ドラクエウォークがすごい!話題の位置ゲーを徹底比較

ドラクエウォークがすごい!話題の位置ゲーを徹底比較

スマホの位置情報サービスを利用した“位置ゲー”に、待望の『ドラゴンクエスト』が参入。芸能人、有名人も続々と参戦、twitterなどでも話題となっています。そこで今回は2019年9月12日に配信を開始した『ドラゴンクエスト ウォーク』の初速トレンドと、人気”位置ゲー”についてまとめます。これまで『ポケモンGO』が位置ゲーシェアをほぼ独占していましたが、歴史が長くコアなファンを持つドラクエが参入したことによって、”位置ゲー”マーケットにどんな動きが生まれたのか、マーケティング分析サービス「eMark+」を使って分析しました。


「ドラゴンクエスト ウォーク」好調なスタートを切る。

2019年9月時点でインストールユーザー数上位5位の”位置ゲー”アプリについて、2019年4月から6ヶ月間のユーザー数推移を比較します。分析ツールはeMark+を用いて調査しました。対象アプリは以下のとおりです。

【調査対象アプリ】※< >内はリリース年月
『ポケモンGO』:ポケモンを集めたり交換したりバトルするアドベンチャーゲーム。<2016年7月>
『ドラゴンクエスト ウォーク』:モンスターと戦いながら冒険するRPG。<2019年9月>
『ハリー・ポッター 魔法同盟』:人間界に現れた生物を魔法界に戻すRPG。<2019年6月>
『駅メモ!』:実在する鉄道駅を集めてまわる駅収集位置ゲーム。<2014年11月>
『Ingress Prime』:現実世界で繰り広げる陣取りゲーム<2018年11月>

下図のとおり、『ドラゴンクエスト ウォーク』は配信開始から一気に『ポケモンGO』に迫る勢いです。とは言え、『ポケモンGO』はリリースと同時に1100万UUを達成しており、世界規模の強さを見せつけました(過去記事参照)。今後の『ドラゴンクエスト ウォーク』の伸びに注目です。

人気”位置ゲー”ユーザー数(MAU推移)

人気”位置ゲー”ユーザー数(MAU推移)

期間:2019年4月〜9月

『ポケモンGO』から『ドラゴンクエスト ウォーク』への移行も?!

続いて、それぞれのゲームの併用状況を調べました。2019年4月〜9月までのデータでは、83.8%が“1サイトのみ”、つまり単独利用者でした。

9月配信スタートしたばかりの『ドラゴンクエスト ウォーク』ユーザーから見ると、『ポケモンGO』との併用がやや多く、33.5%でした。これが今後もっと増えるようなら、『ポケモンGO』からのユーザー移行もあるかもしれません。

また、『ハリー・ポッター 魔法同盟』ユーザーは『ポケモンGO』との併用率が高く(55.8%)、『Ingress Prime』は『ポケモンGO』と『ドラゴンクエスト ウォーク』の両方を併用しているようです。

『駅メモ!』については他ゲームとの併用率は少なく、独自のユーザーを囲い込んでるようです。ゲームの特性が他の位置ゲーと異なり、ニッチな市場で効果を出していると思われます。

”位置ゲー”トップ5の併用状況

”位置ゲー”トップ5の併用状況

期間:2019年4月〜9月

『ポケモンGO』から見た他サイト併用状況

『ポケモンGO』から見た他サイト併用状況

期間:2019年4月〜9月

『ドラゴンクエスト ウォーク』から見た他サイト併用状況

『ドラゴンクエスト ウォーク』から見た他サイト併用状況

期間:2019年4月〜9月

『ハリー・ポッター 魔法同盟』から見た他サイト併用状況

『ハリー・ポッター 魔法同盟』から見た他サイト併用状況

期間:2019年4月〜9月

『Ingress Prime』から見た他サイト併用状況

『Ingress Prime』から見た他サイト併用状況

期間:2019年4月〜9月

『駅メモ!』から見た他サイト併用状況

『駅メモ!』から見た他サイト併用状況

期間:2019年4月〜9月

老若男女にウケる『ポケモンGO』、男性に圧倒的人気『駅メモ!』

次に、それぞれの位置ゲーのユーザー属性を比較します。
『ポケモンGO』と『ドラゴンクエスト ウォーク』のユーザーの大きな違いは男女比です。『ポケモンGO』は男性が54.2%に対し、『ドラゴンクエスト ウォーク』は男性比率が74.9%でした。

また、『ハリー・ポッター 魔法同盟』は他アプリと比べて女性比率が高く(53.2%)『駅メモ!』は圧倒的に男性(82.6%)に人気のようです。

『ポケモンGO』の属性は、男女比、年代とも、他と比べてバランスが良いと言えるでしょう。一方で、『駅メモ!』は前述のとおり特定のユーザーに高い支持を得ているようです。

『ドラゴンクエスト ウォーク』『ポケモンGO』『ハリー・ポッター 魔法同盟』『Ingress Prime』『駅メモ!』ユーザー属性<男女比>

『ドラゴンクエスト ウォーク』『ポケモンGO』『ハリー・ポッター 魔法同盟』『Ingress Prime』『駅メモ!』ユーザー属性<男女比>

期間:2019年4月〜9月

『ドラゴンクエスト ウォーク』『ポケモンGO』『ハリー・ポッター 魔法同盟』『Ingress Prime』『駅メモ!』ユーザー属性<年代>

『ドラゴンクエスト ウォーク』『ポケモンGO』『ハリー・ポッター 魔法同盟』『Ingress Prime』『駅メモ!』ユーザー属性<年代>

期間:2019年4月〜9月

”位置ゲー”トレンドまとめ

2019年9月に配信が開始された『ドラゴンクエスト ウォーク』は、初月のアクティブユーザー数が290万UUと、好調にスタートしていることがわかりました。これまでトップを独走していた『ポケモンGO』はユーザー数の大幅な増加は見られないものの、老若男女、幅広い世代に人気なのが強み。今後『ドラゴンクエスト ウォーク』が『ポケモンGO』に追いつくためには、女性や20代若者を取り込んでいく必要があると考えられます。一方、『駅メモ!』はニッチ戦略上は優位で、ユーザー争奪戦の中『ハリー・ポッター 魔法同盟』や『Ingress Prime』が”位置ゲー”業界において今後どのような施策を打つのかも注目されます。

分析で使用した「eMark+」は調べたいWebサイトやアプリを入力するだけで、アクセス数やユーザー属性を簡単に把握することができます。無料版もありますので、今後の”位置ゲー”の動向が気になる方はぜひ使ってみてください。

eMark+ 無料で競合調査ができる! 無料登録はこちら

関連記事

ポケGO、FGO、ツムツム、パズドラ…4大人気ゲームアプリで徹底比較!「ゲームアプリ利用者のユーザープロファイル」レポート

https://manamina.valuesccg.com/articles/543

利用者が多い4大人気ゲームアプリ、ポケGO、FGO、ツムツム、パズドラについて、アンケート調査とスマホアプリのログデータを用いてユーザー像を徹底比較。それぞれのユーザー特徴が明らかになりました。(ページ数|25p)

新型コロナ影響も?「あつ森」にユーザーがあつまり中! ヒット作「あつまれどうぶつの森」を調査

https://manamina.valuesccg.com/articles/800

3月20日、Nintendoの人気シリーズ「どうぶつの森」から、最新作「あつまれどうぶつの森(以下、あつ森)」がリリースされました(Nintendo Switch版)。発表から期待が高まっていたところに、新型コロナウイルスによる外出自粛など予期せぬ情勢も加わり、かなりのユーザーが動いているようです。そこで今回は、あつ森ユーザーの行動について徹底分析します。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


サントリー「ジハンピ」が5カ月で1,000万人突破。Coke ONに迫る急成長の理由

サントリー「ジハンピ」が5カ月で1,000万人突破。Coke ONに迫る急成長の理由

サントリービバレッジソリューション株式会社(以下、サントリー)の自販機キャッシュレスアプリ「ジハンピ」が2025年7月にユーザー数1,000万人を突破しました。「Coke ON」など既存サービスがあるなかで、なぜジハンピが好調なのか、好調の背景を探ります。後半は、キャッシュレス化が進行中のサービスや、将来のキャッシュレス事情について分析しました。


「ポケポケ」大ヒットの実態とは? 類似ゲームアプリと利用者データを比較

「ポケポケ」大ヒットの実態とは? 類似ゲームアプリと利用者データを比較

ポケモンのトレーディングカードアプリ「Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」が社会現象となっています。リリースから3ヶ月近くが経ち、人気の実態が明らかになってきました。本稿ではそんな「ポケポケ」のMAUやユーザー層を他のゲームアプリと比較することで、流行の要因を分析するとともに、今後の人気について予測していきます。


年末年始はどのサービスで何を観る?動画配信アプリの利用実態

年末年始はどのサービスで何を観る?動画配信アプリの利用実態

もうすぐ年末年始。時間のあるこのタイミングで、VOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスを利用してコンテンツを一気見しよう、という方も多いのではないでしょうか。今回は、「Prime Video」「Netflix」「U-NEXT」「Hulu」「Disney+」それぞれについて、ここ数年の年末年始の集客状況を調査。実際に年末年始に利用者が増えているのか、各サービスでどんなコンテンツに注目が集まっているのかを分析し、来たる2024年の年末年始を占いました。


話題の「リカバリーウェア」のターゲット層は?人気の4ブランドをデータから比較

話題の「リカバリーウェア」のターゲット層は?人気の4ブランドをデータから比較

日々の疲れを癒し健康的な生活へと回復させるためのサポートとして、医薬品やサプリ、健康食品など、巷にはさまざまな情報が溢れています。中でも最近よく見聞きするのが「リカバリーウェア」。着るだけで疲労感などが軽減されると謳う救世主的な商品ですが、一体どのような物で、どのような人たちの関心を掴んでいるのか、データを用いて検証します。


Why are certain AI English conversation apps “chosen” over others? Exploring how each app is used

Why are certain AI English conversation apps “chosen” over others? Exploring how each app is used

Spring is the season for trying something new, and many want to commit to learning English. Many apps have emerged that offer easy, self-paced English-learning. We will focus on Speak, ELSA Speak, SpeakBUDDY, and Duolingo and analyze the data to investigate the latest trends in AI English conversation apps.


ページトップへ