Googleアナリティクスで最初に覚える基本的な見方4つ|Googleアナリティクス使い方ガイド

Googleアナリティクスで最初に覚える基本的な見方4つ|Googleアナリティクス使い方ガイド

Googleの「Googleアナリティクス」はWebサイトの担当者であればお馴染みのアクセス解析ツール。Webサイトの運営担当者が抑えるべき基本的な指標の見方と操作方法を説明します。


Googleアナリティクスでできること

Googleアナリティクスは一言でいえば、自分のサイトやアプリがどのように使われているか把握するためのツールです。

・UU/PVなどWebサイト運営の基本指標を確認する
・ユーザー属性を確認する
・人気のあるコンテンツを確認する
・流入経路とその割合を確認する
・広告やボタンのクリックなどイベント発生状況を確認する

これらのレポートでは指定期間や2つの期間比較、属性でフィルタなど必要な条件に絞り込んで集計したり、データをエクスポートして他のツールで加工したりできます。

Googleアナリティクスで使う用語

Webサイト担当であれば用語はご存知だと思いますが、よく使われる用語の定義をおさらいします。

UU(ユニークユーザー):計測期間中に1回以上のセッションを記録したユーザー数
セッション数:セッションとはユーザーがアクセスを始めてから一連の操作が終わるまでのことで、30分操作がないとそのセッションは終わりとみなされます。日をまたいだ場合など細かい説明は公式ヘルプ参照
PV(ページビュー):閲覧されたページの数で、同じページが繰り返し閲覧された場合もカウントされます。
ページ/セッション:1セッションあたり何ページ見られたか。一般には多い方が良いとされます。
平均セッション時間:サイトの滞在時間が短くユーザーがすぐ離脱してしまうサイトはSEO上良くないとされています。
直帰率:1ページ見るだけでセッションが終わっている率です。セッション継続時間は0秒でカウントされます。直帰率を下げると平均セッション時間が伸びます。

「ユーザー」レポートでユーザー属性を確認する

以前は「ユーザー」レポートでしたが、2019年12月現在「オーディエンス」表記になっています。

左サイドバーの「オーディエンス」メニューにある「概要」をクリックすると「ユーザー サマリー」レポートが表示されます。

「ユーザーサマリー」レポートで見られる指標
ユーザー/新規ユーザー/セッション/ユーザーあたりのセッション数/ページビュー数/「ページ/セッション」/平均セッション時間/直帰率

「ユーザーサマリー」レポートではUU/PVなど指定期間のアクセス状況を知る基本的な指標をまとめて見られるので、先月のアクセスレポートを作る場合などに便利です。

この他、「オーディエンス」メニューにある「ユーザー属性」レポートで男女比率や年齢、「地域」レポートで国内のどの都道府県からのアクセスが多いかなど、自分のサイトのユーザー属性を確認できます。

たとえば自社サイトの平均的ユーザーが女性の方が多く、25-44歳と比較的若めの年齢層、モバイルからが8割弱、一回あたり2分もサイトに滞在する...となればユーザー理解の解像度が上がってきませんか?

「集客」レポートでアクセス元を確認する

左サイドバーの「集客」メニューにある「概要」をクリックすると「集客サマリー」レポートが表示されます。

「集客サマリー」レポートで見られる指標
上位のチャネル/ユーザー/コンバージョン

「集客サマリー」レポートでは、サイトの流入元が検索エンジンからなのか広告からなのか、その人数は何人か、申込みや購入などの目標はどのくらい達成されたかなどを把握できます。購入数を増やすための広告キャンペーンなどを実施していたら見ることになるレポートです。

この他、「集客」メニューにある「参照サイト」レポートで検索以外で流入に貢献しているサイトを見つけたり、「ソーシャル」レポートでSNS系からの流入状況を把握したりできます。

「行動」レポートで閲覧数や滞在時間を確認する

左サイドバーの「行動」メニューにある「概要」をクリックすると「行動サマリー」レポートが表示されます。

「行動サマリー」レポートで見られる指標
ページビュー数/ページ別訪問数/平均ページ滞在時間/直帰率/離脱率/サイトコンテンツ

「行動サマリー」レポートでは、どのコンテンツがどのくらい見られているかを把握できます。たとえば、このサイトでは「名古屋のビアガーデン」のページに一番アクセスがあることがわかります。今月公開したコンテンツがアクセスに貢献しているかなどの分析にも役立ちます。

この他、「行動」メニューにある「サイトの速度」レポートで「平均読み込み時間」が極端に遅くないか確認できます。

昨今サイトが遅いとSEO上良くないとされています。ページごとの速度も計測されますので、アクセスが多いのに極端に遅いページがあれば、巨大な画像を最適化するなど高速化しましょう。

「行動」メニューにある「イベント」も重要です。広告クリックや入力フォームのthanksページ到達を計測することで、売上やリード獲得などの成果を計測します。

「コンバージョンレポート」で目標が達成されたかチェックする

左サイドバーの「コンバージョン」メニューにある「目標」の「概要」をクリックすると「目標サマリー」レポートが表示されます。管理画面から「目標」を設定しないサイトではコンバージョン系レポートは空になります。

「コンバージョンサマリー」レポートで見られる指標
目標の完了数/目標値/コンバージョン率/目標全体の放棄率/目標ごとの完了数

コンバージョン系レポートは、CV数の推移の他、設定ミスでCV数が急減していないか、目標を増やすための施策がCVRやCV数として表れたかなどを把握するのに役立ちます。

今日から使える便利な機能

Googleアナリティクスを触るのが久しぶりの方は、検索キーワードについて触れられていないことに気づいたと思います。

プライバシー保護の観点から各検索エンジンがSSL化した影響で、Googleアナリティクスの検索キーワード機能は事実上機能しなくなっています。

検索キーワードのレポート機能はGoogleのWebマスター向けのツールSearch Consoleの「検索パフォーマンス」に引き継がれました。

まとめ

Web担当者が「Googleアナリティクス」で操作する基本的な画面について説明しました。

UU/PVなど基本指標は「ユーザーサマリー」レポートで見られます。流入経路や広告効果を知るには「集客サマリー」レポート、どのコンテンツがどのくらい見られているかは「行動サマリー」レポート、ユーザーの特定のアクションを計測するには「コンバージョン」レポートを使います。

今回は基本的な見方だけでしたが、Googleアナリティクスの活用に役立てていただければと思います。

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