“バスチー”のヒットとコンビニスイーツ市場を検索データから調べてみた

“バスチー”のヒットとコンビニスイーツ市場を検索データから調べてみた

2019年はスペインのバスク地方のお菓子「バスクチーズケーキ」(以下、バスチー)が大ヒットしました。コンビニでは2019年3月にローソンがいち早く発売。およそ1年経っても人気商品の一つです。遅れて10月にセブンイレブンから発売されると、ファミリーマート、ミニストップが追随、バスチーはコンビニスイーツを代表する人気商品となりました。今回は、バスチーのヒットをネット上の検索データとアンケート調査から振り返り、コンビニスイーツマーケットを取り上げます。


バスチーの大ヒットを振り返る

2019年はバスチーが大ヒットしました。

検索キーワード分析ツールeMark+ Keyword Finderで調査した、「バスクチーズケーキ 」「バスチー」の検索ユーザー数は、下図のとおりです。

3月にローソンで発売されてユーザー数が一時的に伸び、その後10月のセブンイレブンでの発売開始で急速にユーザー数を獲得、一気にバスチーブームとなりました。

「バスクチーズケーキ 」「バスチー」検索ユーザー数推移

「バスクチーズケーキ 」「バスチー」検索ユーザー数推移

期間:2019年2月〜2020年1月
デバイス:PC

また、株式会社ヴァリューズが独自に行ったアンケート調査によると、バスクチーズケーキの認知度は全体で4割以上、特に20代〜40代の女性の6割以上が知っていると回答、さらに20代〜50代の女性の2割以上は購入したことがあると回答しました。

「バスクチーズケーキ」認知度・購入経験の有無

「バスクチーズケーキ」認知度・購入経験の有無

ヴァリューズモニターへのアンケート調査(2019年11月実施)から抜粋

バスチー好きはローソン派?

バスチー好きのユーザーはどんな人なのか、検索ユーザーの属性を調べました。
下図のように、女性が64%、およそ3割が40代という結果でした。

「バスクチーズケーキ 」「バスチー」検索ユーザー属性<男女比>

「バスクチーズケーキ 」「バスチー」検索ユーザー属性<男女比>

期間:2019年2月〜2020年1月
デバイス:PC

「バスクチーズケーキ 」「バスチー」検索ユーザー属性<年代>

「バスクチーズケーキ 」「バスチー」検索ユーザー属性<年代>

期間:2019年2月〜2020年1月
デバイス:PC

さらに、ヴァリューズが保有するWeb行動ログデータから、ネット上の検索キーワードで「バスチー」と類似度の高いキーワードを抽出しました。これによると、「サクバタ(サクッとバターサンド)」「ホボクリム(ほぼほぼクリームのシュー)」「カプケ(CUPKE)」というキーワードとの類似度が高いことがわかりました。いずれもローソン商品であり、ネット上の検索データからも「バスチー」に興味があるユーザーは、バスチーの先駆けとなったローソンの他のコンビニスイーツも気になっている様子がうかがえます。

「バスチー」と類似度の高い検索キーワード

「バスチー」と類似度の高い検索キーワード

期間:2019年8月~2020年1月

ローソンの「サクバタ(サクッとバターサンド)」

ローソンの「ホボクリム(ほぼほぼクリームのシュー)」

スイーツで人気のコンビニはどこ?

では、バスチー以外にもスイーツで人気のコンビニはどこなのでしょうか。ローソン、セブンイレブン、ファミリーマートの3社について、それぞれコンビニ名と同時に検索されたキーワードをランキングしました。

その結果、コンビニ名と「スイーツ」を同時検索されているのはローソンで、「チケット」や「ポイント」「銀行」などの提供サービスに混じり、「スイーツ」は9位に食い込む大健闘。検索ユーザー数も2社より多いことがわかりました。

主要3コンビニ・スイーツ注目度ランキング

主要3コンビニ・スイーツ注目度ランキング

期間:2019年2月〜2020年1月
デバイス:PC

コンビニスイーツ検索後は何を見ている?

ネットで「コンビニスイーツ」を調べた後は、どのようなコンテンツを見ているのでしょうか。「コンビニスイーツ」検索ユーザーの流入先サイト(ランディングページ)を調べました。

流入先サイトの1位は『みんなの食品クチコサイト/もぐなび』。もぐなびでは週次でコンビニスイーツランキングが更新されており、リアルタイムのクチコミ情報や最新トレンドが気になるネットユーザーを集めていると考えられます。

「コンビニスイーツ」検索ユーザーの流入先LP

「コンビニスイーツ」検索ユーザーの流入先LP

期間:2018年2月〜2020年1月(2年間)
デバイス:PC
※「コンビニ」かつ「スイーツ」を検索後のLPランキング1位のページ

新作スイーツとグルテンフリー?

最後に、コンビニスイーツと同時に検索されるキーワードから、消費者のニーズを探ってみましょう。

「新作」や「ランキング」は想像しやすいですが、中には「上白糖」「グルテンフリー」「ビーガン」などのキーワードも。アレルギー対応やダイエットなど多様な切り口での商品展開はコンビニならではと言えるのではないでしょうか。ネットで検索して調べるという目的意識の高い行動から、「ケーキ」や「アイス」など一般的な商品の検索は意外と少ないようです。

「コンビニスイーツ」同時検索キーワードランキング

「コンビニスイーツ」同時検索キーワードランキング

期間:2019年2月〜2020年1月
デバイス:PC
※「コンビニ」かつ「スイーツ」検索の同時検索語句
(「コンビニ」、「スイーツ」、「コンビニスイーツ」はランキングから除外)

今回は、2019年のバスチーの大ヒットとコンビニスイーツマーケットについてネット上の行動ログから分析しました。2020年にブームになる最新スイーツは一体…?引き続き注目していきたいと思います。

分析に使用したのは市場・競合調査サービス「eMark+(イーマークプラス)」。知りたいキーワードごとに、どんな特徴のユーザーが調べているのか、ユーザーのボリュームの変遷などが簡単にチェックできます。無料の機能もあるので、ぜひ試してみてくださいね。



eMark+ 無料で競合調査ができる! 無料登録はこちら


関連記事

家飲みブームで人気を集める「缶レモンサワー」のポジショニングを検索キーワードから分析

https://manamina.valuesccg.com/articles/780

昨今の家飲みブームで人気を集めているのが缶レモンサワー。コンビニやスーパーでも他のフレーバーの缶サワーと比べて種類も多く、中には品切れで入荷が待たれる人気商品も。今回はそんな缶レモンサワーについて、各社の人気商品やユーザーの注目傾向などについて、検索キーワードから分析します。

ファミマも売り始めたビーガン向け商品は今後の食トレンドとなるか?検索者は家庭で試せるレシピに興味

https://manamina.valuesccg.com/articles/886

ヨーロッパやアメリカで取り入れられているライフスタイル「ビーガン」について、健康志向の高まりやインバウンドの増加などの影響から、日本国内でも目にする機会が増えてきています。本稿では、ビーガンに対してどのように関心が寄せられているのか、検索キーワードや人気コンテンツから実態を調査しました。

この記事のライター

フリーライター。大手キャリア系企業で編集の仕事に出会い、その後、3つのメディアの立ち上げなど行い、2014年にフリーランスに。医療系、就活系、教育系、結婚系のサイトで執筆中。

関連する投稿


戸建てVSリフォーム!?コロナ禍の住宅事情を検索キーワードから徹底調査!

戸建てVSリフォーム!?コロナ禍の住宅事情を検索キーワードから徹底調査!

新型コロナの影響によるステイホームやリモートワークの広がりが、住宅事情にも変化を及ぼしています。夫婦で在宅勤務できるスペース、子どもがストレスなく過ごせる空間など、家で過ごす時間が増えたことによって、今までとは違った視点で住宅について考えるきっかけができました。今回は戸建て、土地、リフォームなど、住宅に関する消費者意識の最新動向を分析していきます。


マスク着用でマウスウォッシュが話題に!中でも「リステリン」が注目されている理由を検索データから探ってみた

マスク着用でマウスウォッシュが話題に!中でも「リステリン」が注目されている理由を検索データから探ってみた

新型コロナウイルスの影響でマスクの着用が常態化している昨今。長時間のマスク着用などで自分の口臭が気になっている人が増えているのではないでしょうか。最近では、マスク着用という新生活様式に伴い、エチケットの一環としてマウスウォッシュなどの口臭ケア用品を取り入れている人も多いようです。そこで今回は「口臭」に関連するキーワードに着目して調査・分析をしてみました。


Webサイト&アプリ市場のユーザー数ランキング2020を発表!ステイホームでYouTube利用大幅増、非接触推奨でキャッシュレス決済アプリが日常化

Webサイト&アプリ市場のユーザー数ランキング2020を発表!ステイホームでYouTube利用大幅増、非接触推奨でキャッシュレス決済アプリが日常化

インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査・コンサルティングサービスを提供する株式会社ヴァリューズは、2020年1月~10月のWebサイトのアクセス数、スマートフォンのアプリの起動数を調査し、ランキングを作成。前年との比較や、年代別での利用傾向に関しても分析をおこないました。


2020年の検索キーワードのトレンドを総まとめ!『鬼滅の刃』『コロナウイルス』『GOTOトラベル』など。流行語大賞の『3密』は?

2020年の検索キーワードのトレンドを総まとめ!『鬼滅の刃』『コロナウイルス』『GOTOトラベル』など。流行語大賞の『3密』は?

ヴァリューズでは、保有するモニターパネルのWeb行動ログを分析し毎週、急上昇している検索キーワードを調査してきました。今回は2020年1月~10月の週間検索キーワードで検索が急上昇した特徴的なワードに加え、2020年新語・流行語大賞をもとに、今年の流行を振り返ります。


【動画レポート】アフターコロナの飲料ニーズはどう変化する?Webログでみる飲料市場の概況と「エナジードリンク」への関心増を調査

【動画レポート】アフターコロナの飲料ニーズはどう変化する?Webログでみる飲料市場の概況と「エナジードリンク」への関心増を調査

いま知っておくべき情報を20分に要約した、ショートセミナー動画によるレポートです。業界調査、トレンド、消費者調査など、Web行動ログ分析によるマーケティング調査を提供するヴァリューズのコンサルタントが、簡潔に解説します。動画はYouTubeでの限定公開となりますので、ご都合のいい時間に、ぜひご覧ください。 <br><b>今回のテーマは「アフターコロナの飲料ニーズはどう変化する?~緊急事態宣言から半年。現在のWEBにおける飲料ニーズ」調査です。</b>


最新の投稿


戸建てVSリフォーム!?コロナ禍の住宅事情を検索キーワードから徹底調査!

戸建てVSリフォーム!?コロナ禍の住宅事情を検索キーワードから徹底調査!

新型コロナの影響によるステイホームやリモートワークの広がりが、住宅事情にも変化を及ぼしています。夫婦で在宅勤務できるスペース、子どもがストレスなく過ごせる空間など、家で過ごす時間が増えたことによって、今までとは違った視点で住宅について考えるきっかけができました。今回は戸建て、土地、リフォームなど、住宅に関する消費者意識の最新動向を分析していきます。


中国で社会現象に。「姐姐経済(お姉さん経済)」時代がやってきた|中国トレンド調査

中国で社会現象に。「姐姐経済(お姉さん経済)」時代がやってきた|中国トレンド調査

「小姐姐」は中国語で「姉」を意味する一方で、近年、「お姉さん経済」と呼ばれる社会現象が女性の社会進出によって現れました。20代〜40代、高学歴、都市部在住などの属性に分類できる、いわゆる「小姐姐」はモノ消費と、経験を楽しむコト消費を同時に重視しており、ECショッピング、スキンケア・化粧品から観光、美容医療、娯楽サービス領域まで、「お姉さん経済」によるインパクトが増大しています。このような消費者行動の特徴を理解することは中国女性消費者向けのマーケティング戦略を立てる時に不可欠であり、中国人女性のライフステージの多様化に伴う消費ニーズを見出すこともできます。


マスク着用でマウスウォッシュが話題に!中でも「リステリン」が注目されている理由を検索データから探ってみた

マスク着用でマウスウォッシュが話題に!中でも「リステリン」が注目されている理由を検索データから探ってみた

新型コロナウイルスの影響でマスクの着用が常態化している昨今。長時間のマスク着用などで自分の口臭が気になっている人が増えているのではないでしょうか。最近では、マスク着用という新生活様式に伴い、エチケットの一環としてマウスウォッシュなどの口臭ケア用品を取り入れている人も多いようです。そこで今回は「口臭」に関連するキーワードに着目して調査・分析をしてみました。


Webサイト&アプリ市場のユーザー数ランキング2020を発表!ステイホームでYouTube利用大幅増、非接触推奨でキャッシュレス決済アプリが日常化

Webサイト&アプリ市場のユーザー数ランキング2020を発表!ステイホームでYouTube利用大幅増、非接触推奨でキャッシュレス決済アプリが日常化

インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査・コンサルティングサービスを提供する株式会社ヴァリューズは、2020年1月~10月のWebサイトのアクセス数、スマートフォンのアプリの起動数を調査し、ランキングを作成。前年との比較や、年代別での利用傾向に関しても分析をおこないました。


SFCの学生が語る、データを駆使して大学HPのPR改善を実現した研究プロジェクトの実態とは?

SFCの学生が語る、データを駆使して大学HPのPR改善を実現した研究プロジェクトの実態とは?

カリキュラムの自由度の高さなど、ユニークな教育プログラムで注目を集める慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)。マーケティングコミュニケーションを研究する桑原武夫研究会では、大学の広報担当と連携してPRコンテンツを制作する研究活動も行われています。その際にはWeb行動ログデータも使い、コンテンツの課題発見や改善、効果検証まで実施されているとか。では、その実態はどのようなものなのでしょうか? プロジェクトリーダーである4年生の加藤さん、次期リーダーの3年生の片桐くんに取材しました。


自社と競合サイトのユーザー層の違いや急上昇サイトがすぐにわかる!他社サイトのユーザーが見える市場調査ツール eMark+無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング