ドラマ公式サイト訪問者数、「半沢直樹」が首位に
まずは、どのドラマの公式サイトが人気なのかを見ていきましょう。
トップは「半沢直樹(TBSテレビ)」となっており、次いで「ハケンの品格(日本テレビ)」、「MIU404(TBSテレビ)」、「美食探偵 明智五郎(日本テレビ)」、「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋(フジテレビ)」という結果となっており、TBSテレビと日本テレビのドラマが上位を占めていました。
「半沢直樹(TBSテレビ)」は2位以下にほぼ“倍”以上の差をつけており圧倒的な人気がうかがえます。
ドラマ公式サイトの訪問者数
デバイス:PC+スマートフォン
集計期間:2020年4月~2020年7月
また、新型コロナの影響で撮影休止となり多くのドラマの放映開始が6月以降にずれ込んでおり、特に一番人気の「半沢直樹(TBSテレビ)」の放送開始日は7月26日からと、4月~6月期のドラマの中では2番目に遅い放送開始となりました。
それにも関わらず、「半沢直樹(TBSテレビ)」はどのドラマよりも訪問者数を集めており、その注目の高さを示しています。また、放送開始月の7月の訪問者数は断トツとなっており、ユーザーが「半沢直樹(TBSテレビ)」に非常に興味関心を寄せていることがわかりました。
7月単月でみると、「半沢直樹(TBSテレビ)」の他には「MIU404(TBSテレビ)」、「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋(フジテレビ)」、「私の家政夫ナギサさん(TBSテレビ)」が健闘していました。
ドラマ公式サイトの月別訪問者数
デバイス:PC+スマートフォン
集計期間:2020年4月~2020年7月
男性の支持率が高い「半沢直樹」。刑事ドラマ「MIU404」は女性にも人気
では次に、各ドラマの公式サイトがどんなユーザー層に見られているか属性を見てみましょう。
まずは性別から見てみると、全体的に女性の割合が高いことがわかりました。中でも「MIU404(TBSテレビ)」の女性割合が最も高く67.3%となっていました。こちらは刑事ドラマでありながら女性支持が高くなっており主演の綾野剛さん、星野源さんの人気が影響していると考えられます。
また、男性割合が最も高いのは「半沢直樹(TBSテレビ)」となっており、男性比率が6割を超えるドラマは唯一「半沢直樹(TBSテレビ)」だけでした。
ドラマ公式サイトの属性:性別
デバイス:PC+スマートフォン
集計期間:2020年4月~2020年7月
年代別では、どのドラマも大きな差は見られませんでした。30~40代の割合が高いドラマが多いですが、満遍なくどの年代でも見られているようです。
ドラマ公式サイトの属性:年代別
デバイス:PC+スマートフォン
集計期間:2020年4月~2020年7月
ドラマ公式サイトの併用率は?「半沢直樹」ユーザーは、ほぼ一択か
次に、「半沢直樹(TBSテレビ)」の公式サイトを閲覧している人は、他のどのドラマに興味を持っているのでしょうか?
訪問者数上位5サイトに絞って比較してみると、「半沢直樹(TBSテレビ)」に興味があるユーザーは他のドラマ公式サイトにはそこまで興味を示していないことがうかがえました。“併用なし”は8割を超えており、「半沢直樹(TBSテレビ)」ユーザーはほぼ一択に絞っていることがわかりました。「半沢直樹(TBSテレビ)」の人気の強さを改めて示しています。
「半沢直樹(TBSテレビ)」を除くと、どのドラマも「MIU404(TBSテレビ)」との併用が多く、「MIU404(TBSテレビ)」は幅広いユーザーの関心を集めているようです。
ドラマ公式サイトの併用状況
デバイス:PC
集計期間:2020年4月~2020年7月
人気のコンテンツは「半沢直樹」の『相関図』ページ
では、「半沢直樹(TBSテレビ)」の公式サイトはどんなコンテンツが人気なのでしょうか?
トップは「半沢直樹」公式サイトの『TOPページ』でした。次いで、『出演者ページ』、『相関図ページ』となっていました。特に『相関図ページ』は“TOPページ”、“証券vs銀行ページ”、“IT企業ページ”の3ページが上位にランクインしており、登場人物の関係を確認するのに便利な人物相関図が人気のようです。
「半沢直樹(TBSテレビ)」公式サイトのコンテンツランキング
デバイス:PC
集計期間:2020年4月~2020年7月
相関図|TBSテレビ:日曜劇場『半沢直樹』ページ
「半沢直樹」公式サイトへの流入は『検索』がダントツ。高い認知度
続いて、「半沢直樹(TBSテレビ)」の公式サイトの流入元を見てみましょう。
最も多かったのは「半沢直樹」や「半沢直樹2」など指名検索のキーワードがあがっている『自然検索』となっていました。次いで『外部サイト』が多く、サイトは“Twitter”や“Yahoo! JAPAN”などが上位を占めていました。
自然検索が多いのは「半沢直樹(TBSテレビ)」の高い認知度をあらわしていることが考えられます。
「半沢直樹(TBSテレビ)」公式サイトの流入元
デバイス:PC
集計期間:2020年4月~2020年7月
※ページを「www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/」に指定して集計
■男性は「見逃し」や「配信」、女性は「キャスト」や「ロケ地」も検索
最後に、「半沢直樹」を含む検索をしているユーザーが併せて検索しているワードを、縦軸に年齢、横軸に性別をとった性年代別のマップで見てみたところ、検索しているワードに特徴があることがわかりました。
男性は「TVER」や「再放送」、「配信」、「見逃し」などの視聴に関するワードが目立ちましたが、女性は「キャスト」や「あらすじ」、「相関図」、「ロケ地」などドラマや出演者に関するワードが気になっているようでした。
性別によっても検索ワードが異なっていました。
『半沢直樹』を含む検索をしているユーザーの属性マップ
デバイス:PC
集計期間:2020年4月~2020年7月
まとめ
今回は2020年4月~6月期の放送予定だった連続ドラマの公式サイトについて調査しました。
話題作が目白押しとなった中、圧倒的な強さをみせたのは「半沢直樹(TBSテレビ)」でした。「半沢直樹(TBSテレビ)」は骨太のストーリー構成はもちろんのこと、コロナ禍で閉塞感のある今の日常をスカッとする気持ちにさせてくれる、まさに現代の水戸黄門ともいえる勧善懲悪ものがユーザーを虜にしているのではないでしょうか?
また、7月に入ってからは「MIU404(TBSテレビ)」や「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋(フジテレビ)」、「私の家政夫ナギサさん(TBSテレビ)」なども注目されており、最終話までどれくらいアクセス数が伸びるのか楽しみです。
リアルタイムの番組視聴だけでなく、ネットによる見逃し配信、TwitterやInstagramなどのSNS、番組公式サイトなど、テレビ以外にも視聴者は様々なチャネルでドラマを楽しんでおり、各媒体の特性を活かしながら、視聴者の心を掴み番組を盛り上げていくマーケティング戦略が今後さらに重要になってくると思われます。
分析概要
ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズは、全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービスeMark+を使用し、2020年4月~7月のネット行動ログデータを分析しました。
※民間放送局の2020年4月~6月期で放送予定だった連続ドラマで、プライムタイムに放送している以下のドラマを対象に分析
本記事ではeMark+を用いて調査を行いましたが、eMark+の機能がパワーアップした新ツール「Dockpit(ドックピット)」が2020年10月にリリースされました。まずは無料版に登録して、実際にDockpitを体験してみてくださいね。
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