SNS女子のユーザープロファイル調査

SNS女子のユーザープロファイル調査

インスタ女子・Twitter女子の属性/消費/インターネット利用を深堀り


ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸)は、一般ネットユーザーの行動ログとデモグラフィック(属性)情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用して、インスタ女子、Twitter女子のユーザープロファイル調査を実施しました。
InstagramまたはTwitterのスマホアプリを月に100回以上起動している20~30代の女性を対象に、ペルソナを行動ログとアンケート調査から探ります。

分析概要

ヴァリューズ保有モニターパネル(20代以上)のスマホログデータを用いて、「Instagram」「Twitter」のスマホアプリを月100回以上起動した20-30代女性ユーザーを抽出。抽出したサンプルのアンケート回答結果や、インターネットログデータの集計結果からデモグラフィックやサイコグラフィックなどのユーザー像を調査した。

行動ログは、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用。データはヴァリューズ保有のモニターでの出現率を基に、国内ネット人口に換算して推測。

アンケートは、ヴァリューズで定期的に行っているアンケートにおいて、下記項目について聴取した。

・居住形態と同居家族
・メディア(テレビ、雑誌など)の接触時間
・消費傾向(国内旅行、外食、化粧品などへの出費額など)
・興味、関心のある事柄

※ログで抽出したサンプルのうちアンケートデータが紐づく者を集計対象とした。

Twitter女子は20代、インスタ女子はTwitter女子よりも30代の割合が多い

アプリ別のヘビーユーザーの属性を見てみました。「Instagram」は30代が40.3%で、「Twitter」よりも30代が約13ポイントも割合が高い結果になりました。「Twitter」は73.1%を20代が占め、比較的若い女子の利用が多いようです。

職業を見ると、専業主婦が「Instagram」17.0%に対し「Twitter」は5.2%、学生が「Instagram」4.5%に対し「Twitter」13.9%と差が出ました。

年収高めのインスタ女子、可処分所得が高いのはTwitter女子

20代が多い影響か、Twitter女子は世帯年収も低め。300万円未満の層が4割以上を占めています。

でも、可処分所得で見ると、Twitter女子の方がインスタ女子より多め。半数近くのユーザーは月3万円以上の可処分所得があり、インスタ女子より懐は暖かいようです。

家族構成では大きな違いが出ました。インスタ女子は36.2%が「子どもあり世帯」、なかでも未就学児のいる世帯が31.7%を占めますが、Twitter女子は73.4%が独身です。そして「親と同居世帯」のパラサイトシングルが43.2%に上るので、懐に余裕があるのでしょうか。

インスタ女子は「旅行」「服・靴・かばん」「外食」、Twitter女子はライブなどのサブカルチャー関連の支出が目立つ

SNS女子、お金の使いみちはどうでしょうか。
インスタ女子は「国内旅行」「外食」「服・靴・かばん」「海外旅行」にお金をかける傾向が顕著。「インスタ映え」のチャンスが多そうです。対してTwitter女子は「ライブ、コンサートの鑑賞」「イベント・グッズ購入」「CD・DVD購入」など、サブカルチャー関連の支出が目立ちます。「食費」が少ないのは「親と同居」のおかげといえそうです。

年中行事の実施状況では、特に「母の日」「父の日」の贈り物実施でインスタ女子がTwitter女子を20%以上上回りました。育児中ユーザーが多いインスタ女子は、親のありがたみを感じることが多いのでしょうか。
他方、Twitter女子は全体に実施率が低く、年中行事を一度もしなかったユーザーが18.3%に上りました。

SNS女子はスマホがメインツール

普段の時間の使い方でも違いが見られました。インスタ女子は半数近くが1日2時間以上テレビを視聴しています。Twitter女子は8割以上がスマホで1時間以上インターネットを利用しています。
いずれの女子も半数程度はPCではネットを利用しておらず、メインツールはスマホのようです。

Twitter女子は1日のどの時間帯でも全体よりネット利用時間が長い傾向。インスタ女子は全体よりやや少なめです。

インスタ女子・Twitter女子の興味関心はお金の使い道と一致

アンケート結果から、全ユーザー平均回答率に比べて特徴的に回答が多い関心分野を確認しました。
インスタ女子の関心はなんといっても「ファッション」や「コスメ、化粧品」、そして「ダイエット」。マンガやアニメ、ゲームにはあまり興味がないようです。

※回答率差=セグメントの回答率 - 全体の回答率 スコアが大きくなるほど特徴的に興味関心があり、スコアが小さくなると、興味関心がない。0だと全体のスコアと同じ。

対してTwitter女子は「イベント、コンサート」「マンガ」「アニメ」「ゲーム」に関心が高く、声優やアイドル、読書なども上位に。やはりサブカル好きといえそうです。お金の使いみちとも合致しています。

※回答率差=セグメントの回答率 - 全体の回答率 スコアが大きくなるほど特徴的に興味関心があり、スコアが小さくなると、興味関心がない。0だと全体のスコアと同じ。

インスタ女子はSNSを多用、Twitter女子は動画・イラスト・ゲーム関連アプリを利用

利用が多いサイトやアプリからも、ユーザープロファイルの違いが浮き彫りになりました。

インスタ女子はインスタ以外にFacebookやMessenger、LINE、Twitterが上位で、Twitter女子よりも多数のSNSを利用しています。またファッションや美容、レシピ関連のアプリが上位でした。

Twitter女子はキーボードをカスタマイズできるSimejiやメモアプリColorNoteといったギア系、動画やイラスト、ゲーム関連アプリを使っています。Yahoo! 乗り換え案内の利用が多いのは、サブカルイベント会場等への経路検索でしょうか。

LINE CameraなどのカメラアプリはいずれのSNS女子もよく使っているようです。

※スコアは全体とのリーチ率の差分。特徴的に良く利用しているほどスコアが大きくなる。

上位利用サイトだと、インスタ女子のラインナップには旅行関連が複数登場。ファッション関連はサイトでも人気です。対するTwitter女子の人気サイトはブログが多数。また、チケット予約と辞書・Q&A系コンテンツもよく見られているようです。

※スコアは全体とのリーチ率の差分。特徴的に良く利用しているほどスコアが大きくなる。

関連記事

「インスタ女子とTwitter女子のユーザープロファイリング」レポート

https://manamina.valuesccg.com/articles/420

過去のヴァリューズメルマガで、人気No.1の調査レポートです。(ページ数|16p)

インフルエンサーってどんな人?SNSで拡散力あるユーザーにリーチするには

https://manamina.valuesccg.com/articles/601

SNSやクチコミで商品やサービスを話題にして貰おうとするインフルエンサーマーケティングへの期待が高まっています。今回は、アンケートと実際のネット行動ログからインフルエンサーの消費やネット行動の実態を調査し、どのようにすれば彼らにリーチできるのかを考察します。

コロナ禍でTwitter・インスタなど、SNSユーザーの変化は?

https://manamina.valuesccg.com/articles/888

コロナ禍での「外出自粛」「巣ごもり」「おうち時間」といった生活の中、時間を持て余した人、リモートワークによって通勤時間が減りスマートフォンを扱う時間が減った人など、SNSに費やす時間は一体どう変わったのでしょうか。「eMark+」を用いて、4つのSNS(LINE、Twitter、Facebook、Instagram)のユーザー数の変化とアプリのアクティブ率、2020年5月時点最新のアプリユーザーのデモグラフィックについて調査しました。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


キャンプブームはコロナ禍を経て落ち着いたのか? 検索行動データやアンケート調査から市場を考察

キャンプブームはコロナ禍を経て落ち着いたのか? 検索行動データやアンケート調査から市場を考察

新型コロナウイルスの拡大の時期に、キャンプが注目を集め、一大トレンドになりました。日常を取り戻した現在、キャンプブームは下火になっているようにみえます。一方で、キャンプブームが収まったのではなく、人々の生活にキャンプが文化として根付いたという意見もあります。今回は、キャンプブームをデータで分析し、その変遷と現状について考察します。


新時代のフランス発SNS「BeReal(ビーリアル)」MAUは過去1年で4倍に。広告にも期待感高まる

新時代のフランス発SNS「BeReal(ビーリアル)」MAUは過去1年で4倍に。広告にも期待感高まる

リリースされてから、Z世代を中心に強い支持を集めている「BeReal(ビーリアル)」。2023年初頭から人気を集め始めていますが、いまだにその人気は衰えていません。2024年7月には、日本で広告事業を本格化しはじめたことが大きな話題になりました。今回は、BeRealの最新動向をデータを用いて分析するとともに、広告ビジネスの可能性を調査していきます。


国内外で受賞!味の素冷凍食品「冷凍餃子フライパンチャレンジ」における生活者との共創ポイント

国内外で受賞!味の素冷凍食品「冷凍餃子フライパンチャレンジ」における生活者との共創ポイント

味の素冷凍食品株式会社の「冷凍餃子フライパンチャレンジ」プロジェクトが、日本マーケティング大賞 奨励賞の他、世界有数のPRアワードである「PR Awards Asia-Pacific 2024」で3部門のゴールドを受賞しました。「冷凍ギョーザがフライパンに張り付いた」という一件のSNS投稿からはじまったという、このプロジェクト。立ち上げの背景や、取り組むうえで大事にされていたことを、同社 戦略コミュニケーション部 PRグループ長の勝村敬太氏に伺いました。


【TVドラマランキング】医療系ドラマ「ブラックペアン シーズン2」や親子の愛がテーマの「海のはじまり」の視聴実態など

【TVドラマランキング】医療系ドラマ「ブラックペアン シーズン2」や親子の愛がテーマの「海のはじまり」の視聴実態など

近年動画配信サービスが普及し、時間や場所にとらわれず様々なジャンルの動画を手軽に視聴できるようになりました。テレビ離れが幅広い年代で囁かれている時代、話題になるテレビドラマとは、どのようなものなのでしょうか。今回は、2024年7月~9月に放送されたドラマについて、認知度や視聴方法、満足度、満足理由などをランキング化。その実態を探りました。


「デジタル・トレンド白書2024 – Z世代トレンド・SNS動向編」をデータ分析のヴァリューズが公開

「デジタル・トレンド白書2024 – Z世代トレンド・SNS動向編」をデータ分析のヴァリューズが公開

ヴァリューズは、国内最大規模の消費者Web行動ログパネルを保有し、データマーケティング・メディア「マナミナ」にて消費トレンドの自主調査を発信してきました。その中から注目領域の調査・コラムをピックアップし、白書として収録。2021年の発行から4回目を迎える「デジタル・トレンド白書2024」は、Z世代トレンド・SNS動向編、ライフスタイル・消費トレンド編の2部構成になっています。(「Z世代トレンド・SNS動向編」ページ数|140P)


最新の投稿


タイのコーヒーの特徴とは?タイのコーヒー市場の現状やショップを紹介

タイのコーヒーの特徴とは?タイのコーヒー市場の現状やショップを紹介

近年タイではコーヒーブームが起こっています。バンコクには次々と新しいカフェができており、SNS映えする店内だけではなくコーヒーの味にもこだわりを持つカフェが増えています。実際に、起業してカフェオーナー兼バリスタになるのはタイでは一つのトレンドです。 近年、タイのコーヒー市場は右肩上がりに伸びており、タイのコーヒー市場は日本円で1440億円を超えると言われています。 そこで本記事では、タイのコーヒー市場の現状を読み解くとともに、タイでなぜコーヒーの人気が高まっているのかを、タイのコーヒーブームの歴史と共に解説します。


2025年上半期Z世代トレンド予想!Trepo、「ファッション」「グルメ」「コト・モノ」の3部門のランキングを発表

2025年上半期Z世代トレンド予想!Trepo、「ファッション」「グルメ」「コト・モノ」の3部門のランキングを発表

株式会社Creative Groupは、同社が運営するメディア『トレンドメディアTrepo(トレポ)』にて、10代~20代の女性を対象に、2025年上半期のZ世代トレンド予想調査を実施し、結果を公開しました。


ADK MS、「ゲーム総合調査レポート2024」を発表!最新のゲーム市況の把握から、ゲームプレイヤーの行動・心理の分析まで網羅

ADK MS、「ゲーム総合調査レポート2024」を発表!最新のゲーム市況の把握から、ゲームプレイヤーの行動・心理の分析まで網羅

株式会社ADKマーケティング・ソリューションズは、ゲームプレイヤーの心理・行動を分析し、分かりやすく彼らの実態を可視化した「ゲーム総合調査レポート2024」を作成し、公開しました。


スリープテック ~ 睡眠の質とテクノロジー

スリープテック ~ 睡眠の質とテクノロジー

疲労回復、毎日のコンディション管理に必要不可欠な「睡眠」。その睡眠、あなたは足りていますか?最近ではニュースでも多く取り上げられた通り、日本は世界規模での「不眠大国」。実に日本人の平均睡眠時間は経済協力開発機構(OECD)の加盟国33ヵ国の中で最下位とも言われています。そして睡眠はただ眠るだけではなく、経済とも大いに関わりがあるのです。本稿では広告・マーケティング業界に40年近く従事し、現在は株式会社創造開発研究所所長、一般社団法人マーケティング共創協会理事・研究フェローを務めている渡部数俊氏が、良質な睡眠の鍵を解説します。


BtoBマーケティングの成功は"ファクトファインディング"が重要!本質的・潜在的な課題・ニーズを引き出すことが成功のカギ【PRIZMA調査】

BtoBマーケティングの成功は"ファクトファインディング"が重要!本質的・潜在的な課題・ニーズを引き出すことが成功のカギ【PRIZMA調査】

株式会社PRIZMAは、全国のマーケティングコンサルタントを対象に、「BtoBマーケターが始めた方が良いこと」に関する調査を実施し、結果を公開しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ