ワード1位はてんぷら、場所では日比谷や自由が丘が人気
まず、グルメ・レストラン好きユーザーの関心ワードを特徴値の高い順に並べました。次の図をご覧ください。
※特徴値とは、「グルメ・レストランが好き」と答えたユーザーを全体のユーザーと比べた時に、興味度合いを示す値です。すなわち、この特徴値が高ければ高いほど「グルメ・レストラン好きユーザー特有の」キーワードということになります。
関心ワード1位は「てんぷら」でした。
日本食の中でも、圧倒的人気を誇るといえる「寿司」がランク外であるにもかかわらず、「てんぷら」が1位になったのはとても興味深いです。グルメ・レストラン好きを自認する人は、寿司よりもてんぷらの方にこだわりを持っていると言えるでしょう。
また、場所では「日比谷」や「自由が丘」「二子玉川」「下北沢」といった場所がグルメ好きの興味を引いていました。
「てんぷら」と「麻婆豆腐」の関連性が高い
次に、キーワード間の関連性を示す「ワードネットワーク」を見てみましょう。この図では、検索行動やコンテンツの分析結果から判明した「関連性の近い」ワード同士が結ばれています。
関心ワードで1位だった「てんぷら」と近い関係にあるのは、やはり鉄板人気の日本食である「鮨」でした。付随して「まぐろ」や「海鮮」も近いところに位置しています。
併せて食に興味がある人々は、「中華料理」や「麻婆豆腐」、「中華そば」などにも興味があるようです。パスタやパンなどの洋食よりは、日本食や中華などがグルメ好きの心をつかんでいるのでしょうか。
場所では「丸の内」や「日比谷」など東京駅付近や、「自由が丘」や「下北沢」、「二子玉川」などの知名度の高い街が人気なようでした。加えて「名駅(名古屋駅)」がこれらのワードと近い位置にあるのも興味深いです。
また、「帝国ホテル」と「アフタヌーンティー」も近い関係にあるようです。なかなか行くことのできない憧れの帝国ホテルで、期間限定で行われる「アフタヌーンティー」を楽しむことが、ちょっとリッチな息抜きとして流行しているのでしょうか。
「鮨」や「アフタヌーンティー」に年代ごとの特徴が
続いてデモグラフィック属性別に、食についての興味をみていきましょう。
以下の図は、縦軸が平均年齢、横軸が性別となっています。縦軸は上にプロットされるほどそのワードに興味を持つ人の年齢が高く、横軸は左にプロットされるほど、男性からの興味が強いということを示します。
まず、「鮨」はプロットされているワードの中で一番興味のある人の年齢層が高い結果となりました。「寿司」ではなく「鮨」という漢字でプロットされているのも面白いポイントです。
ところで、「寿司」と「鮨」の違いをご存知でしょうか。「寿司」は幅広いネタを扱う店、「鮨」は魚にこだわっている握り寿司の専門店を指すようです。ここから、高年代層の「すし」へのこだわりがうかがえます。
一方で「昼飲み」は比較的若い層に人気があります。近年「せんべろ」(千円でべろべろに酔えるという意味の略語)が人気を見せつつあるように、若い層のお酒への関心が強まっているように思われます。
また、「アフタヌーンティー」はずば抜けて女性人気が高いようです。ホテルで行われるアフタヌーンティーはほとんどが期間限定なので、話題性もありインスタ映えするスポットとして意識されているのかもしれません。
リスティング広告、「中華料理」が穴場か
最後に検索におけるワードの競合性をみてみましょう。この図は縦軸にGoogle検索ボリューム、横軸に競合性をとっています(データはGoogleのキーワードプランナーから取得)。
上にプロットされるほどボリュームが多く、右にプロットされるほど検索ワードのリスティング広告での競合性が高いことを意味します。
検索ボリュームが多く、リスティング広告での競合性も比較的低いワードは「中華料理」と「アフタヌーンティー」でした。これらのワードを使えばリスティング広告の効果が高い可能性があります。
まとめ
今回は「グルメ・レストラン好き」ユーザーの関心について調査を実施しました。
グルメ・レストラン好きのユーザーは、てんぷらや鮨などの日本食や、麻婆豆腐などの中華料理に興味を持っていることが明らかになりました。
そのうち、鮨は比較的高年齢の関心が強く、昼飲みは低年齢層が注目していたようです。また、アフタヌーンティーは女性の人気が高いワードでした。
本調査結果を今後のマーケティング施策に役立ててみてください。
【調査概要】
・全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報にもとづき分析
・行動ログ分析対象期間:2019年1月〜2019年6月の検索流入データ
※アンケートはインターネットを利用し興味関心項目をアンケートで聴取
※ボリュームはヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測
※対象デバイス:PC・スマートフォンの両デバイス
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広告代理店の1年目です。日々の業務内外でのキャッチアップを通じて、皆様のお役にたてればとおもっております。いつか頭の中にあるものを表現することを仕事にするため邁進中です。