インサイドセールスとは?基本を解説【今注目されている営業手法】

インサイドセールスとは?基本を解説【今注目されている営業手法】

近年、「インサイドセールス」と呼ばれる営業手法が注目されています。ここ数年でよく耳にするようになった言葉であり、日本の企業でも積極的に取り入れらてきています。そして、今後更にテクノロジーの進化によって広まっていくことが予想されているのですが、今回はそのインサイドセールスがどういった営業手法であるのかの基本を分かりやすく解説していきます。


インサイドセールスって一体何?

これまでは、営業手法で基本となっていたものはフィールドセールスと呼ばれる手法でした。

しかし、現在はフィールドセールスからインサイドセールスの時代へと変わりつつあります。
インサイドセールスとは一体どういったセールス方法なのか、従来のフィールドセールスと比べて見ていきましょう。

フィールドセールスとは?

フィールドセールスは、従来の「営業」と呼ばれてきた方法で、取引先に直接出向いて商談をする外勤型の営業方法です。

昔ながらの方法であり、現在でも多くの企業が行っているものの、1日に回ることができる取引先も限られているため時間だけを考えると効率が悪いと言えます。

インサイドセールスとは?

インサイドセールスは、フィールドセールスとは反対で内勤型の営業方法になります。

インサイドセールスでは取引先に訪問するのではなく、電話やEメール、WEB会議などを通して行います。そのため、営業活動の回転率も早く、効率よく営業活動することができるのです。

インサイドセールスの歴史

インサイドセールスは、そもそもはアメリカで生まれた営業手法です。1950年代から始まったテレマーケティングと呼ばれる電話を利用して直接顧客に働きかける方法の進化系で、1980年代頃から発展したとされています。

アメリカは国土が大きいため、外勤型の営業方法では取引先を回ることが非常に困難です。
そのため、電話によって行われていたテレマーケティングが発展し、WEBやメールの普及によってインサイドセールスとして確立されていったのです。

なぜインサイドセールスが注目されているの?

アメリカで広まっていったインサイドセールスが、なぜ今日本で注目されているのでしょうか?

日本の企業でもインサイドセールスを取り入れている企業も増加傾向にあり、ニーズは確実に高まっていると言えます。

インサイドセールスが今注目されている理由は以下になります。

売上アップの新しい手立てになる

取引先に訪問して行うフィールドセールスと比べると、インサイドセールスは1日あたり商談できる数が遥かに多くなります。

物理的に商談へ向かう移動時間を省くことができるだけではなく、オンラインセールスの場合は商談時間を短縮することができるからです。そのため、これまでフォローできなかった見込み顧客へのアプローチも可能となって売上アップが期待できます。

コストを削減できる

インサイドセールスの場合、オフィスでの商談になります。
そうすると、交通費や出張費などを削減することができます。
しかも、フィールドセールスに比べて、営業マンの人数も多くは必要なくなるため、採用費用や人件費などのコストも削減できるのです。

遠くに営業に行く時間的コストの削減にも繋がるため、企業にとってはメリットと言えます。

人材不足のカバー

売上を上げるために人材を確保したいと考えても、近年は人材確保が難しくなっています。
しかも、優秀な営業はどの企業も欲しているため、採用しようとするとお金とパワーが必要になります。
そのため、効率を高めることによって人材を多く必要としないインサイドセールスに注目する企業が増加してきているのです。しかも、オフィス内で営業を行っているため、フィードバックやアドバイスを一人一人に伝えてリアルタイムでのマネジメントも可能になります。

インサイドセールスのこれからの流れ

人材不足や効率化を解消したいと考える企業は多く、インサイドセールスはこれから増加していくことが予想されます。

今はまだ日本で取り入れている企業は少ないとはいえ、世界的には広まっているため日本でフィールドセールスに並ぶ営業手法になることも時間の問題です。

WEBが普及している現代だからこそ資料はメールで、そして商談は電話やWEBで行われていくセールス方法に転換されていくでしょう。

インサイドセールスを取り入れるためには、インサイドセールスに特化したシステムの導入が必須となります。現在は多くのオンライン商談ができるツールがあるので、これらを利用して顧客データベース化をしていくことが必要です。

もちろん、これまでの対面で行われてきた営業力も必要となるので、顧客との関係性を高めつつインサイドセールスの手法を取り込める準備が必要になってくるでしょう。

まとめ

これからインサイドセールスでは、日本でもどんどん取り入れられてくることとなり、従来の営業方法から効率化が求められてきます。

インサイドセールスは、売上を高める可能性だけではなく、人材やコストといった企業の抱える悩みを解決してくれる方法でもあるのです。

インサイドセールスを取り入れることによる成果も目に見えて分かりやすいことがメリットです。
今後企業の抱える問題を解決するためにも、インサイドセールスを取り入れることを検討してみてください。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連するキーワード


インサイドセールス 営業

関連する投稿


MQLとは?SQLとの違いや、活用のメリット、MQL施策の課題を解説

MQLとは?SQLとの違いや、活用のメリット、MQL施策の課題を解説

MQLとは、簡単に言えば「マーケティング活動で創出した見込み客のこと」を指します。 MQLは、インサイドセールスにおいて重要な役割をしており、これからオウンドメディアや広告運用を始めようと考えている企業にとって、理解してお。 さらに、MQLは見込み客にすぎず、案件化するためにマーケティング担当者から営業担当者にMQLを引き渡す必要があります。 そこで本記事では、 MQLの定義やMQLを案件化して事業成長の鍵にする具体的な方法について解説します。


職種別のサイト訪問傾向を分析!BtoBのWebコミュニケーション設計に使える【データアナリストが語る現場のデータ分析】

職種別のサイト訪問傾向を分析!BtoBのWebコミュニケーション設計に使える【データアナリストが語る現場のデータ分析】

本連載「データアナリストが語る現場のデータ分析」では、ヴァリューズのデータ分析チームが実際に行なったプロジェクト内容を語り、そこから得られた知見や分析の手法などを解説していきます。今回のテーマは、オンライン上で法人ユーザーにアプローチする方法です。コロナ禍でオンライン営業の必要に迫られる中、コロナ前後でWEB行動がどう変わったのか、どうアプローチすれば効果的なのか、職種別に分析していきます。


日経だけでなくスポーツ、不動産系メディアも…営業職の人がよく見るサイトランキング【2019年上半期】

日経だけでなくスポーツ、不動産系メディアも…営業職の人がよく見るサイトランキング【2019年上半期】

あの職種の人たちがよく訪れるサイトはどこなのでしょうか? アンケート調査から職種が分かっている人のネット行動ログを分析することで、ある特定の職種の人がよく閲覧している特徴的なサイトを把握することができます。今回は『営業』の人たちがよく見ているサイトを調査しました。


カスタマーサクセスと営業の関係性【顧客の声を反映するために実施すべきこと】

カスタマーサクセスと営業の関係性【顧客の声を反映するために実施すべきこと】

カスタマーサクセスという言葉は、ベンチャー企業やスタートアップを中心としてよく耳にするワードです。これは従来のカスタマーサポートとは性質が異なるもの。カスタマーサクセスはビジネス拡大の上でどのような効果を果たすのでしょうか。そこでこの記事では、カスタマーサクセスと営業の関係性を解説します。また合わせて、カスタマーサクセスを成功させるためのポイントもご紹介していきます。


インサイドセールスは誰でもできる?【テレアポとは違う】

インサイドセールスは誰でもできる?【テレアポとは違う】

世界では既に浸透しており、最近では徐々に日本でも取り入れられつつある営業手法が「インサイドセールス」です。インサイドセールスは電話やEメールを介して行う営業活動なので、「テレアポと同じなのではないか?」と考えられがちですが、テレアポとインサイドセールスは目的や成果が異なります。どういった点がテレアポとは違うのか詳しく見ていきましょう。


最新の投稿


みんなの注目キーワードは?週間検索トレンドランキング(2025/05/05〜2025/05/11)

みんなの注目キーワードは?週間検索トレンドランキング(2025/05/05〜2025/05/11)

ヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」をもとに、週次の検索急上昇ワードランキングを作成し、トレンドになっているキーワードを取り上げます。


オプト、新サービスに必要な検証をスピーディーに実現するAI駆動型の超高速プロダクト検証支援サービスの提供を開始

オプト、新サービスに必要な検証をスピーディーに実現するAI駆動型の超高速プロダクト検証支援サービスの提供を開始

株式会社オプトは、生成AIを活用したAI駆動型プロダクト検証支援サービス「DIGGIN’ ZERO(ディギンゼロ)」の提供を開始したことを発表しました。


BCG、年間消費額1,000万円以上の高額消費者の購買行動に着目した調査・分析結果を公開

BCG、年間消費額1,000万円以上の高額消費者の購買行動に着目した調査・分析結果を公開

ボストン コンサルティング グループ(BCG)は、「年収3,000万円以上かつ年間消費額1,000万円以上」の日本の消費者を対象に「BCG高額消費者調査」を実施し、結果を公開しました。


レジリエンス経営 ~ 危機を乗り越えて

レジリエンス経営 ~ 危機を乗り越えて

物理学をはじめ、精神医学や心理学、果ては経営に関わる概念としても応用されている「レジリエンス」。この広範囲な分野で活用される「レジリエンス」とは、広義で捉えると柔軟性・回復・復興といったところでしょうか。まさに現代の社会的にも企業の経営的にも必要とされている「レジリエンス」について、広告・マーケティング業界に40年近く従事し、現在は株式会社創造開発研究所所長、一般社団法人マーケティング共創協会理事・研究フェローを務めている渡部数俊氏が体系的に解説します。


SNS広告が新たな購買行動のきっかけになった人は約7割!ストーリー形式の広告に対する評価が上昇傾向【PRIZMA調査】

SNS広告が新たな購買行動のきっかけになった人は約7割!ストーリー形式の広告に対する評価が上昇傾向【PRIZMA調査】

株式会社PRIZMAは、SNS広告で購入経験がある全国のZ世代(15〜27歳)、Y世代(28〜42歳)、X世代(43〜58歳)の方を対象に、「2025年最新版 SNS広告の購買行動調査」を実施し、結果を公開しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ