博報堂プロダクツとSpiral.AI、コンタクトセンター事業領域における生成AI技術導入・活用を目指した共同プロジェクトをスタート

博報堂プロダクツとSpiral.AI、コンタクトセンター事業領域における生成AI技術導入・活用を目指した共同プロジェクトをスタート

株式会社博報堂プロダクツは、Spiral.AI株式会社と共同で、生成AIを活用した次世代型コンタクトセンターの事業領域の開発に向けた共同プロジェクトを開始しました。


株式会社博報堂プロダクツは、Spiral.AI株式会社の共同プロジェクトは、業務システムとカスタマーインターフェースにおいてそれぞれ開発フェーズを設け、ソリューション開発を進めます。

業務システム開発フェーズでは、主に現状のコンタクトセンター内の業務生産性改善を主軸に、オペレーター向けの研修・応答方法の提案など、直接的に生活者に関わらない部分でのAIの導入を推進し、これらの運営を通じてAIの強化学習および精度検証に取り組みます。

カスタマーインターフェース開発フェーズでは、生活者がいつでも直接AIと応答し、必要なコミュニケーションを行える環境の構築を目指すとのことです。

本プロジェクトにおいて取り組む生成AIの3つの課題

①正答性

LLMが抱える最も大きな課題とされる「事実に基づかない回答を行うことがある=Hallucination」は、正しい情報を直接的に生活者に届ける必要があるコンタクトセンター業務において致命的欠陥とも言えます。

本プロジェクトではファインチューニング・インデックス構築・人的応答へのシームレスな連携など、多面的なアプローチで正答性向上に取り組みます。

②情報セキュリティ

生活者の個人情報を取り扱うコンタクトセンターの業務において、情報漏洩を防ぐ情報セキュリティの担保は必須です。一方、現状の生成AIはまだ情報セキュリティ面が検証されきれておらず、一部でジェイルブレイク手法を用いた個人情報データの抜き出し結果などが報告されているなど顕在化している課題もあります。

本プロジェクトでは提供が始まっている個別クラウド環境のセキュリティ検証に加え、オンプレミスへのモデル導入なども視野に技術検証を推進します。

③ユーザー体験価値

コンタクトセンターにおける応答は、情報精度のみならず、いかに生活者に寄り添い、安心と納得を醸成できるかといった、属人的かつ機械化が難しいスキルが必要とされていました。本プロジェクトでは一義的に正しい情報を返すだけのロボットではなく、生活者に寄り添うAIを目指し、独自の応答手法開発を進めます。

本プロジェクトにおいて取り組む技術開発

情報検索技術の精度向上

チャット型の文章検索エンジンとしての基本機能に加え、検索精度を高めるために、独自アルゴリズムの開発や、独自領域へのモデル特化を進めます。

一般的に用いられるベクトル検索を上回る精度を出すための各種工夫を盛り込み、顧客からの幅広い質問に対して的確な回答を迅速に絞り込むための基盤として活用します。

この技術は、オペレーターが情報を探す負担を軽減すると共に、多くの企業で共通する課題である情報検索を効率化する基盤技術となります。

音声入出力インターフェースのシームレス実装

音声入出力インターフェースをコア技術として活用します。

ChatGPTの場合、ユーザーが頭を悩ませながらプロンプト作成を行う必要があり、利活用を妨げる理由の一つになっていました。本取り組みでは、顧客とオペレーターの通常会話の中から問い合わせ内容を抽出するアルゴリズムを活用し、更に高度化していきます。

この技術は、言語モデルを使った高度な処理能力を持つソリューションが、日常生活の様々な場面で人々を自然な形で支援し、コンシェルジュのように寄り添う世界を実現するための基礎技術へと繋がっていきます。

出典元:株式会社博報堂プロダクツ

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000095.000066685.html

※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連するキーワード


マーケティング

関連する投稿


Z世代の6割以上は「SNS」が認知のきっかけに!特に「衣類・ファッション」はSNSで比較・検討を行う割合が高い【僕と私と調査】

Z世代の6割以上は「SNS」が認知のきっかけに!特に「衣類・ファッション」はSNSで比較・検討を行う割合が高い【僕と私と調査】

僕と私と株式会社は、全国のZ世代/Y世代/X世代を対象に、商品カテゴリー別のカスタマージャーニーに関する調査を実施し、結果を公開しました。


ポッドキャスト、マーケターの約8割が認知も活用は約1割!活用における課題は「制作ノウハウがない」が最多【オトバンク調査】

ポッドキャスト、マーケターの約8割が認知も活用は約1割!活用における課題は「制作ノウハウがない」が最多【オトバンク調査】

株式会社オトバンクは、企業のマーケティング担当者を対象に「ポッドキャストに関する調査」を実施し、結果を公開しました。


DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

株式会社ecloreは、同社が運営する「ランクエスト」にて、データベース型サイト運営者を対象に、SEOの実施状況やその効果について調査を実施し、結果を公開しました。


SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

Repro株式会社は、Webサイト運営・管理者を対象とした、「Webサイトの表示速度改善についての実態調査」を実施し、結果を公開しました。


イードとガイエ、リアルとデジタルの融合でアニメファンの推し活を支援する広告パッケージを提供開始

イードとガイエ、リアルとデジタルの融合でアニメファンの推し活を支援する広告パッケージを提供開始

株式会社イードと株式会社ガイエは、全国のファミリーマート、ローソン(※一部店舗を除く)に設置されているマルチコピー機で展開するコンテンツサービス「エンタメプリント」を活用した広告パッケージ「Anime Touch Ad」を共同開発し、販売開始することを発表しました。


最新の投稿


Z世代の6割以上は「SNS」が認知のきっかけに!特に「衣類・ファッション」はSNSで比較・検討を行う割合が高い【僕と私と調査】

Z世代の6割以上は「SNS」が認知のきっかけに!特に「衣類・ファッション」はSNSで比較・検討を行う割合が高い【僕と私と調査】

僕と私と株式会社は、全国のZ世代/Y世代/X世代を対象に、商品カテゴリー別のカスタマージャーニーに関する調査を実施し、結果を公開しました。


ポッドキャスト、マーケターの約8割が認知も活用は約1割!活用における課題は「制作ノウハウがない」が最多【オトバンク調査】

ポッドキャスト、マーケターの約8割が認知も活用は約1割!活用における課題は「制作ノウハウがない」が最多【オトバンク調査】

株式会社オトバンクは、企業のマーケティング担当者を対象に「ポッドキャストに関する調査」を実施し、結果を公開しました。


スイート&スパイシー「Swicy(スワイシー)」味の商品が続々と登場!アメリカで人気の背景とは | 海外トレンドに見るビジネスの種(2024年11月)

スイート&スパイシー「Swicy(スワイシー)」味の商品が続々と登場!アメリカで人気の背景とは | 海外トレンドに見るビジネスの種(2024年11月)

海外からやってくるトレンドが多い中、現地メディアの記事に日々目を通すのはなかなか難しいもの。そこでマナミナでは、海外メディアの情報をもとに世界のトレンドをピックアップしてご紹介します。今回は、アメリカの食品業界で新たなトレンドワードとして注目されている「Swicy(スワイシー)」とその流行の背景について取り上げます。


DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

株式会社ecloreは、同社が運営する「ランクエスト」にて、データベース型サイト運営者を対象に、SEOの実施状況やその効果について調査を実施し、結果を公開しました。


SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

Repro株式会社は、Webサイト運営・管理者を対象とした、「Webサイトの表示速度改善についての実態調査」を実施し、結果を公開しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

ページトップへ