マーケターは頭に入れておきたいSNS広告の特徴と目的|現場担当者が語るデジタル広告の基礎

マーケターは頭に入れておきたいSNS広告の特徴と目的|現場担当者が語るデジタル広告の基礎

SNS広告の特徴や出稿の目的、各プラットフォームでできることについてヴァリューズのマーケティングコンサルタント・利根川さんが解説します。SNS広告の出稿を検討している方や、SNS広告の基礎知識を身に着けたい方は、ぜひご自身の学びに役立ててみてください。


こんにちは。データマーケティングの会社・ヴァリューズのデータプロモーション局でコンサルタントを務めている利根川と申します。前職ではWeb広告代理店に勤めており、教育業界や女性向け商材を中心に広告の運用やマーケティングに携わっていました。ヴァリューズでもプロモーションの提案や運用、新人教育を中心に担当しています。

今回は、SNS広告の特徴や、各プラットフォームでできることについて紹介していきます。SNS広告の出稿を検討している方や、SNS広告の基礎知識を身に着けたい方はぜひ本記事を役立ててみてください。

株式会社ヴァリューズ マーケティングコンサルタント 利根川唯

株式会社ヴァリューズ
マーケティングコンサルタント 利根川唯

Web広告代理店出身。大手教育業界クライアント様をはじめ、美容業界クライアント様を中心に主に女性をターゲットとする様々な業界で経験を積む。業界特性に合わせた運用型メディア全般のプランニング/実行を得意とする。

SNS広告とは

まず最初に、SNS広告の概要について説明します。SNS広告とは、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSプラットフォーム内に掲載される広告のことです。掲載箇所はプラットフォームによって異なりますが、フィードやタイムライン、ストーリーズなどのオーガニック投稿の間に掲載されることが多いです。

SNS広告は運用型広告という位置づけで、広告の表示やクリックで課金されるため、少額から出稿することが可能です。

プラットフォームにもよりますが、SNS広告はブランディングやキャンペーン、ファン獲得の目的で使用される場合が多いでしょう。しかし最近ではアプリのインストールやリード獲得、ショッピングなどダイレクトレスポンス目的の配信メニューも増えてきており、さまざまなビジネス課題に対して幅広く活用できます。

SNS広告の4つの特徴

次に、SNS広告の4つの特徴を解説します。

1.SNS独自の精度の高いターゲティング

プラットフォームの特性にもよりますが、SNSはアカウントを登録して使用するため、アカウント登録の際に入力されたユーザーデータを広告に活用することが可能です。また、SNS上の行動データによる興味関心なども活用できるため、より詳細なターゲティングが可能です。

2.SNS内に溶け込みやすいフォーマット

前述の通り、SNS広告はユーザーのフィードやタイムライン、ストーリーズなど、オーガニックコンテンツの間に掲載されます。オーガニックコンテンツと同様のフォーマットで掲載されるため、ユーザーに不快感を与えにくく、受け入れられやすい傾向があります。

クリエイティブとしても他のディスプレイ広告とは異なり、UGC((User Generated Contents)の広告が高い効果をもたらす場合もあります。

3.インタラクティブな反応が見れる

SNS上のオーガニックのコンテンツ同様、広告自体もコメントやスタンプなどによる反応を見ることが可能です。また、コンテンツのシェアも可能なため二次拡散が狙えます。

4.SNS広告の注意点

元来の広告とは異なりインタラクティブなコミュニケーションが可能なため、ときには広告に対する批判や炎上につながる場合もあります。取り扱う内容や広告表現には十分配慮した上で出稿するようにしましょう。

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主なSNS広告の媒体の種類と特徴

ここからは主なSNS広告の媒体について、その特徴を簡単に紹介していきます。

1.LINE

特徴

LINEのユーザー数は8,600万人で、SNS利用者中90%という高い利用率(※)で幅広い年齢層に利用されています。また、毎日LINEを使うユーザーの割合は85%と高いアクティブ率を誇っています。配信目的も認知から獲得まで様々な配信方法が選択でき、認証済みのLINE公式アカウントでは友だち追加広告を活用し、友だち数を増やすことも可能です。(※)参照:最新版!総務省調査で見るSNS利用率 ~ 10代でTikTokが50%を超えるなど年代別にも注目

配信面

LINE広告の配信面はLINE内のトークリストやVOOMだけにとどまらず、LINEの各サービス(LINE NEWSやLINE漫画など)にも配信されます。また、アドネットワークを通じて提携する外部アプリへの配信も可能です。

ターゲティング

LINE広告のターゲティングは大きく分けて下記の6種類の方法が可能です。

①オーディエンスセグメント配信
年齢、性別、地域、興味関心などのターゲティング     
②オーディエンス配信
商品を購入したユーザーに対する配信など、ユーザー情報を利用したターゲティング
③友だちオーディエンス配信
LINE公式アカウントの友だちを元にしたターゲティング
④類似配信
コンバージョンオーディエンスやアップロードした顧客情報に類似したユーザーに対するターゲティング
⑤リエンゲージメント配信
アプリをインストールしたまま休眠状態になっているユーザーを対象にしたターゲティング
⑥自動最適化配信
機械学習を利用し、オークションの入札最適化を行うターゲティング

2.Facebook/Instagram

特徴

Facebookの国内のアクティブユーザーは2,800万人ほど(※)と言われており、企業ページを作成することも可能で多くの企業が利用しています。実名を原則としているため、ターゲティング精度が高いことが特徴です。また、ビジネスのシェアなどで利用されている方も多く、BtoBマーケティングにも向いています。

一方、Instagramは画像や動画を共有して楽しむSNSとなっており、Facebookと比較すると若年層が多く、アパレルブランドやコスメブランドなど、女性をターゲットとするマーケティングに多く活用されています。
(※)参照:最新版!総務省調査で見るSNS利用率 ~ 10代でTikTokが50%を超えるなど年代別にも注目

配信面

同会社のサービスのため、Facebook広告のアカウントからFacebook、Instagramへのそれぞれの配信が可能となっています。Facebookはニュースフィードやストーリーズはもちろん、検索結果およびMessengerにも掲載されます。Instagramについてはフィード、発見タブ、ストーリーズ、IGTV動画の4つの面に配信されます。また、Facebookにも独自のオーディエンスネットワークがあり、提携しているアプリやサイトへの広告出稿が可能です。

ターゲティング

Facebook /Instagramのターゲティングは大きく分けて3種類の方法があります。

①コアオーディエンス
年齢、興味・関心、地域などのターゲティング
②カスタムオーディエンス
オンラインまたはオフラインでビジネスに対してすでにアクションを実行した利用者に対するターゲティング
③類似オーディエンス
指定したオーディエンスと共通の興味・関心を持つ利用者に対するターゲティング

3.Twitter

特徴

Twitterのアクティブアカウント数は4,500万ほど(※)で、男女を問わず主に若年層を中心に利用されています。140文字までのショートテキストを投稿できるSNSで匿名性が高く、趣味・関心に基づき使用されることが多いです。他のSNSと比較すると情報の更新が早く、リツイート機能による拡散力が高いことも特徴の一つです。広告においては通常の画像や動画広告のみならず、カンバセーションボタンというユーザー主体の発信を促す広告フォーマットがあることも特徴です。
(※)参照:最新版!総務省調査で見るSNS利用率 ~ 10代でTikTokが50%を超えるなど年代別にも注目

配信面

Twitterの検索結果の上部やタイムライン、アカウントのプロフィール上など様々な場所に掲載されます。また、他のSNS同様独自のオーディエンスネットワークがあり、提携しているアプリやサイトへの広告出稿が可能です。

ターゲティング

Twitter広告では下記3種類についてのターゲティングが可能です。

①属性
地域、性別、言語、年齢及び携帯端末についてのターゲティング     
②オーディエンス条件
Twitter上での会話、イベント、キーワードなどの興味関心についてのターゲティング
③カスタムオーディエンス
メールアドレスやTwitterのユーザー名、ウェブやアプリの行動を元にしたターゲティング

▼世の中のSNS利用の実態については、マナミナ内の下記の記事でも紹介しています。併せて確認してみてください。

最新版!総務省調査で見るSNS利用率 ~ 10代でTikTokが50%を超えるなど年代別にも注目

https://manamina.valuesccg.com/articles/1618

SNS利用率を総務省の資料を元に確認します。マーケティングする上でおさえておきたいSNSに関する基礎情報。なんとなく、自分が使っているSNSが主流だと思いこんでいませんか。10代や20代が一番使っているSNSをデータで答えられますか。総務省が発表している情報通信白書などをもとに、最新のSNS動向をまとめました。

【最新版】Twitter、Instagram、TikTokなど主要SNSアプリユーザーの利用実態を調査。シニア利用が伸びる

https://manamina.valuesccg.com/articles/1533

今回は、当メディア「マナミナ」を運営するヴァリューズが<a href="https://manamina.valuesccg.com/articles/888" target="_blank">2020年6月に調査した内容</a>の最新版を作成しました。過去に調査した4つのSNS(LINE、Twitter、Facebook、Instagram)に「TikTok」を加え、アプリのユーザー数やデモグラフィックについて調査しました。一体、どんな変化がみられたのでしょうか。

4大SNSのヘビーユーザーをデータから徹底比較!~ Facebook, Instagram, LINE, Twitterのユーザー特徴を調査

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スマートフォンの普及によって、情報収集源としての役割をますます拡大しているSNS。アプローチしたいセグメントに到達するためには、適切なSNSを広告媒体として活用することが重要です。様々に選択肢がある中で、どんなユーザーがどのSNSを選び、どのような購買活動をしているのか。今回は4大SNSとも言える、Facebook、Instagram、LINE、Twitterそれぞれのヘビーユーザーの属性、購買動機や興味関心などのサイコグラフィック、メディアの利用状況や消費行動などを調査し、ユーザープロファイルを作成しました。(ページ数 | 26)

まとめ

SNS広告はプラットフォームによってユーザー層が異なるため、どのようなユーザーに向けて広告を配信したいのか、よく検討した上で選定することが必要です。また、独自のターゲティングや広告フォーマットが用意されているので、目的に合わせて上手に活用していくことでより高い成果を上げることが可能となるでしょう。SNSは機能のアップデートも頻繁に行われるため、常に最新情報をチェックし、トレンドを抑えていくことも重要です。本記事を踏まえ、効果的なSNS広告施策につなげてみてください。

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この記事のライター

前職ではWeb広告代理店に勤めており、教育業界や女性向け商材を中心に広告の運用やマーケティングに携わっていました。業界特性に合わせた運用型メディア全般のプランニング/実行を得意としています。ヴァリューズでもプロモーションの提案や運用、新人教育を中心に担当しています。

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