ネットリサーチは市場調査の手法の一つ
市場調査の手法にも色々ありますが、定量調査によく使われるのがアンケートです。アンケートの主な回収方法にはネットリサーチ(インターネット調査)、電話調査、郵送調査、街頭調査、訪問調査があります。
市場調査には様々な手法がありますが、定量調査でよく使われるのがアンケートです。アンケートにも回収方法が色々あり、違いや使い分けを理解することで目的に合った調査が可能になります。アンケートの主な回収方法にはインターネット調査、電話調査、郵送調査、街頭調査、訪問調査があります。
■ネットリサーチの種類
市場調査には定量調査と定性調査がありますが、ネットリサーチは定量調査を主とする調査手法です。ネットリサーチのサービスは多数提供されているので、これらのリサーチ会社へ依頼するのが効率的です。
■定量調査と定性調査
市場調査の種類には数値や割合で表せる「定量調査」と、数字で表せない意識や行動を調査する「定性調査」があります。ネットリサーチでも自由記入欄で定性的な回答を得られますが、はい/いいえや順位など選択肢から選んで貰う定量調査がメインになります。
ネットリサーチのメリット
ネットリサーチは他の調査手法より回答収集のコストが安く、属性を絞り込んでも十分なサンプル数を確保でき、結果として短期間で精度が高い調査結果を得られるメリットがあります。ネット環境があればどこでも回答できる特性から、物理的に訪問できない全国調査にも向いています。
メリット1:回答収集のコストが安い
ネットがない時代は訪問、郵送、電話などの調査方法しかありませんでした。これらの人手がかかる調査方法と比べネットリサーチには圧倒的なコスト面の優位があります。
メリット2:属性を絞り込んでも十分なサンプル数を確保できる
ネットがある環境なら全国から回答できる特徴と、事前に属性を絞り込んだ対象にアンケートできるメリットから、回収精度とサンプルサイズを両立できるメリットがあります。
メリット3:短期間で調査できる
訪問、郵送、電話と比べアンケートの配布や回収・集計にかかる手間が大幅に短縮できるため、短期間で調査できるメリットがあります。
ネットリサーチのデメリット
デメリット1:代表性の問題
ネットを使わない層が対象外となる「代表性」はネットリサーチの課題としてよく知られています。世論調査のようなネットを使わない高齢者などの全年代に対するアンケートには、電話調査や郵送調査が向いています。
デメリット2:虚偽回答による信頼性の低下
ブラウザの先に誰がいるかを厳密に特定できなかったり、謝礼目当てに虚偽の回答をしてくる人が一定数いて、対策としてスクリーニングが必要になります。
ネットリサーチの具体的な方法・進め方
ネットリサーチの進め方は、基本的にアンケート調査と同じです。
マーケティングの一環で行われるアンケート調査。調査対象の嗜好や行動を把握するため、一定期間の間に質問に対する回答を求め、データを収集します。アンケート調査の手法にはネットリサーチ、電話調査、会場調査などがあります。
■1.調査目的の明確化
調査目的の明確化はネットリサーチに限らず、すべてのアンケートに共通するポイントです。
調査の目的によって調査票の質問も変わり、数千人を対象とするアンケートと数百人を回収目標とするアンケートとでは調査手法や必要な期間も異なってきます。
■2.アンケート設計
通常このステップで回収方法としてネットリサーチ・電話調査・会場調査いずれの調査方法を用いるかを決定します。
いつまでに集計結果が必要か、予算は、などのビジネス的な要件もあるはずです。
■3.調査票の設計・実査
調査票は依頼文、質問文と回答の選択肢、回答者情報から構成されます。依頼文とはアンケートの趣旨や回収方法などが書かれた文を指し、回答者情報とは性別や年齢、職業など属性情報のことです。
質問文の内容や回答の選択肢、順番で回答率や精度が変わってくるので、設計ノウハウが必要となる部分です。
「実査」は実際に調査を行うことで、マーケティングリサーチでよく使われる言葉です。ネットリサーチの場合は、文字通りネット上で回答を収集します。
■4.データ集計・分析
ネットリサーチで得られた回答を精査して、虚偽回答や異常値など不適当なデータをスクリーニングします。
データの集計には単純集計方式とクロス集計方式の2種類があり、前者は回答結果そのものを集計する方式で、後者は項目を複数組み合わせて集計する方式です。
■5.レポート作成
上司や関係組織に報告するためタイトル、目的、調査期間、調査対象、調査方法、回収状況、分析結果などがまとめられたレポートを作成します。
まとめ
市場調査の手段であるネットリサーチは、コストや回答数、短い実施期間などのメリットがあり近年人気の調査手法です。定評あるネットリサーチのサービスも複数あるので、安心して使える市場調査の選択肢と言えるでしょう。
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