2023年の「母の日」のトレンドを予測!定番の「花」以外に伸びている需要とは?

2023年の「母の日」のトレンドを予測!定番の「花」以外に伸びている需要とは?

来年の「母の日」に向けて、今年や昨年のデータから近年のニーズを考察し、最近のトレンドや2023年にどんなギフトが流行りそうかについて調査・分析します。母の日に向けた企画やプロモーション検討の参考になれば幸いです。


2023年の「母の日」はいつ?

「母の日」は、毎年5月の第2日曜日なので、2023年(令和5年)は5月14日(日)となります。
実は、5月の第2日曜日を「母の日」とする国は多く、アメリカや中国、カナダ、ドイツも一緒となっています。

母の日イメージ

「母の日」検索は3月に増え始め4月に急伸

一般的に「母の日」はいつ頃からプレゼントの検討が始まっているのでしょうか。

始めは気軽にネットで調べる人も多いでしょう。そこで、「母の日」を含むキーワードで検索しているユーザーについて、ヴァリューズが提供しているWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」を用いて調べてみます。

3月から検索数が増え始めていることが分かります。3月は前月比が約5倍となっており、ユーザーは「母の日」の2ヵ月前から検討していることがうかがえました。

また、検索のピークは4月、5月となっており100万人近くが検索していることから検索ボリュームも非常に多いことがわかりました。

「母の日」検索ユーザー数推移

「母の日」検索ユーザー数推移

期間:2020年11月~2022年10月
デバイス:PCおよびスマートフォン

「母の日」関心層は女性が多く、30代~40代

では次に、「母の日」検索者の属性を見てみましょう。

性別では女性が63%で半数以上となっていました。

「母の日」検索ユーザー属性:性別

「母の日」検索ユーザー属性:性別

期間:2020年11月~2022年10月
デバイス:PCおよびスマートフォン

年代別では30代・40代が多く、半数がこれらの年代で構成されていました。

「母の日」検索ユーザー属性:年代別

「母の日」検索ユーザー属性:年代別

期間:2020年11月~2022年10月
デバイス:PCおよびスマートフォン

『花』の他に『スイーツ』や『実用的』なモノも人気

続いて、今年と昨年の掛け合わせワードを比較して最近のトレンドを探ってみたいと思います。
※2020年11月~2021年10月を”昨年”、2021年11月~2022年10月を"今年"と定義します。

「母の日」に贈る代表的なギフトの『カーネーション』『花』の他に、初心者でも育てやすくて寿命の長い『鉢植え』も人気のようです。

また、食べることで息抜きができる『ケーキ』などの『スイーツ』『お菓子』も人気があるようです。定番の花にマンネリを感じているユーザーも多いのか、『実用的』なものや『手作り』にも注目しているようです。

『メッセージ』『LINE』がランクインしていることから、感謝の気持ちを伝える内容も検討していることがうかがえました。

購入先は、『楽天』『イオン』『高島屋』『シャトレーゼ』が目立ちました。

今年と昨年でキーワードに大きな違いはないものの、今年は『60代』『70代』がランクイン。高齢層向けの最適なギフトを探しているユーザーも見受けられました。

「母の日」検索ユーザーの掛け合わせワード

「母の日」検索ユーザーの掛け合わせワード

期間:2020年11月~2022年10月
デバイス:PCおよびスマートフォン

2023年の「母の日」は『プリザーブドフラワー』や『コスメ』などが流行る?

掛け合わせワードから最近のトレンドについて探れたので、続いては来年2023年の「母の日」にはどんなモノが流行るかを見てみたいと思います。
昨年よりも検索数が増加しているワードに注目していきます。(下図で黄色塗りのワード)

「母の日」検索ユーザーの掛け合わせワード

「母の日」検索ユーザーの掛け合わせワード

期間:2020年11月~2022年10月
デバイス:PCおよびスマートフォン

「義母」

前述の「母の日」検索ユーザーの年代で、30~40代の構成比が高くなっていましたが、『母の日』と『義母』との掛け合わせ検索が伸びています。実の親でないので、ランキングや口コミを参考にするなど、より入念に商品を検討している可能性があります。

「早割」

少しでも早く注文して、お得に購入したいユーザーが一定数いるようです。前年比が伸びていることからも母の日商戦が早期化して行く傾向がうかがえます。検索のピークが訪れる2月~3月頃は『早割』ワードも併せて訴求することが良さそうです。

「プリザーブドフラワー」

生花を加工した枯れない花なので、水やり不要で色鮮やかに長く楽しめることもあり人気のようです。定番の花を贈りたいけど、長く楽しみたい方や初心者には最適のギフトのようです。

「あじさい」

「母の日」に贈る花といえばカーネーションが定番ですが、近年では『あじさい(紫陽花)』を贈る方も増えているようです。
ちなみに、ピンクのあじさいの花言葉は"元気な女性"で、「母の日」にはピンクのあじさいが好んで贈られているとのこと。

「お取り寄せ」

年に一度、感謝の気持ちを込めて贈るプレゼントなので『お取り寄せ』で厳選した和菓子や洋菓子などのスイーツにも注目しているようです。

「コスメ」

美容に関心のあるお母さんへのプレゼントとして選ばれており、実用的なうえに、女性らしさを引き出してくれる『コスメ』にもニーズがあるようです。

「バッグ」

実用的なアイテムである『バッグ』も注目されているようです。すでにバッグをたくさん持っているお母さんでも、荷物の量やコーディネートに合わせて、いくつでも欲しくなるバッグはプレゼントに最適と感じているようです。

「財布」

毎日のように使ってもらえる『財布』は、実用的な贈り物としておすすめとなっており、ニーズもあるようです。

「バラ」

女性にとって永遠の憧れの花であり、豪華な印象が人気の『バラ』も「母の日」のプレゼントの候補に挙げられていました。

「ワイン」

ボトルの見た目も華やかで、特別感を演出できる『ワイン』も人気のようです。種類が豊富なので相手の好みに合わせて選べることや、価格帯が幅広いので予算に合わせて選ぶことも可能で、注目されているようです。

『母の日.me』に注目!

最後に、どんなサイトが人気なのか「母の日」検索後の流入サイトを見てみましょう。

『楽天市場』や『日比谷花壇』など、メジャーな通販サイトが上位にランクインしている中、次いでランクインしていたのがメディアサイトの『母の日.me』でした。こちらは、日本で唯一「母の日」に特化した情報メディアサイトと謳っており、ランキングや記事の他に、アンケートの調査結果なども公開されており、まさに"痒い所に手が届く"ようなサイトでした。

「母の日」などイベントに特化しているサイトは珍しく、一方で、年に1回のイベントでもニーズがあることがうかがえました。

ちなみに、同社では『父の日.jp』や『敬老の日.jp』なども運営しており、家族に感謝を伝える日のイベントに非常に役立ちそうです。

「母の日」検索ユーザーの流入サイト

「母の日」検索ユーザーの流入サイト

期間:2021年11月~2022年10月
デバイス:PCおよびスマートフォン

まとめ

今回は「母の日」のニーズについて、検索データから調査・分析をしました。

毎年、3月頃から検索ニーズが増え始め、4月と5月がピークとなっており、検索ボリュームも多いことがわかりました。

近年のギフトのトレンドは、定番の『カーネーション』や『花』、『鉢植え』が人気で、他には『ケーキ』などの『スイーツ』や『お菓子』も支持されています。一方で、定番の花にマンネリを感じているユーザーも多いのか、『実用的』なものや『手作り』も注目されていました。

さらに、感謝の気持ちを伝える内容も検討していることがうかがえました。
購入先は、『楽天』や『イオン』、『高島屋』や『シャトレーゼ』が目立ちました。

また、2023年のトレンドとしては、以下のギフトが予測されます。
早割、プリザーブドフラワー、あじさい、お取り寄せ、コスメ、バッグ、財布、バラ、ワイン

Dockpit』のキーワード分析機能を利用して分析することで、ユーザーのニーズが高まる時期や実態に迫ることが可能となります。目的やターゲットを正しく理解し、利用者の心をしっかりキャッチして、よりよいコンテンツ制作やワード選定、最適なタイミングでの情報提供にお役立てください。

分析概要

・全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログと属性情報にもとづき「Dockpit」で分析
・行動ログ分析対象期間:2020年11月~2022年10月
※ボリュームはヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測
※対象デバイス:PCおよびスマートフォン

▼今回の分析にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで簡単にキーワード分析やトレンド調査を行えます。Dockpitには無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。
dockpit 無料版の登録はこちら

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


デビットカードは日本でも覇権を握るのか? 検索者の実態をクレジットカードと比較調査

デビットカードは日本でも覇権を握るのか? 検索者の実態をクレジットカードと比較調査

即時払いで決済を行うデビットカード。キャッシュレス決済全体に占める割合はまだまだ低いものの、利用者や利用場面は着実に増加しており、成長の兆しを見せています。本稿では、そんなデビットカードの検討状況について、キャッシュレス決済カテゴリのマーケットリーダーであるクレジットカードと比較し、今後の市場動向を占います。


2024年人気アニメを振り返る!ヒットを生む「勝ちパターン」とは?

2024年人気アニメを振り返る!ヒットを生む「勝ちパターン」とは?

コンテンツには事欠かない現代ですが、話題を呼ぶ人気作には、どのような「勝ちパターン」が存在するのでしょうか。2024年に放送された新規アニメ「薬屋のひとりごと」「逃げ上手の若君」「怪獣8号」「ダンジョン飯」に、11月に劇場版が公開された「進撃の巨人」を加えて、消費者の関心を調査しました。


2024年トレンド総決算!6つのテーマのマーケティング調査で振り返る

2024年トレンド総決算!6つのテーマのマーケティング調査で振り返る

マナミナでは、国内最大規模の消費者オンライン行動データを活用して、世の中のトレンドを調査しています。2024年もさまざまなトレンドを記事として取り上げてきました。今回は調査記事の総集編として、2024年のトレンドを振り返ります。


キャンプブームはコロナ禍を経て落ち着いたのか? 検索行動データやアンケート調査から市場を考察

キャンプブームはコロナ禍を経て落ち着いたのか? 検索行動データやアンケート調査から市場を考察

新型コロナウイルスの拡大の時期に、キャンプが注目を集め、一大トレンドになりました。日常を取り戻した現在、キャンプブームは下火になっているようにみえます。一方で、キャンプブームが収まったのではなく、人々の生活にキャンプが文化として根付いたという意見もあります。今回は、キャンプブームをデータで分析し、その変遷と現状について考察します。


2024年のトレンドワードまとめ!新語・流行語大賞の「ふてほど」ほか、50-50、新NISAなど

2024年のトレンドワードまとめ!新語・流行語大賞の「ふてほど」ほか、50-50、新NISAなど

パリ2024オリンピックや衆議院選挙が行われた2024年は、どのような1年だったのでしょうか?2024年新語・流行語大賞の分析とヴァリューズで分析した今年1年間の週間検索キーワードランキングから2024年のトレンドを分析しました。


最新の投稿


20代の9割がアプリのプッシュ通知設定をオフにした経験あり!通知オフする理由は「配信内容」【アイリッジ調査】

20代の9割がアプリのプッシュ通知設定をオフにした経験あり!通知オフする理由は「配信内容」【アイリッジ調査】

株式会社アイリッジは、15歳から69歳の男女を対象に「スマートフォンアプリのプッシュ通知に関する調査」を実施し、結果を公開しました。


【2025年1月13日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

【2025年1月13日週】注目のマーケティングセミナー・勉強会・イベント情報まとめ

編集部がピックアップしたマーケティングセミナー・勉強会・イベントを一覧化してお届けします。


業務の自動化を望むECサイト運用事業者は約9割!業務自動化を進める上での最大の障壁は「費用」【エートゥジェイ調査】

業務の自動化を望むECサイト運用事業者は約9割!業務自動化を進める上での最大の障壁は「費用」【エートゥジェイ調査】

株式会社エートゥジェイは、ECサイトの運用経験のある全国の20代~50代の男女を対象に、ECサイトの運営の業務効率に関する調査を実施し、結果を公開しました。


みんなの注目キーワードは?週間検索トレンドランキング(2024/12/02〜2024/12/08)

みんなの注目キーワードは?週間検索トレンドランキング(2024/12/02〜2024/12/08)

ヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」をもとに、週次の検索急上昇ワードランキングを作成し、トレンドになっているキーワードを取り上げます。


タイのコーヒーの特徴とは?タイのコーヒー市場の現状やショップを紹介

タイのコーヒーの特徴とは?タイのコーヒー市場の現状やショップを紹介

近年タイではコーヒーブームが起こっています。バンコクには次々と新しいカフェができており、SNS映えする店内だけではなくコーヒーの味にもこだわりを持つカフェが増えています。実際に、起業してカフェオーナー兼バリスタになるのはタイでは一つのトレンドです。 近年、タイのコーヒー市場は右肩上がりに伸びており、タイのコーヒー市場は日本円で1440億円を超えると言われています。 そこで本記事では、タイのコーヒー市場の現状を読み解くとともに、タイでなぜコーヒーの人気が高まっているのかを、タイのコーヒーブームの歴史と共に解説します。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ