7月の急上昇アプリランキングを調査
まず、アクティブユーザー数の前月比が高い順にアプリをランキングしました。以下のトップ10をご覧ください。
※eMark+データより。集計上、不適切なアプリを一部除外しています。
ゲームアプリが上位を独占
■1位:アビスリウム
1位にランクインしたのは、癒やし系育成ゲームアプリ「アビスリウム」でした。概要は以下の通りです。
運営:FLERO Games
特徴:レベルアップさせて自分好みの水族館を育成する
リリース:2016年7月
では次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。
「アビスリウム」のユーザー数推移(「eMark+」画面より)
アビスリウムのユーザー数は約40万人、前月比+約842%となっています。
アビスリウムは7月にリリースから4周年を迎え、これを記念してイベントを開催。4周年特別コンテンツの配信、イベントコインの配布や、ゲームで利用できる真珠のプレゼントといった大型アップデートを実施しました。同アプリはこうしたキャンペーンの影響によってユーザー数を急増させたと考えられます。
■2位:グッドスライス
2位はカジュアルゲームの「グッドスライス」でした。アプリの概要は以下の通りです。
運営:VOODOO
特徴:フルーツや野菜をスライスしてミキサーに入れるパズルゲーム
リリース:2020年4月
では次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。
「グッドスライス」のユーザー数推移(「eMark+」画面より)
グッドスライスのユーザー数は約37万人、前月比+約692%となっています。この7月に大きくユーザー数を伸ばしました。
グッドスライスは無心で果物を切って落として爽快感を味わうシンプルなゲーム。カジュアルゲームでおなじみのVoodoo社が手がけており、ハマるとクセになる感覚が魅力です。暇つぶし感覚で遊びたいユーザーのニーズと合致し、ユーザー数急増につながったのではないでしょうか。
■3位:【無料】くまモンのスタンプだもん
3位はLINEで使用できるスタンプアプリ「くまモンのスタンプだもん」でした。アプリの概要は以下の通りです。
運営:Seita Apps
特徴:マスコットキャラクター「くまモン」のLINEスタンプがすべて無料で使い放題
次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。
「くまモンのスタンプだもん」のユーザー数推移(「eMark+」画面より)
くまモンのスタンプだもんのユーザー数は約45万人、前月比+約448%でした。4月から減少傾向にありましたが、7月にユーザー数を持ち直したことがわかります。
くまモンは熊本のゆるキャラとして人気を博しており、世間の認知度も高いです。こちらのアプリは雑誌やサイトにも多数掲載されたため、くまモンに興味を持つユーザーにリーチしてユーザー数を持ち直した可能性があります。
その他上位にはこんなアプリがランクイン
上位にはカジュアルゲームやLINEスタンプアプリが多数ランクインしていました。いくつか紹介していきます。
■5位:全部押そう
5位にはカジュアルゲーム「全部押そう」がランクインしました。運営元は2位にランクインしたグッドスライスと同じVoodoo社でした。アプリの概要は以下の通りです。
運営:VOODOO
特徴:群がる敵を巨大なローラーなどの武器で押し出し、足場から排除するゲーム
リリース:2019年11月
では次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。
「全部押そう」のユーザー数推移(「eMark+」画面より)
全部押そうのユーザー数は約46万人、前月比+約200%でした。2月から減少傾向にありましたが、7月にユーザー数を持ち直したことがわかります。
こちらのアプリは頻繁にApp Storeの無料ゲームランキングで上位に入っており、人気がうかがえます。また、3位にランクインしたグッドスライスと運営元が同じということもあり、Voodoo社は何らかの広告施策によって、自社アプリの集客キャンペーンを展開した可能性も考えられます。
■7位:歩いてお得 - 楽天シニア –
7位は楽天が提供するイベント予約アプリ「歩いてお得 - 楽天シニア -」でした。概要は以下の通りです。
運営:Rakuten,Inc.
特徴:歩いたりイベントに参加したりすることで楽天ポイントがたまる
では次に、このアプリのユーザー数の推移を見ていきましょう。
「歩いてお得 - 楽天シニア -」のユーザー数推移(「eMark+」画面より)
楽天シニアのユーザー数は約30万人、前月比+約119%でした。
こちらのアプリは、楽天ポイントが貯まる「お出かけ健康アプリ」。歩計目標を達成し対象施設にチェックインしたり、アプリ経由で加盟施設のイベントを予約・参加したりすると楽天ポイントが貯まる仕掛けです。運動しながら楽しく楽天ポイントを貯められる利点があり、主として高年代層のユーザーの興味を引いたと考えられます。
■9位:ボールソートパズル
9位にはパズルゲーム「ボールソートパズル」がランクインしました。アプリの概要は以下の通りです。
運営:IEC Global Pty Ltd
特徴:チューブ内の色の付いたボールを並べ替える脳を鍛えるパズルゲーム
次に、このアプリのユーザー数の推移を見ていきましょう。
「ボールソートパズル」のユーザー数推移(「eMark+」画面より)
ボールソートパズルのユーザー数は約27万人、前月比+約71%でした。3月以降ユーザー数が順調に伸びていることがわかります。
こちらのアプリは、頭を使いながらパズルを解くことに楽しさと中毒性があります。そのため、離脱するユーザーが少なく着実にユーザー数を伸ばし、7月の急上昇アプリにランクインしたと考えられます。
まとめ
最後に7月の急上昇アプリと、アクティブユーザー増加の背景を振り返ります。
上位の1位と2位はどちらもゲームアプリでした。また、10位以内に5つのゲームアプリがランクインしており、うち2つがカジュアルゲームでした。全体として、手軽にできるゲームへの期待値が高いことがうかがえました。
特に、2位のグッドスライスや9位のボールソートパズルはゲーム自体の魅力度の高さからユーザー数獲得に成功したと言えるでしょう。
8位にランクインした「楽天シニア」も楽天ポイントのインセンティブでユーザー数を増加させたと推測できます。4月の急上昇アプリでも楽天が提供するアプリが複数ランクインしており、楽天ポイントに対して感度の高いユーザーが多いと言えるでしょう。
今回の記事で使用したeMark+には無料機能があります。より詳しいデータが気になる方は、ぜひサイト・アプリデータで国内トレンド把握につなげてみてください。
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