【サイト訪問者の数を知ろう】ユーザー数、1人あたりページビュー数が多いのはAmazon
eMark+の「Site Analyzer」は、競合サイト分析でよく使われるメニューです。指定したサイトのユーザー数推移やユーザー属性、流入元などを比較することができ、それぞれのサイトの特徴や時系列変化などを一目で把握することができます。
まずは2018年8月〜2019年7月の1年間のユーザー数推移をみていきます。使用するのは「Site Analyzer」の「ユーザー数推移」です。
・Amazon(www.amazon.co.jp)
・楽天市場(www.rakuten.co.jp)
・Yahoo!ショッピング(shopping.yahoo.co.jp)
それぞれのURLを入力し、当該期間のPCとSPの合計のユーザー数推移、1人あたりページビュー数を表示します。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングのユーザー数、1人あたりページビュー数
期間:2018年8月〜2019年7月
集計対象期間におけるユーザー数推移に大きな変化はみられず、ほぼ横ばいとなっています。
1位はAmazon。Yahoo!ショッピングはAmazonや楽天市場に比べるとユーザー数が半数程度です。
Amazonと楽天市場は、ユーザー数だけをみるとほぼ互角ですが、1人あたりのページビュー数は大きく異なり、Amazonが他サイトを大きく上回っていることがわかります。
では、Amazonのページビューはどのようにその数を増やしているのか、Amazonサイトへ流入する経路を調べてみましょう。
【どこから来たのかを知ろう】流入元分析で各社の流入経路を比較
それぞれのサイトへの流入経路を、「Site Analyzer」の「流入元」で調べます。
比較するサイトのURLと期間を入力しグラフで確認してみましょう。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの流入元
(集計期間:2019年2月〜2019年7月、デバイス:PC)
楽天市場は一般広告、外部サイトからの流入が多く、Amazonは自然検索からの流入が多いことがわかりました。
外部サイトからの流入について、グラフ下部にランキングを表示しました。
Yahoo!JAPANからYahoo!ショッピングへの流入が1位、楽天市場のマイページ、my Rakutenから楽天市場への流入が2位と続きます。楽天市場は楽天グループサイトからの流入でトータルセッション数を獲得していることがわかります。
一方、検索エンジンであるGoogleからの流入はAmazonが多いことがわかります。
では、Amazonへ流入する際の自然検索に頻出する検索ワードは何なのか。同機能内のキーワードタブから確認します。
Amazonの流入キーワード
(集計期間:2019年2月〜2019年7月、デバイス:PC)
Amazonへの流入キーワードは上図の通りです。
Amazonプライム、Amazonプライムビデオ、Kindle、Amazonミュージックなどサービスサイト名もよく検索されています。
【ユーザーは誰かを知ろう】Yahoo!ショッピングは50代以上の割合が高め
次に、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングそれぞれのユーザー属性を、「Site Analyzer」の「ユーザー属性」機能を用いて比較します。
ユーザー属性機能で表示される項目は、性別、年代、地域、職業、未既婚、子供有無、世帯年収、個人年収の8項目です。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングのユーザー属性(性別・年代)
(集計期間:2018年8月〜2019年7月)
ユーザーの性別には大きな差はなく、男女比は3サイトともほぼ半分の比率。Yahoo!ショッピングが若干男性比率が高いという結果になりました。
年代はYahoo!ショッピングが50代以上のユーザーが多く、Amazonと楽天市場には大きな差はみられませんでした。
【競合サイトとの併用状況を知ろう】半数以上がAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングを併用
競合サイト分析でユーザーの重複率をみる併用状況を知ることはとても重要です。
「Site Analyzer」の「併用状況」機能を用いて確認しましょう。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの併用状況サマリ
(集計期間:2019年2月〜2019年7月、デバイス:PC)
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの併用率は非常に高く、集計対象の半年間に3サイトとも利用している割合が55.6%という結果でした。
その中で最も利用されているサイトがAmazonということになります。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの他サイト併用状況
(集計期間:2019年2月〜2019年7月、デバイス:PC)
それぞれのサイトからみた併用率もわかります。
楽天市場のユーザーの9割が、Amazonを併用していることがわかります。
また、使用しているのがYahoo!ショッピングのみ、というユーザーは3%にとどまり、現状ではAmazonと楽天市場の2大巨塔と言えそうです。
この記事でご紹介した「Site Analyzer」の「流入元」や「併用状況」は有料機能となっていますが
指定したサイトのユーザー数がわかる「ユーザー数推移」やサイト訪問者の性別、年代、職業などがわかる「ユーザー属性」は、PCのデータであれば無料で利用することができます。
本記事ではeMark+を用いて調査を行いましたが、eMark+の機能がパワーアップした新ツール「Dockpit(ドックピット)」が2020年10月にリリースされました。Dockpitには無料版もありますので、ぜひ以下ボタンよりご登録ください。
■関連記事
経済圏確立へキャリアが向かう道|EC編(1) コロナ禍がもたらした市場変化
https://manamina.valuesccg.com/articles/884通信キャリアの経済圏確立へ向けた動向について、第4回ではEC領域を分析してみます。新型コロナウィルス感染拡大防止に伴う外出自粛でさらに欠かせない存在となり、市場成長が見込まれるEC市場。米国では過去5週間に失業給付金申請が2,650万件を記録するなか、Amazonが3月に10万人、4月に7.5万人を採用するなど労働力の受け皿としても期待されています。
Shopifyが伸びている。ネットショップ開設サービスの最新動向を調査
https://manamina.valuesccg.com/articles/8932017年にカナダから日本に参入したECプラットフォーム「Shopify」。Amazonや楽天市場といった大手プラットフォームを使うよりも費用は格段に安く、更新作業もまるでSNSにアップするかのような手軽さで、特に中小企業の支持を集めています。日本では同様のサービス「BASE」「STORES」も人気です。それらとの違いは?今回はそんな「Shopify」の動向を探ります。
メールマガジン登録
最新調査やマーケティングに役立つ
トレンド情報をお届けします
マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。
編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。