データマーケティングできる組織をどう作るか

データマーケティングできる組織をどう作るか

Webアクセスのログなど大量のデータが取れる今「データマーケティング」に取り組む企業が増えています。データマーケティングに取り組むには、データを扱える人材を組織的に育成する努力が必要です。データマーケティングできる組織づくりを事例も参考にしながら見ていきます。


データドリブンな組織とは

大量かつ複雑な情報を扱うビッグデータを、マーケティングの意思決定に活用する組織が増えています。こうした「データドリブンな組織」では、マーケターは上司や経営層の説得に数字を使います。

マーケティング戦略の仮説を立てて調査し実行後検証するサイクルを高速に回すには、社内のデータが使いやすく整理され、またデータを扱える人材が多くなる必要があります。

しかし「データマーケティングするぞ!」と掛け声をかけただけでは、データ活用は進みません。
・何から取り組めばよいかわからない
・どんなデータを集めればよいかわからない
・データ活用の目的が曖昧
・費用対効果が不明
などの取り組み前の悩みもあれば、
・データ活用できる人材・組織がない
・データが散在し、使いやすい状態にない
など体制的な悩みもあります。

たとえば、マーケティング部門にデータを扱える人材がおらず、欲しいデータはシステム会社やマーケティング会社に外注しているとします。コストはもちろん、欲しいデータが届くのに時間がかかる上、仮説を変更して抽出条件を変えるだけでもハードルがある状態です。

データ分析しやすい情報基盤を社内に整備し、それを活用できる人材を育てるにはどうしたらよいでしょうか。

「データ活用ってなんのためのもの?」|VALUES×VENECT データ活用マーケティング談義(1)

https://manamina.valuesccg.com/articles/503

「ビッグデータ×マーケティング」を掲げる株式会社ヴァリューズ、「データドリブンマーケティング」を掲げるヴェネクト株式会社。マーケティングでのデータ活用が注目されるなか、国内有数のデータ分析手法を持つ両社のキーマン同士の対談が実現しました。

Nikeはデータ分析にもとづくマーケティング戦略で70%成長

グローバル企業のデータマーケティングの例では、スポーツアパレルブランドの「Nike(ナイキ)」が挙げられます。Nikeは2008年には早くも自社のマーケティング戦略を国・地域単位のマスマーケティングから、スポーツ単位にする「カテゴリー・オフェンス」へ転換、70%の売上拡大に成功しました。

以後10年以上データにもとづくマーケティングを推進し、現在はさらに細分化して顧客ごとにパーソナライズしたマーケティング戦略「コンシューマーダイレクトオフェンス」を採用しています。

マスマーケティングからスポーツカテゴリー、さらに個人に細分化しデータ活用が進んでいます。

「データセントリック」な組織への進化を支える4つの柱

https://www.criteo.com/jp/insights/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E4%B8%AD%E5%BF%83%E3%81%AE%E7%B5%84%E7%B9%94%E3%82%92%E6%94%AF%E3%81%88%E3%82%8B4%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%9F%B1/

顧客データの分析に基づく独自の戦略「カテゴリーオフェンス」で成功を修めたNIKEのように、世界では自社組織を「データセントリックな組織」(データ中心の組織)へシフトする動きが強まっています。データセントリックな組織を支えるのに必要な4つの柱、すなわち「人」「プラットフォーム」「パートナー」「プロセス」について解説します。

日経にはSQLを書ける人が200人もいる!

歴史がある企業、たとえば日経新聞社でもデータ活用できる人材を数百人規模で育成できた、という事例です。

2010年の「日経電子版」以前、新聞社の販売モデルでは新聞販売店が間に入るため、読者がどのように記事を読んでいるか直接収集する方法がありませんでした。日経電子版のログからは、どのボタンを押したか、どこまでスクロールしたか、どの記事の見出しを見て、どの記事を読んだり読まなかったりしたか、というデータを直接収集できるようになりました。さらに、自社製のデータプラットフォームを構築し、データ分析の敷居を下げました。

次は、データを使える人を増やす番です。2017年から社内トレーニングの枠組み「データ道場」を開設し、3ヶ月に渡ってデータ分析のノウハウを身につける講習を実施しました。

マーケティング担当者以外にも、編集関係者向け、PCサイト担当者向け、SQL基礎のみのコース、など業務に応じた講習も行っています。

その結果、なんと社員200人以上がSQLの基礎的な知識を持っている環境を実現したのです。社員数3000人規模なので、データが扱える社員比率は1割弱に達します。

データマーケティング、まずは小さく始めよう

日経新聞社のように歴史があって社員が数千人いる企業でも、数年でデータ活用できる人材を増やせる事例を見てきました。つまり、経営者が意思決定すれば、どんな企業でもデータマーケティングできる人材・組織づくりができるはずです。

一方、これから取り組む企業ではどこから手を付けたらよいでしょうか。ある程度の企業なら、社内にもデータがあるはずです。費用や効率を考えると、いきなり大規模なデータ収集やシステム開発を行うのはリスクがあります。

散在しているデータを一箇所に集め、利用可能な状態にするのもデータドリブンな組織の第一歩です。身近な目標と手元のデータで成功体験を重ね活用のポイントを掴んだ後、規模を拡大していくのがおすすめです。

もし、データマーケティングの取り組み方がわかなければ、ヴァリューズにご相談ください。壁打ちの相手として、どのような形が最適か検討するところからお手伝いさせていただきます。

データマーケティングは予算のかかる大規模プロジェクトか?事例で見るスモールスタートを踏み出す方法

https://manamina.valuesccg.com/articles/532

データをマーケティングに活かすためにはどうすればよいのでしょうか。このテーマのセッションが「日経クロストレンドFORUM 2019」で行われました。ポイントは「スモールスタート」。大和リゾート株式会社のデータマーケティングのプロジェクト事例が語られます。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

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