina.valuesccg.com/articles/935

不用品の整理やお小遣い稼ぎに便利なネットオークション。どのような人が利用し、どんな商品に人気が集まっているのでしょうか。ネットオークション業界の現状と人気カテゴリについて、eMark+を用いて分析したレポートです。(ページ数|8p)

14位:次にくるマンガ大賞2022

出典:tsugimanga.jp

出典:tsugimanga.jp

14位の「次にくるマンガ大賞」は、文芸誌「ダ・ヴィンチ」とニコニコ動画が創設したユーザー参加型のマンガ大賞。コミック・Webマンガ双方の人気の高いノミネート作品を対象にユーザー投票を行い大賞を決める、毎年開催されているイベントです。

では早速、5月にサイトが急上昇した要因を調べてみましょう。

2022年3月~2022年5月 次にくるマンガ大賞集客構造(Dockpit競合分析より)

「次にくるマンガ大賞」集客構造 (Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年3月~2022年5月 、デバイス:PC&スマートフォン)

集客構造を見てみると、約50%がソーシャルから流入しており、自然検索や外部サイトからの流入も、比較的多いことが分かりました。

次にランディングページを確認してみます。

2022年3月~2022年5月 次にくるマンガ大賞ランディングページ(Dockpit競合分析より)

「次にくるマンガ大賞」ランディングページランキング (Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年3月~2022年5月 、デバイス:PC&スマートフォン)

すると、2022年版のページへ多くの方が訪れており、ニコニコ動画など関連サイトの広告から、流入していることも見えてきました。

続いて、集客構造で流入の多かったソーシャルについて調べてみます。

2022年3月~2022年5月 次にくるマンガ大賞ソーシャル構造(Dockpit競合分析より)

「次にくるマンガ大賞」ソーシャル集客内訳 (Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年3月~2022年5月 、デバイス:PC&スマートフォン)

ソーシャル構造は、Twitterからの流入が多いことが明らかです。エントリー作品の募集期間だった5月11日~5月25日に、マンガ作者や関係者が投稿したツイートを見た多くのマンガファンが、エントリー募集中のサイトに訪れ、急上昇したのではないでしょうか。

以上、2022年5月の急上昇サイトランキングを調査しました。Web行動は人それぞれ異なり、日々変化し続けています。成功する施策を検討する際、自社・競合のターゲットに対するWeb行動を予測し、具体的な施策に落とすことが重要でしょう。

▼『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えます。Dockpitには無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。

dockpit 無料版の登録はこちら

【関連】ポストCookie時代のWeb広告配信を考える。顕在層とのタッチポイントをWeb行動ログデータから探ってみた

https://manamina.valuesccg.com/articles/1711

昨今、多くの事業においてデジタルマーケティングやWeb広告の重要性が高まっていることは言うまでもありません。そんな中で、個人情報保護の背景から強化されたCookie規制はマーケターに衝撃を与えました。今回はCookie規制に影響されない、ポストCookieについて考えます。

この記事のライター

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