「ドラゴンクエスト ウォーク」好調なスタートを切る。
2019年9月時点でインストールユーザー数上位5位の”位置ゲー”アプリについて、2019年4月から6ヶ月間のユーザー数推移を比較します。分析ツールはeMark+を用いて調査しました。対象アプリは以下のとおりです。
【調査対象アプリ】※< >内はリリース年月
・『ポケモンGO』:ポケモンを集めたり交換したりバトルするアドベンチャーゲーム。<2016年7月>
・『ドラゴンクエスト ウォーク』:モンスターと戦いながら冒険するRPG。<2019年9月>
・『ハリー・ポッター 魔法同盟』:人間界に現れた生物を魔法界に戻すRPG。<2019年6月>
・『駅メモ!』:実在する鉄道駅を集めてまわる駅収集位置ゲーム。<2014年11月>
・『Ingress Prime』:現実世界で繰り広げる陣取りゲーム<2018年11月>
下図のとおり、『ドラゴンクエスト ウォーク』は配信開始から一気に『ポケモンGO』に迫る勢いです。とは言え、『ポケモンGO』はリリースと同時に1100万UUを達成しており、世界規模の強さを見せつけました(過去記事参照)。今後の『ドラゴンクエスト ウォーク』の伸びに注目です。
人気”位置ゲー”ユーザー数(MAU推移)
期間:2019年4月〜9月
『ポケモンGO』から『ドラゴンクエスト ウォーク』への移行も?!
続いて、それぞれのゲームの併用状況を調べました。2019年4月〜9月までのデータでは、83.8%が“1サイトのみ”、つまり単独利用者でした。
9月配信スタートしたばかりの『ドラゴンクエスト ウォーク』ユーザーから見ると、『ポケモンGO』との併用がやや多く、33.5%でした。これが今後もっと増えるようなら、『ポケモンGO』からのユーザー移行もあるかもしれません。
また、『ハリー・ポッター 魔法同盟』ユーザーは『ポケモンGO』との併用率が高く(55.8%)、『Ingress Prime』は『ポケモンGO』と『ドラゴンクエスト ウォーク』の両方を併用しているようです。
『駅メモ!』については他ゲームとの併用率は少なく、独自のユーザーを囲い込んでるようです。ゲームの特性が他の位置ゲーと異なり、ニッチな市場で効果を出していると思われます。
”位置ゲー”トップ5の併用状況
期間:2019年4月〜9月
『ポケモンGO』から見た他サイト併用状況
期間:2019年4月〜9月
『ドラゴンクエスト ウォーク』から見た他サイト併用状況
期間:2019年4月〜9月
『ハリー・ポッター 魔法同盟』から見た他サイト併用状況
期間:2019年4月〜9月
『Ingress Prime』から見た他サイト併用状況
期間:2019年4月〜9月
『駅メモ!』から見た他サイト併用状況
期間:2019年4月〜9月
老若男女にウケる『ポケモンGO』、男性に圧倒的人気『駅メモ!』
次に、それぞれの位置ゲーのユーザー属性を比較します。
『ポケモンGO』と『ドラゴンクエスト ウォーク』のユーザーの大きな違いは男女比です。『ポケモンGO』は男性が54.2%に対し、『ドラゴンクエスト ウォーク』は男性比率が74.9%でした。
また、『ハリー・ポッター 魔法同盟』は他アプリと比べて女性比率が高く(53.2%)、『駅メモ!』は圧倒的に男性(82.6%)に人気のようです。
『ポケモンGO』の属性は、男女比、年代とも、他と比べてバランスが良いと言えるでしょう。一方で、『駅メモ!』は前述のとおり特定のユーザーに高い支持を得ているようです。
『ドラゴンクエスト ウォーク』『ポケモンGO』『ハリー・ポッター 魔法同盟』『Ingress Prime』『駅メモ!』ユーザー属性<男女比>
期間:2019年4月〜9月
『ドラゴンクエスト ウォーク』『ポケモンGO』『ハリー・ポッター 魔法同盟』『Ingress Prime』『駅メモ!』ユーザー属性<年代>
期間:2019年4月〜9月
”位置ゲー”トレンドまとめ
2019年9月に配信が開始された『ドラゴンクエスト ウォーク』は、初月のアクティブユーザー数が290万UUと、好調にスタートしていることがわかりました。これまでトップを独走していた『ポケモンGO』はユーザー数の大幅な増加は見られないものの、老若男女、幅広い世代に人気なのが強み。今後『ドラゴンクエスト ウォーク』が『ポケモンGO』に追いつくためには、女性や20代若者を取り込んでいく必要があると考えられます。一方、『駅メモ!』はニッチ戦略上は優位で、ユーザー争奪戦の中『ハリー・ポッター 魔法同盟』や『Ingress Prime』が”位置ゲー”業界において今後どのような施策を打つのかも注目されます。
分析で使用した「eMark+」は調べたいWebサイトやアプリを入力するだけで、アクセス数やユーザー属性を簡単に把握することができます。無料版もありますので、今後の”位置ゲー”の動向が気になる方はぜひ使ってみてください。
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